商標拒絶査定不服審判
2022-006620
コーハンイノウイルスサイキンニキク、コーハンイノ、ウイルスサイキンニキク、サイキンニキク、キク
- 審判番号
- 2022-006620
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-003307
- 請求日
- 2022年05月02日
- 審決日
- 2023年01月31日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】サラヤ株式会社
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 淳
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 石塚 利恵
- 分類
- T18 .13 -WY (W05) / T18 .272-WY (W05)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-3307拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年1月13日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年10月15日付け:拒絶理由通知
令和3年11月26日 :意見書、手続補正書の提出
令和4年 2月16日付け:拒絶査定
令和4年 5月 2日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され、その後、本願の指定商品については、前記1の手続補正により、第5類「殺菌消毒剤,除菌用アルコール製剤,その他の薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,防虫紙,サプリメント,食事療法用飲料,食事療法用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。)」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、「広範囲のウイルス細菌に効く」の文字を、略楕円形状の図形内に3段書きで表してなるところ、このような構成は、普通に用いられる方法の域を脱しない方法で表示するものである。
そして、本願の指定商品との関係では、「広範囲の」除菌や消毒をすることをうたった商品や、「ウイルス・細菌に効く」することをうたった商品が生産・販売されていることが確認できる。
そうすると、「広範囲の」の文字と「ウイルス細菌に効く」の文字を結合して、普通に用いられる方法で表示した本願商標は、全体として、「広範囲のウイルス・細菌に効く商品」程の意味を容易に認識させる。
そうすると、本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者は、上記意味合いを認識するにすぎないから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願商品中、上記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)本願商標は、別掲1のとおり、そら豆形の図形の右上部及び右下部を薄い灰色で、中央部を濃い灰色で彩色し、濃淡をつけて周縁部に膨らみがあるように立体的に表した図形(以下「そら豆図形」という。)と、その中央部分に、白抜きで「広範囲の」、「ウイルス」及び「細菌に効く」の文字を3段に横書きしてなるもの(2段目と3段目の間には横線がある。)とを組み合わせた結合商標である。
(2)本願商標の構成文字は、「広範囲」(範囲が広いこと)、「ウイルス」(人や動植物の病原体)、「細菌」(原核生物に属する単細胞の微生物)、「効く」(有効にはたらく。ききめがある。)の文字を、「の」及び「に」の格助詞を介してつなげたもの(「広辞苑 第七版」(岩波書店)参照)であり、いずれも意味の理解が容易な平易な語であるから、構成文字全体として「広範囲のウイルス、細菌に効く」ことを記述した文章と認識、理解できる。
そして、本願の指定商品を取り扱う業界において、別掲2のとおり、ウイルスや細菌に対する効能をうたう商品が広く流通している取引の実情があることから、本願商標の構成文字は、単に商品の品質又は効能を記述する文章であると認識、理解されるにすぎない。
(3)一方、本願商標を構成するそら豆図形は、上記(1)のとおり、そら豆形の図形を濃淡をつけて立体的に表してなるところ、当該形状は、極めて簡単で、かつ、ありふれた構成よりなるものではなく、一種独特な印象を与えるものであるから、文字部分の単なる装飾として普通に用いられる方法の域にとどまらず、その構成をして自他商品の出所識別標識としての印象を与え得る特徴を備えているというべきである。
また、当審において職権をもって調査したが、本願の指定商品を取り扱う業界において、そら豆図形が一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該図形を自他商品の識別標識とは認識しないというべき事情も発見できなかった。
(4)そうすると、本願商標は、そら豆図形の構成上の特徴を鑑みれば、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品を識別する機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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