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商標拒絶査定不服審判

2022-008603

アスリートシフォン

審判番号
2022-008603
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-093231
請求日
2022年06月07日
審決日
2023年03月09日
公報発行日
2024年03月29日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】渡邉 秀治
  • 【請求人代理人】めぶき弁理士法人
  • 【請求人代理人】長谷川 洋
審判長/審判官
  • 審判長 旦 克昌
  • 審判官 馬場 秀敏
  • 審判官 山根 まり子
分類
T18 .13 -Z (W43) / T18 .272-Z (W43)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-93231拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和3年7月27日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年1月5日付け:拒絶理由通知書 令和4年2月18日受付:意見書 令和4年3月24日付け:拒絶査定 令和4年6月7日受付:審判請求書 第2 本願商標 本願商標は、「athlete Chiffon」の文字を標準文字で表してなり、第43類「飲食物の提供,宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ」を指定役務として登録出願されたものである。 第3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、「athlete Chiffon」の文字を標準文字で表してなり、全体として「運動選手向けのシフォンケーキ」ほどの意味合いが生じるから、本願商標を、その指定役務中の「運動選手向けのシフォンケーキの提供」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の「飲食物の提供」に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 第4 当審の判断 1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について 本願商標は、上記第2のとおり、「athlete Chiffon」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「athlete」の文字は「運動選手。スポーツ選手。アスリート。」の意味を、「Chiffon」の文字は「シフォン。(絹、ナイロンのような布)。軽くてふんわりした。」の意味を(ベーシックジーニアス英和辞典 第2版 株式会社大修館書店)参照)、それぞれ有する語であり、我が国において、いずれも広く一般的に親しまれている平易な英語である。 そして、「アスリート」の文字は、「athlete」の欧文字の表音を片仮名で表したものと認められるところ、飲食物を販売又は提供する業界において、運動選手向けであることをうたった商品(飲食物)が販売又は提供され、そのような商品に対し、「アスリートケーキ」や「アスリートプリン」等のように、ケーキやプリンなどの商品(飲食物)の種類を表すものとして「アスリート」の文字を語頭に配した「アスリート○○(○○は商品名)」の文字が、広く使用されている実情が認められる(別掲1参照)。そうすると、当該「アスリート○○」の構成からなる文字のうち、「アスリート」部分は、後半に続く「○○」の語を形容し、その種類を表すものであって、全体として「運動選手向けの○○」を表されたものであると、取引者、需要者に、容易に認識、理解されるものというのが相当である。 他方、「シフォン」の文字は、「Chiffon」の欧文字の表音を片仮名で表したものと認められるところ、同業界において、「バナナシフォン」(バナナを使ったシフォンケーキ)、「チョコシフォン」(チョコレート味のシフォンケーキ)や「紅茶シフォン」(紅茶の茶葉を入れた香り高いシフォンケーキ)等のように、「シフォン」(シフォンケーキ)の種類を表す語を語頭に配した「□□シフォン(□□は、シフォンケーキの種類を表す語)」の文字が、広く使用されている実情があり(別掲2参照)、その「シフォン」の文字部分は、「スポンジケーキの一種。バターを使わず、シフォンのようにきめが細かい食感があるもの。」を意味する「シフォンケーキ」(広辞苑第七版(株式会社岩波書店)シフォンケーキ【chiffon cake】の項参照)の略称であると容易に認識、理解されるとみるのが相当である。そうすると、当該「□□シフォン」の構成からなる文字のうち、「□□」部分は、後半に続く「シフォン(シフォンケーキの略称)」の語を形容し、その種類を表すものであって、全体として「□□という種類のシフォン(シフォンケーキ)」を表されたものであると容易に認識、理解されるものとみるのが相当である。 