商標拒絶査定不服審判
2022-009004
シャチモナカ、シャチ
- 審判番号
- 2022-009004
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-017680
- 請求日
- 2022年06月13日
- 審決日
- 2023年06月12日
- 公報発行日
- 2023年08月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】有限会社元祖鯱もなか本店
- 【請求人代理人】中村 知公
- 【請求人代理人】小西 富雅
- 【請求人代理人】前田 大輔
- 【請求人代理人】伊藤 孝太郎
- 【請求人代理人】朝倉 美知
- 【請求人代理人】本田 彩香
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .13 -Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 17680拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年2月1日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 7月12日付け:拒絶理由通知書
令和3年11月25日 :意見書の提出
令和4年 3月 8日付け:拒絶査定
令和4年 6月13日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「鯱もなか」の文字を標準文字で表してなり、第30類「もなか」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、「鯱もなか」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、「想像上の、魚に似た海獣。」の意味を有する「鯱」の文字と、指定商品を表す「もなか」の文字を結合してなるものであり、全体として、「鯱の形をしたもなか」ほどの意味合いを容易に認識させる。そして、本願の指定商品を取り扱う分野においては、その土地にゆかりのある鯱をかたどった菓子が取引されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、「鯱の形をしたもなか」を表したものと理解するにとどまるというのが相当であるから、本願商標は、商品の形状、品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといえる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、令和5年3月2日付け審尋により、別掲に掲げる事実を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当し、また、同条第2項の要件を具備するか否かの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、前記4の審尋に対し、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、前記2のとおり、「鯱もなか」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「鯱」の文字は「しゃち。1 マイルカ科の哺乳類。2 しゃちほこの略。」、「しゃちほこ。1 想像上の、魚に似た海獣。頭は虎に似て背に鋭いとげがあり、尾は空に向かって反り返る。2 城などの屋根の大棟の両端につける1をかたどった金属製・瓦製などの飾り。」の意味を有する語(「デジタル大辞泉」株式会社小学館)であり、「もなか」の文字は指定商品を表すものであるから、その構成全体からは、「しゃち(マイルカ科の哺乳類)のもなか」若しくは「しゃちほこ(想像上の、魚に似た海獣)のもなか」の意味合いを容易に看取し得る。
そして、本願の指定商品である「もなか」を取り扱う業界では、動物などの形状をかたどったもなかが販売されている実情があるところ、それらの中には「○○もなか(最中)」(○○は、かたどった動物などの名称)と指称されているものも多く存在している事実が見受けられる(別掲参照)。
また、○○の文字部分を同じくする「○○もなか(最中)」(○○は、かたどった動物などの名称)が、互いに関連のない複数の店舗において製造、販売されている事実も見受けられる(別掲参照)。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「しゃち(マイルカ科の哺乳類)の形状のもなか」若しくは「しゃちほこ(想像上の、魚に似た海獣)の形状のもなか」という商品の品質、形状を表示したものと認識、理解するにとどまるというのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の品質、形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)使用による識別性について
請求人は、「本願商標は、請求人の商品「もなか」の識別標識として一定程度の周知性を得ており、本願商標は自他商品役務の識別標識として機能し得るといえる。」旨主張し、甲7号証ないし甲17号証を提出しているが、この主張は、本願商標が使用された結果、需要者が何人かの業務にかかる商品であることを認識することができるものに至っている(商標法第3条第2項)旨の主張として解釈される。
提出された資料からは、本願商標を付した請求人取り扱いにかかるもなか(以下「請求人商品」という。)が販売されていることはうかがえるものの、請求人商品の販売数量、売上高及び市場シェアなどの販売実績について確認することができず、請求人商品の広告宣伝について、SNS以外の方法、回数、内容及び費用等についても確認することができない。また、甲16号証における「メディア掲載一覧」における各メディアが、具体的にどのような内容の記事を掲載したのか不明なものも多いため、これら提出資料によっては、未だ、本願商標が使用された結果、需要者が何人かの業務にかかる商品であることを認識することができるに至っているものとは認められない。
(3)請求人の主張について
請求人は、過去の登録例を挙げ、本願もこれらと同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願については前記(1)のとおり判断するものであるから、請求人の挙げた登録例があることが、本願の判断を左右するものではない。
したがって、請求人の前記主張は、採用することができない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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