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商標拒絶査定不服審判

2022-008715

バーチャルウインドウ、バーチャルウインドー

審判番号
2022-008715
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-094488
請求日
2022年06月07日
審決日
2023年11月22日
公報発行日
2024年02月22日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社バーチャルウインドウ
  • 【請求人代理人】弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 雅也
  • 審判官 渡邉 あおい
  • 審判官 藤村 浩二
分類
T18 .13 -Z (W0942) / T18 .272-Z (W0942)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第10条第1項、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-94488拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和2年2月28日に登録出願された商標2020-21999に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、令和3年7月29日に出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年9月10日付け:拒絶理由通知書 令和4年1月24日 :意見書の提出 令和4年3月7日付け :拒絶査定 令和4年6月7日 :審判請求書の提出 令和5年8月18日 :審尋 令和5年9月29日 :回答書の提出 2 本願商標 本願商標は、「バーチャルウインドウ」の文字を標準文字で表してなり、第9類及び第42類に属する別掲1のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、「バーチャルウインドウ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「バーチャル」の文字は「仮想的。虚像の。」の意味を、「ウインドウ」の文字は「窓。」の意味をそれぞれ有する語であるから、全体として「仮想の窓」ほどの意味合いを容易に認識させるものである。そして、風景等を映し出す仮想の窓のことを「バーチャルウインドウ」と称している実情が見受けられる。そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務中、「仮想の窓を映し出すための電子計算機及びコンピュータプログラム」、「仮想の窓を映し出すための電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」、当該「コンピュータプログラムの提供」等に使用しても、単に商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審における審尋 当審において、令和5年8月18日付けで通知した審尋により、請求人に対し、新たに別掲2のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の合議体の暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。 5 審尋に対する請求人の回答(要旨) 請求人は、上記4の審尋に対して、令和5年9月29日に回答書を提出し、要旨以下のように述べた。 (1)原審及び上記4の審尋において示された事実は、全て、窓型ディスプレイ及び当該窓型ディスプレイの風景映像コンテンツに関する商品及び役務であり、当該窓型ディスプレイ分野に関する商品及び役務は、本願商標の指定商品及び指定役務に包含されるのではなくその一部のみが重複されるのみである。 (2)「バーチャルウインドウ」の文字は、当該商品又は役務が「風景等を映し出す仮想の窓のための商品又は役務」であるという商品の品質又は用途若しくは役務の質又は用途等の特性を暗示させ得るものであったとしても、これを直接的及び具体的に示したものとはいえない。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号の規定について 商標法第3条第1項第3号が、「その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状(包装の形状を含む。)、生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格」又は「その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、態様、提供の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標について商標登録を受けることができない旨規定しているのは、このような商標は、指定商品又は指定役務との関係で、「その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性」又は「その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途その他の特性」を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品又は自他役務の識別力を欠くものであることによるものと解される。 そうすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、審決の時点において、本願商標が、その指定商品又は指定役務との関係で、「その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性」又は「その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途その他の特性」を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の指定商品又は指定役務の取引者及び需要者によって本願商標がその指定商品又は指定役務に使用された場合に、将来を含め、商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(知財高裁平成27年(行ケ)第10107号 同年10月21日判決、知財高裁平成27年(行ケ)第10061号 同年9月16日判決等)。 以上を前提に、本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について検討する。 (2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について ア 本願商標は、「バーチャルウインドウ」の文字を標準文字で表してなり、「バーチャル」の文字と「ウィンドウ」の文字とを結合してなるものと理解されるところ、その構成中の「バーチャル」の文字は「実体を伴わないさま。仮想的。」の意味を、「ウインドウ」の文字は「窓。」の意味を有する語として(いずれも「大辞泉第二版」小学館)、それぞれ、我が国において一般的に知られているものである。 また、原審において示した別掲3の事実及び上記4の審尋で示した別掲2の事実によれば、本願商標を構成する「バーチャルウインドウ」の文字及びこれに通じる「バーチャル(・)ウィンドウ」の文字は、本願商標の指定商品及び指定役務に関係する分野において、「風景等を映し出す仮想の窓」を称する語として、多数用いられている実情がある。 イ 上記アの認定事実によれば、本願商標は、その構成文字の語の意味によって「仮想の窓」ほどの意味を容易に理解させるものといえる。 また、構成文字から生じる上記意味並びに別掲2及び別掲3の文字の使用実態に照らせば、「バーチャル」の語と「ウィンドウ」の語とを組み合わせた「バーチャルウインドウ」の文字は、本願商標の指定商品及び指定役務に関係する分野において、「風景等を映し出す仮想の窓」ほどの意味を表す文字として多数使用され、これに接する取引者、需要者に当該意味合いを認識させるものとして今後も同様に使用される蓋然性が高いものというのが相当である。 そうすると、本願商標は、その指定商品及び指定役務との関係で、当該商品及び当該役務が「風景等を映し出す仮想の窓のための商品及び役務」であるという商品の品質又は用途及び役務の質又は用途等の特性を表示記述するために取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の指定商品及び指定役務の取引者、需要者において、本願商標がその指定商品及び指定役務に使用された場合に、将来を含め、商品及び役務の上記特性を表示したものと一般に認識されるものというべきである。 加えて、本願商標は、標準文字で表されており、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであることは明らかである。 ウ したがって、本願商標は、その指定商品の品質又は用途及び指定役務の質又は用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標として、商標法第3条第1項第3号に該当する。 さらに、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務中、「風景等を映し出す仮想の窓のための商品及び役務」に相応しない商品及び役務について使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 (3)請求人の主張について ア 請求人は、原審及び上記4の審尋において示された事実は、すべて、窓型ディスプレイ及び当該窓型ディスプレイの風景映像コンテンツに関する商品及び役務であり、当該窓型ディスプレイ分野に関する商品及び役務は、本願商標の指定商品及び指定役務に包含されるのではなくその一部のみが重複されるのみである旨主張する。 しかしながら、別掲2及び別掲3に示す事実は、コンピュータで処理された画像や映像等を表示する表示装置を主とする商品であり、請求人も認めるとおり、本願商標の指定商品及び指定役務は、当該商品そのもの又は当該商品を機能させるために必要な商品及び役務を含むことは明らかである。 したがって、請求人の主張は採用できない。 イ 請求人は、「バーチャルウインドウ」の文字は、当該商品又は役務が「風景等を映し出す仮想の窓のための商品又は役務」であるという商品の品質又は用途若しくは役務の質又は用途等の特性を暗示させ得るものであったとしても、これを直接的及び具体的に示したものとは言えない旨主張する。 しかしながら、上記(2)のとおり、「バーチャル」及び「ウインドウ」が有する意味に加え、実際に別掲2及び別掲3に示すとおりの事実があることからすれば、本願商標は、その指定商品との関係において、需要者、取引者は、「風景等を映し出す仮想の窓のための商品及び役務」であることを認識させるものであり、商品の品質及び役務の質を表示するものを表したものと認識されるものというべきである。 したがって、請求人の主張は採用できない。 (4)まとめ したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであって、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

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2022-008715

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