商標拒絶査定不服審判
2022-009401
スマートムービー
- 審判番号
- 2022-009401
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-072288
- 請求日
- 2022年06月20日
- 審決日
- 2023年08月18日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社リクルート
- 【請求人代理人】橘 哲男
- 【請求人代理人】佐藤 大輔
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 藤村 浩二
- 分類
- T18 .13 -WY (W3541) / T18 .272-WY (W3541)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-72288拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年6月10日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年12月23日付け:拒絶理由通知書
令和4年2月10日 :意見書の提出
令和4年3月10日付け :拒絶査定
令和4年6月20日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「スマートムービー」の文字を標準文字で表してなり、第35類及び第41類に属する別掲のとおりの役務を指定役務として、登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「スマートムービー」の文字を標準文字で表してなるものである。そして、その構成中「スマート」の文字は、「装置・機器などが情報処理機能を具えること。」等の意味を有し、「ムービー」の文字は、「映画。」等の意味を有する語である。ここで、本願商標の指定役務を取り扱う業界において、「スマートムービー」の文字は、ビデオや写真等を取り込んで自動的に作成した動画であることを表すために用いられている実情がある。そうすると、本願商標をその指定役務のうち第41類「音響・映像・静止画及び動画の制作」に使用したときには、これに接する需要者は、ビデオや写真等を取り込んで自動的に作成した動画を取り扱う役務であることを理解するにすぎないものであり、本願商標は、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示するものと判断するのが相当である。また、本願商標を前記文字に照応する役務以外の指定役務のうち41類「音響・映像・静止画及び動画の制作」に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記文字に照応する役務以外の指定役務に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、上記2のとおり、「スマートムービー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「スマート」の文字は、「からだつきや物の形がすらりとして格好がよいさま。」「身なりや動作などが洗練されているさま。」「装置・機器などが情報処理機能を具えること。」等の意味を有する語であって(「広辞苑第七版」岩波書店)、例えば、「スマートフォン」が「様々な情報処理機能を具えた携帯電話」の意味で、「スマートウォッチ」が「様々な情報処理機能を具えた時計」の意味で用いられている事例からすると、「スマート」の語に「装置・機器」を表す語が続いた場合、その構成文字の全体は、「情報処理機能を備えた装置・機器」との趣旨で使用され、そのような使用法が、一般的に受け入れられているものと認められる。
そして、本願商標の構成中の「ムービー」の文字は、「映画。」等の意味を有する語である(前掲書)から、本願商標を構成する「スマートムービー」の文字は、「スマート」の語に、「装置・機器」には該当しない「ムービー」の語が続いたものであって、上記の「スマート」の語の使用事例には当てはまるものではない。
そうすると、本願商標を構成する「スマートムービー」の文字からは、「格好がよい映画」「動作が洗練されている映画」「情報処理機能を備えた映画」といった様々な意味合いが想起され得るところ、これらはいずれも、本願商標の指定役務との関係で、具体的にどのような役務の質その他の特徴に相応するのか明らかでなく、「スマートムービー」の文字は、指定役務との関係で質を認識させるものとはいえない。
また、本願商標の指定役務(特に、「音響・映像・制止が及び動画の制作」)の分野において、「スマートムービー」の文字が使用されている事例が散見されるものの、当該文字は、役務の一定の質、提供の方法等その他の特徴を表すため使用されてるものとはいえない。
してみれば、「スマートムービー」の文字は、本願商標の指定役務の取引者及び需要者によって、役務の具体的な質等その他の特徴を表示記述するものとして一般に認識されるとはいい難いというのが相当である。
そのほか、当審において職権をもって調査するも、本願の指定役務を取り扱う業界において、「スマートムービー」の文字が、役務の具体的な質等を表示するものとして一般に認識されるものであると認めるに足りる事実は発見できなかった。
そうすると、本願商標は、その指定役務の質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、かつ、役務の質の誤認を生ずるおそれがある商標ということもできない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。
(2)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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