商標拒絶査定不服審判
2022-008943
ロバクッキー、ロバ
- 審判番号
- 2022-008943
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-036414
- 請求日
- 2022年06月10日
- 審決日
- 2023年06月05日
- 公報発行日
- 2023年08月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】一般社団法人コミュニケーション・デザイン・センター
- 【請求人代理人】小林 浩
- 【請求人代理人】岡田 貴子
- 【請求人代理人】瀧澤 文
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 山田 啓之
- 審判官 浦崎 直之
- 分類
- T18 .13 -Z (W3035) / T18 .16 -Z (W3035) / T18 .272-Z (W3035)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法3条1項6号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-36414拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和3年3月26日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年10月21日付け:拒絶理由通知書
令和3年12月 1日付け:意見書
令和4年 3月 8日付け:拒絶査定
令和4年 6月10日付け:審判請求書
令和5年 2月 7日付け:審尋
第2 本願商標
本願商標は、「ロバクッキー」の文字を標準文字で表してなり、第30類「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),洋菓子,クッキー」及び第35類「菓子の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「ロバクッキー」の文字を標準文字で表してなるところ、菓子を取り扱う業界においては、動物名と「クッキー」の文字を結合してその動物の形をしたクッキーを表すことがしばしば行われ、ロバの形をしたクッキーについても、「ロバクッキー」と称し、取引が行われている実情が確認できるから、本願商標は「ロバの形をしたクッキー」ほどの意味合いを認識させるものである。そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する需要者は、「ロバの形をしたクッキー」であること、すなわち、単に商品の品質、形状等を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきである。また、本願商標を「ロバの形をしたクッキー」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。加えて、本願商標を、その指定役務に使用した場合、これに接する需要者は、「ロバの形をしたクッキー」を取り扱っていること、すなわち、単に取り扱う商品の品質等を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するから、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号、同項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審における審尋
当審において、本願商標の商標法第3条第1項第3号、同項第6号及び同法第4条第1項第16号該当性について、請求人に対し、審尋で、別掲1ないし3の事実を示すとともに、当審における合議体の暫定的見解について通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。
第5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、上記第4の審尋に対して、所定の期間内に何ら応答するところがない。
第6 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について
本願商標は、「ロバクッキー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「ロバ」の文字は、「ウマ科の哺乳類。」を、「クッキー」の文字は、「ビスケットに類する洋菓子。」(いずれも「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)を意味する語である。
また、本願指定商品及び役務を取り扱う業界において、別掲1のとおり、動物の形をしたクッキーが広く生産、販売されている実情が認められる。
そして、同業界において、別掲2のとおり、動物の形をしたクッキーに、「○○クッキー」(○○は動物名)の語が使用されている事実が認められる。
さらに、同業界において、別掲3のとおり、ロバの形をしたクッキーに、「ロバクッキー」の語が使用されている事実も認められる。
これらの事実からすると、「ロバ」及び「クッキー」の各文字を組み合わせた「ロバクッキー」の文字からなる本願商標は、これに接する取引者、需要者に、「ロバの形をしたクッキー」ほどの意味合いを理解させるものであり、これをその指定商品、第30類「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),洋菓子,クッキー」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「ロバの形をしたクッキー」であること、すなわち、単に商品の品質、形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であると認識するにとどまり、本願商標は、自他商品の識別標識としては認識し得ないというのが相当である。
また、本願商標を「ロバの形をしたクッキー」以外の「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),洋菓子,クッキー」に使用するときは、当該商品があたかも「ロバの形をしたクッキー」であるかのように、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
2 商標法第3条第1項第6号の該当性について
前記1のとおり、「ロバ」及び「クッキー」の各文字を組み合わせた「ロバクッキー」の文字からなる本願商標は、これに接する需要者に、「ロバの形をしたクッキー」ほどの意味合いを理解させるものであり、これをその指定役務、第35類「菓子の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に使用した場合、これに接する需要者は、その取扱商品が「ロバの形をしたクッキー」であると認識するにとどまり、本願商標は、役務の取扱商品の品質等を表示したものとして認識されるというべきである。
してみると、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ず、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当に該当する。
3 請求人の主張について
(1)請求人は、過去の登録例を挙げて、菓子の形に採用されることが一般的とはいえない動物については、菓子の分野での識別力を認められ得るから、本願商標も同様に識別力が認められるべきと主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号、同項第6号及び同法第4条第1項第16号の規定に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様や取引の実情を踏まえて、個別具体的に判断されるべきものである。
また、ロバは、一般的な家畜であり、絵本や物語にも登場し、我が国でも馴染みの深い動物の一つであるといえ、現実に菓子の形状として、採用されることが多くないとしても、上記の実情を考慮すれば、本願商標は、商品の品質、又は小売若しくは卸売における取扱商品の品質等であると認識されるにとどまり、自他商品及び役務の識別標識としては認識されないというべきであるから、請求人が挙げる登録例をもって本願商標の上記判断が左右されるものではない。
(2)請求人は、別掲3(1)は、出願人が主導するプロジェクトに関わる商品を紹介する資料であると主張し、請求人に係るFacebookの記事を示している。
しかしながら、これが、請求人が主導するプロジェクトに関わる商品であることが客観的に認められる事実関係は確認できず、また、仮に請求人がこれに関わっていたとしても、それをもって直ちに証拠として不適切なものになるとはいえない。
(3)したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。
4 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号、同項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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