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商標拒絶査定不服審判

2022-008984

ワギューイレスギカレー、ワギューイレスギ

審判番号
2022-008984
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-089911
請求日
2022年06月11日
審決日
2023年11月13日
公報発行日
2024年01月26日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社牛長
  • 【請求人代理人】垣木 晴彦
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 雅也
  • 審判官 山田 啓之
  • 審判官 青野 紀子
分類
T18 .13 -Z (W29)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項商標法3条3項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第1項第6号、商標法第3条第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-89911拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、「和牛入れすぎカレー」の文字よりなり、第29類に属する願書に記載されたとおりの商品を指定商品として、令和3年7月17日に登録出願されたものである。 本願は、令和3年9月17日付けで手続補正書が提出され、同年12月7日付けで拒絶理由の通知がされ、同4年1月24日付けで意見書が提出されたが、同年3月9日付けで拒絶査定がされたものである。 これに対して、令和4年6月11日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。 なお、指定商品については、原審における上記手続補正書により、第29類「レトルトパウチした和牛肉入りのカレー」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、「和牛入れすぎカレー」の文字を書してなるところ、食品を取り扱う業界においては、原材料の牛肉や野菜等を多く使用した商品が「淡路牛入れすぎコロッケ」、「淡路島玉ねぎ入れすぎ牛丼」、「にんにく入れすぎ 激辛ペペロンチーノ」等と称されて販売されている実情にある。そして、本願商標は、人の注意をひくように工夫した宣伝文句といえるものであって、格別要部として把握し得る部分があるとも認め難いことから、その意味合いを看取した需要者は、これをその取扱いに係る特定の商品について使用する商品識別の標識と認識するというよりは、むしろ、出願人の取り扱っている商品に関し、「原材料の和牛を多く使用したカレー」であることを端的に表現した宣伝広告の一種と認識し理解するとみるのが相当である。そうすると、本願商標は、「和牛入れすぎカレー」の文字を書してなるにすぎないから、これをその指定商品に使用しても、需要者・取引者は、顧客の吸引、販売促進等のための宣伝広告の一類型を表示したものと理解するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識できないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。 3 当審における審尋 当審において、令和5年7月24日付け審尋により、請求人に対し、別掲1及び2に係る証拠を示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。 4 審尋に対する請求人の回答 請求人は、上記3の審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答していない。 5 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号該当性について 本願商標は、「和牛入れすぎカレー」の文字を横書きしてなるところ、当該文字からは、文字どおり「和牛を入れすぎのカレー」ほどの意味合いが容易に認識されるものである。 そして、本願の指定商品を取り扱う分野において、別掲1のとおり、「入れすぎ神戸牛カレー」、「肉入れすぎカレー」等と称した、肉が多く入った商品「レトルトパウチしたカレー」が販売されている事実が認められる。 また、別掲2のとおり、食品を取り扱う分野及び料理のレシピにおいて、(原材料の牛肉や野菜等の)食材を多く使用した商品及び料理について、「食材名」、「入れすぎ」及び「商品名又は料理名」の文字を組み合わせた表示(「○○入れすぎ△△」(○○には食材名、△△には商品名又は料理名が入る。)あるいはそれに類する表示)が使用されている実情が認められる。 そうすると、「和牛入れすぎカレー」の文字からなる本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、本願商標から、単に「和牛肉が多く入ったカレー」ほどの意味合い、すなわち、商品の品質を表したものとして理解、認識するにとどまるから、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。 また、本願商標は、一般的な書体で表されているものであるから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。 したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、商標法第3条第1項第3号に該当する。 なお、原審では、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとしたものであるが、本願商標は、上記のとおり、これを本願の指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を有するものではなく、この認定において、原審と当審における判断の内容は実質的に相違するものではない。 (2)本願商標の使用による識別性について 請求人は、審判請求書と同時提出の手続補足書により、第1号証から第50号証に係る証拠を提出し、本願商標は、請求人が提供する高級レトルトパウチしたカレーの商品名として周知・著名なものとなっているため、使用による識別性を有する商標である旨主張する。 しかしながら、本願商標の、使用による識別力が認められるためには、まず、本願商標と使用に係る商標とが同一であることを要するところ、請求人が提出した、使用に係る商標は、「和牛入れすぎカレー」のほか、「牛長」、「秘伝」等の文字と組み合わせて使用されているため、本願商標のみが使用されて識別性を獲得したとは判断することができない。 また、請求人によれば、平成24年(2012年)から本願商標を商品(レトルトパウチしたカレー)に付して販売しており、総生産数量は、約38万個である旨主張し、第3号証を提出しているが、これは単に製造年、数量とその合計が記載されたのみの作成者の表示もない表であって、その数量を裏付ける客観的な証拠の提出はないことに加え、本願商標を使用した商品に係る生産数量であることも確認できないし、また、当該商標の使用地域や、当該商品の売上高等も不明である。 そして、本願商標が、テレビ番組やインターネットのランキングなどで取り上げられていることはうかがえるものの、これらに係る証拠も本願商標のみならず、「牛長」の文字等を伴うものであることに加えて、なによりも、別掲1及び2のとおり、「〇〇入れすぎ△△」あるいは、これに類する表示が広く使用されていることからすれば、本願商標のみが請求人の業務に係る商品を表示するものとして広く認識されるものになったとは認めることができないものである。 したがって、本願商標が商品「レトルトパウチした和牛肉入りのカレー」に使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至っているものとは認められない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3項に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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