商標拒絶査定不服審判
2022-006654
アルジルリン
- 審判番号
- 2022-006654
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-095568
- 請求日
- 2022年05月02日
- 審決日
- 2023年01月10日
- 公報発行日
- 2023年02月24日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】リポテック エス.アー.
- 【請求人代理人】小野 尚純
- 【請求人代理人】奥貫 佐知子
- 【請求人代理人】鹿角 剛二
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 淳
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 石塚 利恵
- 分類
- T18 .13 -WY (W0103) / T18 .272-WY (W0103)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-95568拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年8月3日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年6月15日付け:拒絶理由通知
令和3年8月20日 :意見書の提出
令和4年1月26日付け:拒絶査定
令和4年5月 2日 :審判請求書の提出
令和4年5月30日 :手続補足書の提出
2 本願商標
本願商標は、「アルジルリン」の文字を標準文字で表してなり、第1類「織物・クリーム・ローション及び化粧品の製造に用いられる化学品」及び第3類「スキンケア用化粧品,痩身用化粧品,化粧用クリーム,化粧用ローション,浴用化粧品,化粧用油,せっけん,肌用せっけん,浴用せっけん,手洗い用せっけん,精油,化粧品,ヘアーローション」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、「アルジルリン」の文字を標準文字で表してなるところ、「アルジルリン(アルジレリン)」は、植物から抽出したオリゴペプチドの一種で、その成分にはシワをのばす効果等があるとされ、化粧品等の原材料として使用されている。
そうすると、本願商標をその指定商品中、「アルジルリン(アルジレリン)からなる化学品」や「アルジルリン(アルジレリン)を配合した化粧品」に使用しても、単に、その商品の原材料を表示するにとどまるものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品(「アルジルリン(アルジレリン)からなる化学品」や「アルジルリン(アルジレリン)を配合した化粧品」)以外の商品に使用するときには、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるため、同法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
本願商標は、「アルジルリン」の文字を標準文字で表してなるところ、当審において請求人が提出する証拠(甲1)及び別掲によれば、当該文字は、請求人が開発及び製造する「アミノ酸が結合してできたペプチド成分」(以下「合成ペプチド」という。)について請求人が命名したものであり、化粧品表示名称を「アセチルヘキサペプチド‐8」(旧「アセチルヘキサペプチド‐3」)とするものである。当該合成ペプチドは、シワの改善成分として注目されており、化粧品の成分として用いられているが、その表示においては、「アルジルリン(アルジレリン)」の名称と共に、化粧品表示名称である「アセチルヘキサペプチド‐8」の表示が併記されている例や、請求人の商標であることを示す「TM」の表示等が併記されている例が見受けられる(別掲(7)、(8))。
また、請求人は、「アルジルリン(アルジレリン)」の欧文字表記に相当する「ARGIRELINE」の文字からなる商標登録第5004178号(指定商品 第1類「化粧品製造用化学品」等、甲2)及び商標登録第5055292号(指定商品 第3類「スキンクレンザー」等、甲3)の商標権者であり、これらの登録商標は、現に有効に存続しているものである。
そして、原審において示したように、上記合成ペプチドを説明ないし紹介する際に、「アルジルリン(アルジレリン)」の文字のみを表示し、請求人との関連を明記していないウェブサイトが散見されるとしても、その事実をもって、「アルジルリン(アルジレリン)」の文字が、商品の原材料、品質を表示したものとして、取引者、需要者間において、一般に認識されているとまではいい難い。
また、当審において職権をもって調査したところ、本願の指定商品を取り扱う業界において、「アルジルリン」の文字が、商品の品質を直接的、かつ、具体的に表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質等を表示するものとはいえず、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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