商標拒絶査定不服審判
2022-008447
ネットテイブイ、ネットテレビ、ネット、エヌイイテイ
- 審判番号
- 2022-008447
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-002508
- 請求日
- 2022年06月03日
- 審決日
- 2022年09月12日
- 公報発行日
- 2022年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】TVS REGZA株式会社
- 【請求人代理人】特許業務法人 清水・醍醐特許商標事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .261-Z (W0935384142) / T18 .262-Z (W0935384142) / T18 .263-Z (W0935384142) / T18 .272-Z (W0935384142)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 2508拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類、第35類、第38類、第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和3年1月12日に登録出願されたものである。
原審では、令和3年11月9日付けで拒絶理由の通知、同年12月27日受付で意見書の提出、同4年4月8日付けで拒絶査定されており、これに対して同年6月3日受付で本件拒絶査定不服審判が請求され、同日受付で手続補正書が提出された。
本願商標の指定商品及び指定役務は、当審における上記の手続補正書により、別掲2のとおりの商品及び役務に補正された。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、以下の(1)及び(2)の拒絶の理由をもって、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は、その構成中に「インターネットテレビ(テレビ受信機)」の意味を理解させる「Net.TV」の文字を有してなるから、これをその指定商品中「電気通信機械器具,電気通信機械器具の部品及び附属品,電気通信機械器具用接続器,放送用機械器具,テレビジョン受信機,テレビジョン送信機,映像周波機械器具,DVDプレーヤー,DVDレコーダー,アンテナ,遠隔制御装置,音声・映像受信機,ビデオスクリーン,ヘッドホーン,マイクロホン,携帯情報端末,腕時計型携帯情報端末,スマートフォン」との関係においては、「インターネット機能を有するテレビジョン受像機,インターネット機能を有するテレビジョン受像機の部品及び附属品」以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4448261号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成11年7月29日に登録出願、第38類「テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,報道する者に対するニュースの供給,ボイスメール通信,通信衛星による通信」を指定役務として、同13年1月26日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、別掲2のとおり、その指定商品及び指定役務が補正された結果、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、商品の品質、役務の質について誤認を生じさせるおそれはなくなった。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標と引用商標の類否
(ア)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「Net.TV」の文字を横書きし、その構成中「TV」の文字を横長長方形状の図形で囲み、全体を赤色で表した構成態様からなる。
そして、本願商標の構成中「Net」の文字は「網、ネット、情報[通信]網」などの意味を、「TV」の文字は「テレビ(放送)、テレビ受像機」(「プログレッシブ英和中辞典第5版」小学館)の意味を有する英語であるところ、その構成文字全体である「Net.TV」の文字は、一般的な辞書等に載録された成語ではなく、各文字の語義を結合した意味合いも多様で漠然としているから、特定の観念は生じない。
また、本願商標の構成中、横長長方形状の図形部分は、その構成態様及びその内側に表示された「TV」の文字の意味とも相まって、テレビ受像機を思わせる図形を描写してなると看取できるものの、当該文字部分と一体的に構成されていることから、当該図形部分が出所識別標識として分離、独立した印象を与えるものではない。
そうすると、本願商標は、その文字部分に相応して、「ネットティーブイ」の称呼が生じ、特定の観念は生じない。
(イ)引用商標について
引用商標は、別掲3のとおり、左端から右側に向けて開くように配置した2本の青色の太線からなる図形上部に、「Net.TV」(「.」は影を付して球状に描かれている。)の文字を青色で表してなる。
そして、引用商標の構成中「Net」の文字は「網、ネット、情報[通信]網」などの意味を、「TV」の文字は「テレビ(放送)、テレビ受像機」(前掲書)の意味を有する英語であるところ、その構成文字全体である「Net.TV」の文字は、一般的な辞書等に載録された成語ではなく、各文字の語義を結合した意味合いも多様で漠然としているから、特定の観念は生じない。
また、引用商標の構成中、2本の青色の太線からなる図形部分は、上段の文字部分を装飾する構成要素であると認識できても、それ自体が出所識別標識として分離、独立した印象を与えるものではない。
そうすると、引用商標は、その文字部分に相応して、「ネットティーブイ」の称呼が生じ、特定の観念は生じない。
(ウ)本願商標と引用商標との比較
本願商標と引用商標を比較すると、外観においては、図形部分に差異を有するものの、文字部分(Net.TV)のつづりを共通にするから、その点において外観上相紛らわしく、称呼においても、文字部分から生じる「ネットティーブイ」の称呼を共通にするから、相紛らわしい。
また、観念においては、いずれも特定の観念は生じないから、比較できない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛らわしく、それらによって需要者、取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、これらを同一又は類似の役務について使用するときは、両商標は、その出所について誤認混同を生じるおそれがあるというべきで、類似する商標と認められる。
イ 本願商標と引用商標の指定役務の類否
本願商標の指定商品及び指定役務中、第38類「電気通信,コンピュータ端末による通信,電子計算機端末による通信ネットワークへの接続の提供,ビデオオンデマンドによる送信,放送,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,インターネットプロトコル及び通信ネットワーク経由でのテレビジョン番組・映画フィルム及びその他のオーディオビジュアル及びマルチメディアコンテンツについての放送,オンデマンドサービスを経由して提供するテレビ番組への電気通信接続用回線の提供」と引用商標の指定役務中「テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,ボイスメール通信,通信衛星による通信」は、重複する役務(例えば「電気通信」は「移動体電話による通信」等を、「放送」は、「テレビジョン放送」等を包含する。)を含んでおり、また、いずれの役務も、有線、無線、その他の電磁的方式により情報を伝達するための手段の設置、運用を行う通信事業者や、無線又は有線の電気通信設備により放送事業を行う放送事業者により提供される役務である。
そうすると、本願商標と引用商標の上記役務は、同一又は類似の役務と認められる。
ウ 小括
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは類似する商標であって、その指定役務も引用商標の指定役務と同一又は類似する役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
エ 請求人の主張について
(ア)請求人は、他の商標登録出願の審査例を援用して、本願商標を構成する「Net.TV」の文字が、自他役務の識別標識として機能しないので、本願商標と引用商標とは、出所混同を生じさせることのない非類似の商標である旨主張する。
しかしながら、本願商標及び引用商標の構成中「Net.TV」の文字部分は、それぞれ上記ア(ア)及び(イ)のとおり、一般的な辞書等に採録された成語ではなく、各文字の語義を結合した意味合いも多様で漠然としている、特定の意味を有しない造語というべきであって、また、それぞれの構成において図形部分により装飾されながらも、紛れることなく独立した出所識別標識として認識される態様で表示されているから、当該文字部分に相応して、「ネットティーブイ」の称呼は生じるというべきである。
そうすると、両商標は、上記ア(ウ)のとおり、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛らわしい、類似する商標というべきである。
(イ)請求人は、過去の審決例に基づき、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当しない旨を主張する。
しかしながら、商標登録出願された商標の登録適格性は、個別の商標や取引の実情を踏まえた上で判断すべきであり、請求人の援用する過去の審決例と本願商標とは、商標の構成等を異にするから、当該審決例が本願商標の登録適格性に係る判断に影響しない。
(ウ)したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しないものの、商標法第4条第1項第11号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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