商標拒絶査定不服審判
2022-009279
ヤキカレーパン
- 審判番号
- 2022-009279
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-158913
- 請求日
- 2022年06月15日
- 審決日
- 2023年06月28日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社滋賀フーズ
- 【請求人代理人】浅野 哲平
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 鈴木 雅也
- 審判官 藤村 浩二
- 分類
- T18 .13 -Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-158913拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年12月10日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年5月11日付け:拒絶理由通知書
令和3年9月9日 :手続補正書、意見書の提出
令和4年3月8日付け :拒絶査定
令和4年6月15日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記1の手続補正により、第30類「焼きカレーパン」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、別掲1のとおりの構成からなるところ、食品業界において、商品の状態・加工方法などを強調するために、円で囲んで表すレタリング手法は広く用いられており、また、商品の状態などを強調するために、グラデーションを施した色彩の円で囲んで表すことは、広く用いられている手法の一つといえるから、本願商標の「焼」の文字を円で囲んで表した部分は、格別に特殊な態様とまではいえず、本願商標は、普通に用いられる方法の域を脱しない方法で表示してなるものである。そして、本願商標の構成中に表された「焼カレーパン」の文字は、補正後の指定商品を表すものといえるから、本願商標は、その指定商品に使用しても、これに接する需要者、取引者は、商品の品質を表示したものとして認識するものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審においてした証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、本願商標がその指定商品との関係において、同項同号に該当すると認めるに足りる事実を、新たに別掲2のとおり発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、令和5年3月27日付けで、証拠調べの結果を通知し、相当の期間を指定して、意見を申し立てる機会を与えた。
5 証拠調べ通知に対する意見
請求人は、上記4の証拠調べ通知に対して、令和5年5月8日付けの意見書において、要旨以下のように述べた。
別掲2の(1)ないし(8)の画像は、「円系図形の内部に商品の特徴を表す文字を配する装飾をすること、グラデーションで着色すること、文字の周縁を縁取りすること、及び円形図形の内部に商品の特徴を表す文字と商品の品質表示を近接して一体的に配すこと」のそれぞれの手法を単独で用いた例が確認できるにすぎないものであり、かかる画像を、上記の全ての手法を充足させてなる本願商標の装飾性が一般的に行われているものであるとする根拠として採用することができないことは明らかである。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、別掲1のとおり、黄及び茶色のグラデーションを配した円形の図形内に「焼」の文字を配し、その右側に、黄色で縁取りした「カレーパン」の文字を配してなるところ、別掲2のとおり、食品を取り扱う業界において、円形の図形内に商品の特徴を表す文字を配する装飾をすること、グラデーションで着色すること、文字の周縁を縁取りすること、及び円形の図形内に商品の特徴を表す文字と商品の品質表示を近接して一体的に配すことが一般的に行われている事実があることからすれば、これらの手法を単に組み合わせたにすぎない本願商標は、「焼カレーパン」の文字を普通に用いられる方法の域を脱しない方法で表示してなるものとみるべきである。
また、本願商標を構成する「焼カレーパン」の文字は、補正後の指定商品「焼カレーパン」を表すものであるから、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者、取引者は、当該商品が「焼カレーパン」であること、すなわち、商品の品質を表示したものとして認識するものというのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであって、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、別掲2に掲げる事実は、「円系図形の内部に商品の特徴を表す文字を配する装飾をすること、グラデーションで着色すること、文字の周縁を縁取りすること、及び円形図形の内部に商品の特徴を表す文字と商品の品質表示を近接して一体的に配すこと」のそれぞれの手法を単独で用いた例が確認できるにすぎないものであり、かかる画像を、上記の全ての手法を充足させてなる本願商標の装飾性が一般的に行われているものであるとする根拠として採用することができないことは明らかである旨主張する。
しかしながら、本願商標は、別掲1の構成よりなるものであって、その表現方法に多少特徴を有しているとしても、そのデザイン化の程度が高いものとはいい難く、上記(1)のとおり、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものの域を脱し得ないものと解するのが相当である。また、請求人の主張するとおり本願商標は複数の表現方法を組み合わせてあるとはいえ、ありふれた表現方法を組み合わせてなるにすぎないものであり、その表現方法の独創性により、本願商標が自他商品の識別機能を有するようになったということはできない。
したがって、請求人の上記主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであって、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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