商標拒絶査定不服審判
2022-007577
ビオヤツ、ミオヤツ、ビ、ミ
- 審判番号
- 2022-007577
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-059994
- 請求日
- 2022年05月20日
- 審決日
- 2023年09月26日
- 公報発行日
- 2023年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】エイベックス株式会社
- 【請求人代理人】棚井 澄雄
- 【請求人代理人】高柴 忠夫
- 【請求人代理人】田中 彰彦
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 山田 啓之
- 審判官 青野 紀子
- 分類
- T18 .13 -Z (W293032)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-59994拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「美おやつ」の文字を標準文字で表してなり、第29類「
菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものに限る。),食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー,ココア,氷,菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖(調味料),砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ(調味料),ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,うま味調味料,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,チョコレートスプレッド,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,パスタソース,食用酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用グルテン,食用粉類」及び第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料」を指定商品として、令和3年5月18日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年11月8日付けで拒絶理由の通知がされ、同年12月20日付けで意見書が提出されたが、同4年2月21日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和4年5月20日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「美おやつ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「美」の文字は「姿・形・色彩などの美しいこと。また、そのさま。」等を意味する語であり、「おやつ」の文字は「間食。」を意味する語として広く使用されているものである。そして、「美おやつ」の文字が「美容に良い(美容に配慮した食材を使用した)間食」ほどの意味合いで使用されている実情があるから、本願商標全体として「美容に良い(美容に配慮した食材を使用した)間食」程度の意味合いを容易に理解、認識させるものである。そうすると、本願商標は、「美おやつ」の文字を普通に書してなるにすぎないものであるから、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は「美容に良い(美容に配慮した食材を使用した)間食用の商品」ほどの意味を認識、理解するにとどまり、単に、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品(「美容に良い(美容に配慮した食材を使用した)間食用の商品」)以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲2に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、その結果を請求人に対し、令和5年6月13日付け証拠調べ通知書をもって通知し、期間を指定してこれに対する意見を求めた。
4 証拠調べ通知に対する請求人の意見
請求人は、上記3の証拠調べ通知に対し、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「美おやつ」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、漢字「美」の文字と、平仮名「おやつ」の文字とを結合したものと容易に認識できるものであって、かつ、両語とも、いずれも、我が国において広く一般に知られた語である。
そして、別掲1の(2)及び別掲2の1のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界においては、「美おやつ」の文字が、「美容に良い(美容に配慮した食材を使用した)おやつ」ほどの意味合いで、本願の指定商品及びその関連商品に使用されている実情がある。
また、別掲2の2のとおり、「美おやつ」の文字が、「美容に良い(美容に配慮した食材を使用した)おやつ」ほどの意味合いで、家庭で作るお菓子を指して使用されている事実があり、さらに、「美おやつ」を取り扱う店舗が実際に存在している。
加えて、別掲2の3のとおり、本願の指定商品を取り扱う分野において、例えば、「美スイーツ」や「美ドリンク」のように、食材(飲料)等に「美」の文字を冠した語が、「美容に配慮した食材等を使用したもの」ほどの意味合いで使用されている実情もある。
そうすると、「美おやつ」の文字からなる本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「美容に良い(美容に配慮した食材を使用した)おやつ」といった商品の品質を表したものと認識されるにとどまるというべきであるから、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
また、本願商標は、標準文字で表されているから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張
ア 請求人は、「美」は多義的な語であり、本願商標から一義的に「美容に良いおやつ」の意味合いが認識されるとはいい得ず、本願商標は、指定商品の品質を具体的に示すものとはいいえない旨、また、本願商標は造語であり、何人にとっても取引に際し必要適切な表示といえるものではなく、特定人に独占使用を認めても公益上何ら不適当ではなく、独占使用を排除すべき合理的理由も存しない旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標は、広く知られた「美」及び「おやつ」の文字を結合したにすぎないものであって、かつ、本願の指定商品を取り扱う業界における、「美おやつ」の文字を使用した商品の取引の実情をも考慮すれば、本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「美容に良い(美容に配慮した食材を使用した)おやつ」といった商品の品質を表したものと認識されるにとどまるというべきである。
そして、「美おやつ」の文字は、別掲のとおり、多数使用されている事実があるから、当該文字からなる本願商標は、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであると判断するのが相当である。
イ 請求人は、「美」の文字を含む構成の過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、請求人の挙げる登録例は、商標の具体的構成、指定商品において本願商標とは事案を異にするものであり、それらの事例をもって、本願商標の登録の適否を判断するのは適切とはいえない上、商標が自他商品の識別標識としての機能を有するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当することは上記(1)のとおりであって、請求人の挙げる登録例の存在によって、本件の判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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