商標拒絶査定不服審判
2022-006605
キセキノラカンカ、キセキノ、キセキ
- 審判番号
- 2022-006605
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-106386
- 請求日
- 2022年04月29日
- 審決日
- 2023年08月17日
- 公報発行日
- 2024年07月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社イデア
- 【請求人代理人】小川 清
- 審判長/審判官
- 審判長 冨澤 武志
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T18 .16 -Z (W30)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号、商標法第3条第1項第3号、商標法第56条第1項、特許法第169条第3項、特許法第135条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-106386拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
請求の趣旨中、「審判費用は特許庁の負担とする」との請求は、却下する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和2年8月27日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年8月5日付け :拒絶理由通知書
令和3年9月12日 :手続補正書の提出
令和3年9月13日 :意見書の提出
令和4年1月25日付け:拒絶査定
令和4年4月29日 :審判請求書の提出
第2 本願商標
本願商標は、「奇跡のラカンカ」の文字を横書きしてなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、登録出願され、その後、指定商品については、上記第1の手続補正書により「ラカンカを加味した菓子(果物,野菜,豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),ラカンカを加味したコーヒー,ラカンカを加味した食用粉類,ラカンカを加味したパン,ラカンカを使用した調味料,ラカンカを加味した穀物の加工品,ラカンカを加味したぎょうざ,ラカンカを加味した紅茶,ラカンカを加味した茶」とされたものである。
第3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、「奇跡のラカンカ」の文字を普通に用いられる方法で表してなるものである。
そして、本願商標の構成中、「奇跡」の文字は、「常識では考えられない神秘的な出来事。」の意味を有し、「の」の文字は、格助詞を表し、「ラカンカ」の文字は、「中国に産するウリ科植物の一種の果実。」の意味を有する。また、本願の指定商品に係る食品業界においては、栄養素が豊富な商品について、「奇跡の果実」、「奇跡のイチゴ」、「奇跡の野菜」のように「奇跡の○○」(○○には食品が入る。)の語を用いて称している実情がある。加えて、同業界においては、商品に使用した原材料名をパッケージに使用している実情も見受けられる。
そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標全体から「栄養素が豊富なラカンカ」程の意味合いを理解し、これをその指定商品に使用しても、その商品が「栄養素が豊富なラカンカを使用した商品」であること、すなわち、商品の品質を表示したものと認識するにとどまるというのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
第4 当審における審尋
当審において、請求人に対し、令和5年5月30日付けで、別掲1及び別掲2のとおりの事実を示した上で、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当する旨の見解を示した審尋を発し、期間を指定して、これに対する意見を求めた。
第5 審尋に対する請求人の意見
請求人は上記第4の審尋に対し、所定の期間を経過するも何ら意見を述べていない。
第6 当審の判断
1 商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「奇跡のラカンカ」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「奇跡」の文字は「常識では考えられない神秘的な出来事」等の意味を有する語であり、また、「ラカンカ」の文字は「中国に産するウリ科植物の一種の果実。」の意味を有する語である「羅漢果」の文字(いずれも「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)を片仮名表記したものと容易に理解できるものである。そして、本願商標は、「奇跡」の文字と「ラカンカ」の文字を、連体格を示す助詞である「の」(前掲「広辞苑 第七版」)で結合してなるものであるから、全体として「常識では考えられない神秘的な羅漢果」程の意味合いを容易に認識させるものである。
そして、別掲1によれば、「奇跡」の文字は「奇跡の○○」(「○○」には「野菜」や「果物」又はこれらの種類の名称を示す語が入る。以下同じ。)の形で、「常識では考えられないような○○」程の意味合いで、広く一般に使用されている事実がある。また、別掲2によれば、飲食料品を取り扱う業界において、「奇跡」の文字が「奇跡の○○」の形で、前記意味合いで、商品そのものや商品の原材料の宣伝広告に使用されている事実もある。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「常識では考えられないような羅漢果」程の意味合いを表示したものと認識するにすぎず、商品の原材料の宣伝広告に一般的に使用される語句を表したものと理解させるに止まり、何人かの業務に係る商品であることを表示したものと認識することはないというのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
2 請求人の「審判費用は特許庁の負担とする」との請求について
拒絶査定不服審判に関する費用は、商標法第56条第1項で準用する特許法第169条第3項において、請求人が負担する旨定められているから、請求人による、審判費用を特許庁の負担とする旨の主張は、実定法上の根拠を欠く不適法な請求である。
したがって、請求人による上記主張は、不適法な審判の請求であって、その補正をすることができないものであるから、商標法第56条第1項で準用する特許法第135条の規定により、却下すべきものである。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
なお、原査定は、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものとして拒絶したものであるが、本願商標は、上記のとおり、自他商品の識別標識としての機能を有しないものとするものであるから、この当審の認定、判断の内容は、原査定と実質的に相違するものではない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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