商標拒絶査定不服審判
2022-008192
コロナタイオークチダケマスク、コロナタイオークチダケ
- 審判番号
- 2022-008192
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-157835
- 請求日
- 2022年05月31日
- 審決日
- 2023年05月09日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】河内 孝英
- 【請求人代理人】渡部 仁
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T18 .13 -Z (W05)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-157835拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は,成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は,令和2年12月22日の出願であって,その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年9月21日付け:拒絶理由通知書
令和3年11月5日 :意見書の提出
令和4年2月7日付け :拒絶査定
令和4年5月31日 :審判請求書,上申書の提出
第2 本願商標
本願商標は,「コロナ対応口だけマスク」の文字を標準文字で表してなり,第5類「ウイルス用の衛生マスク,立体型衛生マスク,花粉対策用衛生マスク,使い捨て衛生マスク,衛生マスク,携帯用衛生マスク専用ケース」を指定商品として,登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は,「コロナ対応口だけマスク」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の「コロナ」の文字は,「風邪などの呼吸器感染症を起こすウイルス。」の意味を有する語である「コロナウイルス」の略語であって,また,「対応」の文字は,「相手や状況に応じて事をすること」の意味を,「口」の文字は,「動物が体内に食物を取り入れる場所。」の意味を,「マスク」の文字は,「病菌・埃などを防ぐために鼻・口を覆うもの」の意味を有する語である。
そして,本願の指定商品を取り扱う業界においては,「口だけを覆うマスクやマウスシールド」が製造・販売されている実情がある。
そうすると,本願商標をその指定商品に使用したときは,これに接する取引者,需要者は,「コロナウイルスに対応した口だけを覆うマスク」であること,すなわち,単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと認識するというのが相当である。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。
第4 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は,「コロナ対応口だけマスク」の文字を標準文字で表してなるものである。
ところで,昨今の新型コロナウイルス感染症対策が行われている状況においては,衛生マスクは,新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために,日々多くの人々に着用され,活用されているものであって,本願の指定商品を取り扱う業界においては,原審で示した事実のほか,別掲のとおり,「口だけを覆うように着用する衛生マスク」が販売されている事実がある。
そうすると,本願商標を構成する文字については,「コロナ対応」の文字は,「新型コロナウイルスに対応した」程の意味合いを,また,「口だけマスク」の文字は,「口だけを覆うマスク」程の意味合いを容易に認識させるものであって,これらを結合してなる本願商標の構成全体として「新型コロナウイルスに対応した口だけを覆うように着用するマスク」程の意味合いを容易に理解,認識させるものである。
してみれば,本願商標は,これをその指定商品に使用しても,これに接する取引者,需要者は,「新型コロナウイルスに対応した口だけを覆うマスク」あるいは「新型コロナウイルスに対応した口だけを覆うマスクに関連する商品」であるという商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと認識するにとどまり,自他商品の識別標識としては認識し得ないものというのが相当である。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は,過去における審決例(甲1)を挙げつつ,「本願商標は,その構成全体をもって認識,把握されるものであって,指定商品との関係において特定の商品の品質を直接的かつ具体的に表示するものとは商標の構成上認められないとともに,指定商品を取り扱う業界において特定の商品の品質を表示するものとして不特定多数の者により取引上普通に使用されている事実も存在しないことから,自他商品識別力を十分に発揮し得るものである。」旨を主張している。
しかしながら,前記1のとおり,本願商標は,全体として「新型コロナウイルスに対応した口だけを覆うマスク」程の意味合いを容易に認識させるものであって,本願の指定商品を取り扱う業界において,「口だけを覆う衛生マスク」が販売されている実情があることからすれば,本願商標をその指定商品に使用しても,これに接する取引者,需要者に,「新型コロナウイルスに対応した口だけを覆うマスク」あるいは「新型コロナウイルスに対応した口だけを覆うマスクに関連する商品」であるという商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと認識させるにとどまり,自他商品の識別標識としては認識し得ないというのが相当である。
また,「商標法第3条第1項第3号は,取引者,需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき,それ故に登録を受けることができないとしたものであって,該表示態様が,商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか,現実に使用されている等の事実は,同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべき」(平成12年(行ケ)76号 平成12年9月4日 東京高等裁判所)であるから,本願商標及び「口だけマスク」の文字について,本願の指定商品を取り扱う業界において使用されている事実が全くない又はごくわずかしかないとしても,そのことをもって,前記1の判断は左右されるものではない。
したがって,請求人の主張は,採用できない。
3 まとめ
以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。
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