商標拒絶査定不服審判
2022-008604
- 審判番号
- 2022-008604
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-089257
- 請求日
- 2022年06月07日
- 審決日
- 2024年04月26日
- 公報発行日
- 2024年10月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】杭州萌酷科技有限公司
- 【請求人代理人】中田 和博
- 【請求人代理人】青木 博通
- 【請求人代理人】鈴木 薫
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 藤村 浩二
- 分類
- T18 .16 -Z (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-89257拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年7月17日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年7月1日付け :拒絶理由通知書
令和3年10月5日 :意見書の提出
令和4年3月3日付け :拒絶査定
令和4年6月7日 :審判請求書の提出
令和5年9月29日付け:審尋
令和6年1月5日 :回答書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、別掲2のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、別掲1のとおりの構成からなるものである。そして、本願商標は、指定商品との関係において、ボールの列に向かってボールを発射して、その並んだボールを消していくゲームである「バブルシューター」と称されるゲームの一場面を表したものと認められるところ、かかるゲームの一場面は、本願指定商品を取り扱う業界において、スマートホンやコンピュータ上で行うゲームを紹介する表示として一般的に使用されている実情が伺える。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が、単に「バブルシューター」と称されるゲーム用の商品や該ゲームに対応した商品であることを認識するにとどまるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものであって、自他商品を区別するための識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、令和5年9月29日付けで通知した審尋により、請求人に対し、別掲3のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨の合議体の暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答(要旨)
(1)本願商標は、水平に整列した上部のボール状図形部分と、当該部分に垂直に配された5つの小さなボール状の図形と下部末端のボール状図形は、いずれも動きのない静的な配列であり、この動きのない下部末端のボール状図形から旭日旗の光条が伸びているような構成からなるから、静的な、極めて単純なボール状の図形と旭日旗のような光条のコンビネーションが特徴的であり、本願商標は単純化されたアイコンとして需要者、取引者の注意を強く引くものとなっており、識別力ある図形商標・出願人の出所表示として認識されるものである。
(2)本願商標が、仮にそれ自体識別力のないものであるとしても、我が国において使用された結果、識別力ある図形商標・出願人の出所表示として認識されているものである。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、別掲1のとおりの構成の図形からなるところ、本願商標の指定商品を取扱うゲームに関する業界においては、別掲3に示すとおり、ボールの列に向かってボールを発射して、その並んだボールを消していく「バブルシューター」と称される種類のゲームが一般的に存在し、また、「バブルシューター」ゲームであることを示すために、本願商標と「上部に多くのボール状の図形を整列させて配し、下部にボール状の図形を1つ配し、上部と下部の間に小さな円形図形を直線上に数個配置してなる」という構成を共通にする図が多用されている実情がある。
そうすると、本願商標の構成及びその指定商品を取扱う業界の実情からみて、本願商標は、これをその指定商品に使用するときは、これに接する指定商品の需要者、取引者が、その商品が「バブルシューター」ゲームに関するものであることを表したものと理解するにとどまるものであり、自他商品の識別標識として認識し得ないものであって、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるというのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標として、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、構成自体が特徴的であり、単純化されたアイコンとして需要者、取引者の注意を強く引くものとなっており、識別力ある図形商標・出願人の出所表示として認識されるものである旨主張する。
しかしながら、別掲3に示すとおり、本願商標の指定商品を取り扱う分野において本願商標と同一又は類似の構成からなる図が多用されている実情があること、及び、本願商標が自他商品識別標識として機能すると考えるべき特別の事情は見いだせないことに鑑みれば、本願商標は、これをその指定商品に使用するときは、これに接する指定商品の需要者、取引者が、その商品が「バブルシューター」ゲームに関するものであることを表したものと理解するにとどまるものであり、自他商品の識別標識として認識し得ないものとみるのが相当である。
イ 請求人は、本願商標は、我が国において使用された結果、識別力ある図形商標・出願人の出所表示として認識されているものである旨主張する。
請求人の主張及び請求人が提出した証拠によれば、請求人は、2018年から、ダウンロード可能なモバイル機器用のゲームソフトウェアを提供しており、当該製品は日本においても合計189,080件ダウンロードされていること及び当該製品のアイコンとして、本願商標と似た構成からなる標章(以下「使用標章」という。)が使用されていることが見受けられる。
しかしながら、本願商標と使用標章は色彩の有無という点で印象が異なること、使用標章は識別力を有すると考えられる「バブル伝説」等の名称との組み合わせで常に使用されていること、及び、本願商標の指定商品を取り扱う分野において本願商標と似た構成からなる図が多用されている実情があることからすれば、本願商標のみが独立して出所識別標識として、その需要者、取引者の印象に残るものとは到底考えられないものである。また、本願商標を需要者、取引者に印象づけるための広告等が行われている実情は見いだせない。
以上のことを鑑みれば、請求人商品が、本願商標の指定商品を取扱う分野において一定程度知られていることはうかがえても、本願商標が、その指定商品に使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至っていると認めることはできない。
ウ 請求人の上記各主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであって、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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