してみれば、前半に「athlete」の文字と、後半に「Chiffon」の文字とを表し組み合わせた「athlete Chiffon」との文字からなる本願商標は、これに接する取引者、需要者に、「運動選手向けのシフォンケーキ」程度の意味合いを認識、理解させるものであるから、これをその指定役務中、「運動選手向けのシフォンケーキの提供」に使用しても、これに接する取引者、需要者に、当該役務において提供される飲食物が運動選手向けのシフォンケーキであること、すなわち、役務の質(内容)を表示したものとして認識させるにとどまり、本願商標は、自他役務の識別標識としては認識し得ないというのが相当である。 したがって、本願商標は、これをその指定役務中、「運動選手向けのシフォンケーキの提供」に使用するときは、単に役務の質(内容)等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記以外の「飲食物の提供」に使用するときは、役務の質について誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 2 請求人の主張について (1)請求人は、(a)本願商標の構成中、「Chiffon」及び「athlete」の各文字は、「シフォンケーキ」及び「運動選手」以外の、「ふわふわした」又は「薄くて柔らかい」並びに「元気」、「頑丈」、「健康」、「常にチャレンジ精神を持ち続けている」、「前向きな生き方」、「精神的強さ」、「挑戦する人」及び「カラダ想いの方」等の多義的な意味合いが生じるものであること、(b)「Chiffon」の文字は、「Cake」の文字を連結したときにはじめてふわふわで柔らかいスポンジ状のケーキを意味するだけであり、「Chiffon」の文字のみでは、一義的に、「Chiffon Cake」を容易に認識できず、むしろ、薄くやわらかい織物、柔らかい、またはきめ細かいという意味であるから、本願商標は、「アスリート+織物」、「アスリート+柔らかい」等という造語的な名称であり、「運動選手向けのシフォンケーキ」の意味を需要者に直感させるとまでは言えないこと、(c)原審で挙げられた「アスリート〇〇」の例は、「アスリート+菓子名」であり、本願商標の構成中の「athlete」に続くのは、ケーキでもなく、シフォンケーキでもなく、単なる「Chiffon」であるから、それらと同等に考えるべきではないこと等を述べ、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号にいう役務の質に該当するというには、指定役務に関する需要者、取引者が当該商標に接した場合、これをどのように認識し理解するかが重要であり、取引者、需要者が、役務の質、すなわち、役務の内容を表示したものと一般に認識することをもって足りると解されるものである。 そうすると、請求人主張のように、「athlete」及び「Chiffon」の各文字からいくつかの意味合いが生じ得るとしても、上記1のとおり、飲食物を販売又は提供する業界においては、「□□シフォン」(前半の□□は、当該「シフォンケーキ」の種類を表す語)の文字が広く使用されていることから、その「シフォン」の文字部分は、スポンジケーキの一種である「シフォンケーキ」の略称であると容易に認識、理解されるものであるし、運動選手向けであることをうたった商品に「アスリート○○(後半の○○は商品名)」の文字が広く使用されていることも合わせ考えると、本願商標を構成する各文字は、「飲食物の提供」との関係では、「運動選手向け」及び「シフォンケーキ」を直ちに認識させるものというべきであり、全体として「運動選手向けのシフォンケーキ」程度の意味合いを容易に理解させるものというべきであって、本願商標は、これに接する取引者、需要者に、「アスリート+織物」、「アスリート+柔らかい」等という造語的な名称であるものと認識、理解されるというよりも、単に、当該役務において提供される飲食物が運動選手向けのシフォンケーキであること、すなわち、役務の質(内容)を表示したものとして認識されるにとどまり、自他役務の識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものというべきである。 (2)請求人は、「アスリート」、「CHIFFON」又は「Chiffon」の文字を含む他の登録例があることを述べ、本願商標も登録されるべきである旨主張する。 しかしながら、それらの登録例は、商標の構成文字及び取引の実情において本願とは事案を異にするものであり、また、登録出願に係る商標が自他役務の識別標識として機能しうるか否かは、当該登録出願の査定時又は審決時において、個別具体的に判断されるべきものであって、本願商標についての判断は、上記1のとおりであるから、請求人が挙げる登録例をもって本件判断が左右されるものではない。 (3)したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。 3 まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、これを登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-008603

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