商標拒絶査定不服審判
2022-007924
フツウノマヨネーズ、フツーノマヨネーズ、フツー
- 審判番号
- 2022-007924
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-011826
- 請求日
- 2022年05月26日
- 審決日
- 2023年05月08日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社Studio beta
- 【請求人代理人】IPTech弁理士法人
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 石塚 利恵
- 分類
- T18 .16 -Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-11826拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年2月2日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年1月11日付け:拒絶理由通知
令和4年2月16日 :意見書の提出
令和4年3月 7日付け:拒絶査定
令和4年5月26日 :審判請求書、手続補足書の提出
2 本願商標
本願商標は、「ふつうのマヨネーズ」の文字を標準文字で表してなり、第30類「マヨネーズ」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、「ふつうのマヨネーズ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「ふつう」の文字部分は、「(副詞的にも用いる)ひろく一般的であること。多くにあてはまること。どこにでも見受けられ、他と特に変わらないこと。」を表す語であり、「マヨネーズ」の文字部分は、商品の普通名称として一般的に使用されているから、本願商標は全体として、「一般的なマヨネーズ」程の意味合いを容易に認識させる。
そうすると、このような構成からなる本願商標をその指定商品に使用しても、自他商品を識別するための商標として機能する部分が見あたらず、取引者、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
4 当審においてした審尋
当審において、請求人に対し、令和5年1月30日付けで、別掲1ないし別掲4に示すとおりの用例を提示した上で、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当するとする旨の見解を示した審尋を発し、期間を指定して、これに対する回答を求めた。
5 審尋に対する請求人の意見
請求人は、前記4の審尋に対し、何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「ふつうのマヨネーズ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「ふつう」の文字は、「ひろく一般的であること。多くにあてはまること。どこにでも見受けられ、他と特に変わらないこと。」の意味を有する「普通」に通じるものであり、「マヨネーズ」の文字は、本願の指定商品である第30類「マヨネーズ」との関係においては、商品名を表したものと看取、理解されるもので、「卵黄・酢・塩・胡椒に油を加え、とろりとするまでかき混ぜてつくるソース。」の意味を有する語(いずれも「広辞苑 第七版」(株式会社岩波書店)から引用。)であるところ、これらを格助詞「の」で連結した構成文字全体から、「どこにでも見受けられ、他と特に変わらないマヨネーズ」程の意味合いを容易に理解させるものである。
ところで、本願の指定商品である「マヨネーズ」は、別掲1に示すとおり、「ドレッシングの日本農林規格」により、「半固体状ドレッシングのうち、卵黄又は全卵を使用し、かつ、必須原材料、卵黄、卵白、たん白加水分解物、食塩、砂糖類、蜂蜜、香辛料、調味料(アミノ酸等)及び香辛料抽出物以外の原材料及び添加物を使用していないものであって、原材料及び添加物に占める食用植物油脂の重量の割合が65%以上のもの」と定義づけられており、その規格として、性状、水分、油脂含有率、原材料等が定められているところ、同規格に合致しない半個体状ドレッシングは、「マヨネーズ」と表記して製造・販売がされない実情が認められる。
また、食品を取り扱う業界において、別掲2ないし別掲4に示すとおり、マヨネーズタイプ調味料や、冷燻マヨネーズ、燻製マヨネーズの商品紹介において、これらの商品と対比して「普通のマヨネーズ」の文字が使用されている事例が見受けられるように、マヨネーズタイプ調味料等の品質の優位性や特異性を説明する対比において「普通のマヨネーズ」の文字が使用される場合があることがうかがえる。
上記実情を踏まえると、本願商標を、指定商品である第30類「マヨネーズ」に使用しても、これに接する取引者、需要者(一般消費者)は、当該商品について、原材料、製法が日本農林規格の規格内のマヨネーズであって、一般的なマヨネーズであると認識するにとどまるとみるのが相当であり、商品の出所を表示する標識又は自他商品の識別標識として認識することはないといえる。
してみれば、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であり、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、原審が指摘する「一般的なマヨネーズ」との認定について、何が(例えば、味、価格、大きさ、販売店)一般的なのか不明確であり、さらに、「一般的な味」を意味するとした場合においても、マヨネーズには大きく分けて、卵黄型と全卵型の2種類があり、味わいも異なることから、どのような味が一般的なのかは各消費者により異なる、としたうえで、本願商標のみでは、上述の2種類のどちらのタイプのマヨネーズであるかを特定することは不可能であり、商品の内容を表しているとはいえないことから、本願商標は、抽象的な名称であり、一種の造語と認識される旨主張する。
しかしながら、本願商標は、平易な語(「ふつう」及び「マヨネーズ」)を格助詞「の」で連結したにすぎないものであって、その構成文字や表現方法も特異なものではなく、全体の意味内容の理解が容易であることに加え、食品を取り扱う業界における「普通のマヨネーズ」の文字に係る使用の実情を踏まえると、本願商標をその指定商品(マヨネーズ)に使用した場合、抽象的な名称で一種の造語であると認識されるというよりも、単に、「どこにでも見受けられ、他と特に変わらないマヨネーズ」であること、すなわち、原材料、製法が日本農林規格の規格内のマヨネーズであって、一般的なマヨネーズであると認識されるにとどまるものである。なお、請求人が主張するマヨネーズの種類(卵黄型か、全卵型か)についても、結局は、日本農林規格の規格内のマヨネーズに含まれるといえるものである。
イ 請求人は、「ふつうのマヨネーズ」のウェブ検索の結果、ほとんどが請求人の商品についての記事であったため、本願商標は一般的な名称ではなく、請求人の商品名を示す一種の造語であり、識別性を有する旨主張する。
しかしながら、本願商標は、それ自体としては使用例がさほど見受けられないとしても、「ふつう」の文字を漢字で表記した「普通のマヨネーズ」の文字が、食品を取り扱う業界において使用されている実情は、上記(1)のとおりであり、本願商標を構成する文字やその語義、上記実情を併せ考慮すれば、本願商標は、その指定商品との関係において、本願商標に接する取引者、需要者をして、商品の出所を表示する標識又は自他商品の識別標識として認識されるとは言い難く、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であると判断するのが相当である。
ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-007924