商標拒絶査定不服審判
2022-010046
ニオイオキレイニ、ニオイオキレーニ
- 審判番号
- 2022-010046
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-025516
- 請求日
- 2022年06月29日
- 審決日
- 2023年10月25日
- 公報発行日
- 2024年01月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】杉村 憲司
- 【請求人代理人】杉村 光嗣
- 【請求人代理人】藤本 一
- 審判長/審判官
- 審判長 冨澤 武志
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T18 .16 -Z (W0305)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 25516拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和3年3月4日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年9月17日付け:拒絶理由通知書
令和3年11月8日 :意見書、手続補足書の提出
令和4年3月24日付け:拒絶査定
令和4年6月29日 :審判請求書の提出
第2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」を指定商品として、登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、「ニオイをキレイに」の文字を一連に横書きで表示してなるものである。
本願商標を構成する片仮名で表された「ニオイ」及び「キレイ」の文字部分のうち、後者の「キレイ」の文字部分については、「清らかなさま。清潔なさま。」の意味を有する「綺麗(奇麗)」の読みを片仮名で表示したものであると容易に理解できるから、その意味内容との関係から、前者の「ニオイ」の文字部分についても、「くさいかおり。臭気。」の意味を有する「臭」の読みを片仮名で表示したものであるとごく自然に理解できるものである。したがって、本願商標の構成全体からは、「臭(臭気)を綺麗にする」程の意味合いを容易に認識させるものと認められる。
そして、消臭・除菌関連の商品を取り扱う分野においては、「気になるニオイをキレイに」、「気になるニオイをキレイに変える」、「いやなニオイをキレイに消臭・・・」、「頑固なニオイをキレイに消臭!」及び「車内のニオイをキレイに消臭!」などと、いずれも「臭(臭気)を綺麗にする」程の意味合いで、片仮名表記による「ニオイ」及び「キレイ」を用いて「ニオイをキレイに」との文字が商品の宣伝文句や説明文中に使用されていることが多数認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品中、消臭・除菌関連の商品と密接に関連する第3類「洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料」及び第5類「薬剤」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、「臭(臭気)を綺麗にする」程の意味合いを表す商品の宣伝・広告の一句として認識するにとどまるとみるのが相当であって、これを超えて、何人かの業務に係る商品表示であることを認識することはないものと認める。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
第4 当審の判断
1 商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、別掲1のとおり、「ニオイをキレイに」の片仮名及び平仮名を横書きしてなるところ、その構成中の「を」及び「に」の文字は、若干小さく表されている。
また、本願商標の構成中の「ニオイ」の文字は、「くさいかおり」「臭気」等の意味を有する「匂い」又は「臭い」の語を、「キレイ」の文字は、「清らかなさま」「清潔なさま」等の意味を有する「綺麗(奇麗)」の語をそれぞれ片仮名表記したものと容易に理解できるものであって、「ニオイ」の文字の後に配された「を」の文字は、対象等を示す格助詞、「キレイ」の文字の後に配された「に」の文字は変化の結果等を示す助詞(いずれも「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)である。
そうすると、本願商標は、それぞれの構成文字が有する意味より、「くさいかおり(臭気)を清らか(清潔)なさまにする」程の意味合いを容易に認識させるといえる。
そして、「ニオイをキレイに」の文字は、原審で示した事実のほか、別掲2のとおり、消臭効果あるいは消臭機能をもつ商品についての説明や宣伝広告の中で「くさいかおりを消す」程の意味合いで一般に使用されている事実がある。
そうすると、本願商標をその指定商品中、例えば第3類「洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料」及び第5類「薬剤」等(以下これらをまとめて「消臭関連商品」という。)に使用しても、これに接する需要者は、「くさいかおりを消す」程の意味合いを理解し、商品の特徴を端的に表した宣伝文句の一種と理解するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標と判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、原審で示した事実について、「ニオイ」から「臭」が想起される場合には、その直前に配された語がネガティブなニュアンスであることが大きく影響しており、また、「キレイ」の語もその直後に配された語によって異なる意味合いが理解され得る旨述べるとともに、「現実の取引において「ニオイをキレイに」との語が商品の特性を具体的に理解させることの証左はなく、むしろ商品の特性を表しているのは当該語の当該語の指し示す内容も文脈によって変わり得ると理解される。したがって、取引の実情を考慮したとしてもなお、本願商標が自他商品識別力を欠いているとはいえない」と述べている。
しかしながら、「ニオイ」の文字の直前にネガティブなニュアンスの語が配されず、また「キレイ」の語の直後にも配される語がなく、「ニオイをキレイに」の文字が単独で使用されたとしても、「ニオイをキレイに」の文字を構成する各語の語義及び原審で示した事実のほか別掲2のとおりの事実があることを踏まえれば、「ニオイをキレイに」の文字が消臭関連商品について使用されるときは、需要者は、その商品との関係から、「くさいかおりを消す」という商品の特徴を端的に表した宣伝文句の一種と理解するにとどまると判断するのが相当である。
(2)請求人は、過去における登録例(登録第6340809号)があることを挙げ、本願商標も登録されるべき旨を主張している。
しかしながら、登録出願に係る商標がその指定商品との関係において、自他商品の識別標識として機能し得るか否かは、当該商標の構成態様と指定商品との関係や取引の実情をも踏まえて個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の示す登録例と本願商標とは、商標の構成文字が異なり、事案を異にするものであるし、本願商標は、前記1のとおり、その指定商品との関係において、自他商品の識別力を欠くものというのが相当であるから、請求人の示す登録例があるからといってその判断が左右されることはない。
(3)したがって、請求人の主張は、いずれも採用できない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-010046