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商標拒絶査定不服審判

2022-010288

ケンコーゾーシンメソッド

審判番号
2022-010288
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-100243
請求日
2022年07月01日
審決日
2023年03月22日
公報発行日
2023年06月30日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】前野 博之
  • 【請求人代理人】小川 清
審判長/審判官
  • 審判長 佐藤 淳
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 綾 郁奈子
分類
T18 .13 -Z (W41) / T18 .272-Z (W41)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-100243拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、「健康増進メソッド」の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」を指定役務として、令和3年8月12日に登録出願されたものである。 本願は、令和4年1月12日付けで拒絶理由の通知がされ、同年3月2日に意見書が提出されたが、同年同月22日付けで拒絶査定がされ、これに対して同年7月1日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、「健康増進メソッド」の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、その構成中の「健康」の文字は、「身体に悪いところがなく心身がすこやかなこと。」の意味を有する語であり、「増進」の文字は、「能力などを、ましすすめること。また、ましすすむこと。」の意味を有する語であり、これらを結合した「健康増進」の文字は、「よりよい健康状態を目指すこと」ほどの意味合いを表す語として、一般に認識されているものである。また、本願商標構成中の「メソッド」の文字は、「方法。方式。」の意味を有する語である。そして、本願指定役務を取り扱う業界において、よりよい健康状態になることを目的とした役務が提供されている実情が認められ、また、そのような役務に「健康増進メソッド」の文字が使用されている実情が認められる。これらを考慮すれば、本願商標は、全体として「よりよい健康状態を目指す方法」ほどの意味合いが生じるというのが相当である。そうすると、本願商標を、その指定役務中の「よりよい健康状態を目指す方法に関する役務」、例えば「よりよい健康状態を目指す方法に関する知識の教授,よりよい健康状態を目指す方法に関するセミナーの企画・運営又は開催,よりよい健康状態を目指す方法に関する電子出版物の提供」等に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について 本願商標は、「健康増進メソッド」の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、その構成中、「健康」の文字は、「身体に悪いところがなく心身がすこやかなこと。」の意味を、「増進」の文字は、「能力などを、ましすすめること。また、ましすすむこと。」の意味を有し、「メソッド」の文字は、「方法。方式。」(出典:いずれも、広辞苑第七版)を意味する英単語の「method」の片仮名表記であり、いずれも容易に意味が理解できる親しまれた語である。 そうすると、本願商標は、その構成全体から、「健康を増進する方法」程の意味合いが理解されるものと認められる。 そして、別掲のとおり、原審における職権による調査によれば、より良い健康状態になること(健康を増進すること)を目的とした役務が提供されている実情があり、そのような役務に「健康増進メソッド」の文字が使用されている実情があるといえる。 以上のとおり、本願商標の構成全体から理解される意味及び別掲の実情を考慮すれば、「健康増進メソッド」の文字からなる本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、当該役務が「健康を増進する方法を内容とする知識の教授,健康を増進する方法を内容とするセミナーの企画・運営又は開催,健康を増進する方法を内容とする電子出版物の提供,健康を増進する方法を内容とする教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),健康を増進する方法を内容とする興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」であること、すなわち、役務の質(内容)を認識するにとどまるというべきである。 よって、本願商標は、その指定役務との関係において、役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記に相応する役務以外の「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」に使用するときは、役務の質(内容)の誤認を生じるおそれがあるから、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。 (2)請求人の主張について 請求人は、商標法第3条第1項第3号は、「役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章は登録しない」と規定されているのであって、「取引者、需要者がどのように認識するかは、全く問題にしていない」から、「拒絶査定の判断は、全くの間違いである」旨主張する。 しかしながら、商標法第3条第1項第3号に掲げる商標が商標登録の要件を欠くと規定されているのは、このような商標は、指定役務との関係で、その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他役務の識別力を欠くものであることによるものと解される(最判昭和54年4月10日同53年(行ツ)第129号参照)。そうすると、出願に係る商標が、その指定役務について役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるというためには、本件審決の時点において、当該商標が当該役務との関係で役務の質を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、当該商標の取引者、需要者によって当該役務に使用された場合に、将来を含め、役務の質を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される。そして、当該商標の取引者、需要者によって当該役務に使用された場合に役務の質を表示したものと一般に認識されるかどうかは、当該商標の構成やその指定役務に関する取引の事情を考慮して判断すべきである(知財高裁令和3年(行ケ)第10113号参照)。 商標法第3条第1項第3号の趣旨は上記のとおりに解されるべきものであり、「健康増進メソッド」の文字からなる商標について、その構成や指定役務に関する取引の実情を考慮して、本願の指定役務に使用された場合に、その取引者、需要者が本願の指定役務の質を表示したものと一般に認識されるものであること上記(1)のとおりであるから、請求人の主張はその前提において誤りがあり、その主張は採用できない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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