商標拒絶査定不服審判
2022-007543
アイリッド
- 審判番号
- 2022-007543
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-042261
- 請求日
- 2022年05月19日
- 審決日
- 2023年09月05日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社輝コーポレーション
- 【請求人代理人】大行 尚哉
- 審判長/審判官
- 審判長 豊田 純一
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 岩谷 禎枝
- 分類
- T18 .13 -Z (W44)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-42261拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「アイリッド」の片仮名と「Eyelid」の欧文字を2段に横書きしてなり、願書記載のとおりの役務を指定役務として、令和3年4月7日に登録出願されたものである。
本願は、令和4年1月14日付けで拒絶理由が通知され、同年2月1日付けの意見書が提出され、同日付けの手続補正書にて、本願の指定役務は、第44類「まぶたを上げた状態に維持するまつ毛パーマを内容とする美容,まぶたを上げた状態に維持するまつ毛パーマを内容とする美容に関する情報の提供,まぶたを上げた状態に維持するまつ毛パーマを内容とする美容に関する相談,まぶたを上げた状態に維持するまつ毛パーマを内容とする美容の指導」(以下「原審補正役務」という。)に補正されたが、同4年3月29日付けで拒絶査定され、これに対し、同年5月19日付けで拒絶査定不服審判が請求されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由
原査定は、本願商標は「アイリッド」の片仮名及び「Eyelid」の欧文字を2段に横書きしてなるところ、その構成中の「Eyelid」の欧文字は「まぶた」の意味を表す語であり、「アイリッド」の片仮名は「Eyelid」の語の表音を片仮名表記したものと容易に認識され、原審補正役務に関連する美容の分野において、まぶたに関する治療・施術が一般に行われている実情があることからすると、本願商標を原審補正役務に使用しても、これに接する取引者・需要者は、「まぶた」に関する役務であることを認識するにとどまるから、単に役務の質を表示する標章のみからなる商標であり、商標法第3条第1項第3号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権による証拠調べをした結果、別掲1ないし別掲3の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人(出願人)(以下「請求人」という。)に対し、令和5年3月7日付け証拠調べ通知書(以下「証拠調べ通知書」という。)によって通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。
第4 証拠調べ通知書に対する請求人の意見
請求人は、証拠調べ通知書に対し、令和5年4月11日付けの意見書(以下「当審意見書」という。)を提出し、要旨、以下1及び2のとおり、意見を述べた。
1 原審補正役務の提供を受ける取引者、需要者は、「まつ毛パーマ」に関する役務であることを認識するのであって、他の施術方法等の美容分野に関する役務とは誤認混同しない。
2 「まつ毛パーマ」を内容とする役務を提供する業界においては「アイリッド/Eyelid」が「アイリッドアップパーマ/Eyelid up perm」の略称を示すものとして広く認識されている。
第5 当審の判断
1 本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、上記第1のとおり、「アイリッド」の片仮名と「Eyelid」の欧文字とを普通に用いられる方法で2段に横書きしてなるところ、上段の「アイリッド」の片仮名は、下段の「Eyelid」の欧文字の読みを表したものと容易に理解できるものであり、別掲1のとおり、「Eyelid(アイリッド)」は、「まぶた」を意味する語である。
そして、別掲2のとおり、美容業界及び美容に関連する事業を行う業界においては、「eyelid(アイリッド)」の語は、「まぶた」を意味するものとして一般的に使用されていることからすると、当該業界においては、当該役務の質等を簡潔に表すために、取引に際し必要適切な標章として何人も使用を欲するものであることは明らかである。
また、原審補正役務は、いずれも「まぶたを上げた状態に維持するまつ毛パーマを内容とする美容」及びそれに関連する役務であるところ、別掲3のとおり、原審補正役務の分野において、まつ毛を上向きにカールさせることで、まぶたのリフトアップ効果をうたっている事実があり、これらの記載内容からすると、当該まつ毛パーマは、まぶたのリフトアップを目的に行われるものであって、その手段・方法とみることができるから、原審補正役務は、まぶたに関する美容又はそれに関連する役務であるというべきである。
そうすると、「Eyelid(アイリッド)」は、「まぶた」を意味する語であり、美容業界及び美容に関連する事業を行う業界において、「eyelid(アイリッド)」の語は、「まぶた」を意味するものとして一般的に使用されており、原審補正役務の分野において、まつ毛を上向きにカールさせることで、まぶたのリフトアップ効果をうたっている事実があり、当該まつ毛パーマは、まぶたのリフトアップを目的に行われるものであって、その手段・方法とみることができることからすると、本願商標を原審補正役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、本願商標を美容の際の施術効果の箇所を「英語」及び「片仮名」で表記したものと認識するにとどまり、単に役務の質又は効能を表示したものと理解するにすぎないため、自他役務の識別標識としては認識し得ないというべきである。
そして、本願商標のように、指定役務との関係において、当該役務の質等を表示するために、取引に際し必要適切な標章として何人もその使用を欲するものについて、特定人によるその独占使用を認めることは妥当でない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、当審意見書において、原審補正役務の提供を受ける取引者、需要者は、「まつ毛パーマ」に関する役務であることを認識するのであって、他の施術方法等の美容分野に関する役務とは誤認混同しない旨主張する。
しかしながら、上記1のとおり、原審補正役務は、いずれも「まぶたを上げた状態に維持するまつ毛パーマ」を内容とする美容及びそれに関連する役務であり、その記載内容からすれば、当該まつ毛パーマは、まぶたを上げた状態に維持することを目的に行われるものであって、まぶたのリフトアップ効果を得るための手段・方法とみることができるから、原審補正役務は、まぶたに関する美容又はそれに関連する役務であるというべきである。
(2)請求人は、当審意見書において、「まつ毛パーマ」を内容とする役務を提供する業界においては「アイリッド/Eyelid」が「アイリッドアップパーマ/Eyelid up perm」の略称を示すものとして広く認識されている旨主張する。
しかしながら、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当することは上記1のとおりである。
そして、「アイリッド/Eyelid」が、「アイリッドアップパーマ/Eyelid up perm」の略称を示すものとして広く認識されているとする証拠として提出されたいずれのウェブサイトにも、「アイリッドアップパーマ/Eyelid up perm」が請求人の登録商標である旨の記載はなく、また、各ウェブサイトにおける「アイリッドアップパーマ/Eyelid up perm」の使用者が請求人からの使用許諾を受けている旨の記載もない。
そうすると、「アイリッドアップパーマ/Eyelid up perm」が請求人の出所を表示するものとして広く認識されているとはいえず、また、請求人が「アイリッドアップパーマ/Eyelid up perm」の略称と主張する「アイリッド/Eyelid」も請求人の出所を表示するものとして広く認識されているとはいえない。
(3)請求人の上記主張は、いずれも採用することができず、その他の請求人の主張も採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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