商標拒絶査定不服審判
2022-006295
ロフトエルデイケイ
- 審判番号
- 2022-006295
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-148427
- 請求日
- 2022年04月26日
- 審決日
- 2023年04月24日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社シンクコンサルティング
- 【請求人代理人】明坂 正博
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 綾 郁奈子
- 分類
- T18 .13 -Z (W353637)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-148427拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「LOFTLDK」の文字を横書きしてなり、第35類、第36類及び第37類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、令和2年11月18日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年8月27日付けで拒絶理由の通知がされ、同年10月8日に意見書及び手続補正書が提出され、指定役務については、別掲1のとおりに補正されたが、同4年2月4日付けで拒絶査定がされた。
これに対して令和4年4月26日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「LOFTLDK」の文字を横書きで表してなり、その構成中の「LOFT」の文字は、「アパートやマンションで、居室の上層に設けられた小部屋。」を理解させ、「LDK」の文字は、「間取りを表すのに用いる略称の一つで、リビングダイニングキッチン。」を理解させるものであるから、その構成全体として、「ロフト(アパートやマンションで、居室の上層に設けられた小部屋)とLDK(リビングダイニングキッチン)」程の意味合いを理解させるものである。そして、本願に係る指定役務と関連する分野において、ロフトとLDKは間取りを表す際に使用されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定役務中、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介」及び第37類「建設工事,建築工事に関する助言」に使用した場合、これに接する需要者は、「ロフトとLDK」に関する役務を理解するにすぎず、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を有せず、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものといえる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における審尋
当審において、令和5年1月30日付け審尋により、別掲2に掲げる事実を記載し、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めたところ、請求人からは何らの回答もなかった。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「LOFTLDK」の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、その構成中の「LOFT」の文字は、「日本では、天井の高いワンルームなどに設けられる中2階スペース。梯子で上がり、ベッドとなったり物置となる。」(現代用語の基礎知識2019)を、「LDK」の文字は、「「リビング・ダイニング・キッチン」の略。」(現代用語の基礎知識2005)を意味するものであり、我が国において、容易に意味が理解できる親しまれた語である。
そして、別掲2の1のとおり、例えば、間取りの図面やロフトの写真とともに、「1LDK+WIC+LOFT」(別掲2の1(4))のように、住宅の間取りを表す際に「LOFT(Loft、ロフト)」の文字や「LDK」の文字が上記意味合いで普通に用いられている事実が認められる。
また、別掲2の2のとおり、「LOFT(ロフト)」がある「LDK」が、「LOFT(ロフト)付きLDK」や「ロフトのあるLDK」と称されている事実が認められる。
そうすると、別掲2の1の事実から、本願の指定役務との関係において、「LOFTLDK」と書してなる本願商標は、「LOFT」の文字と「LDK」の文字を結合したものと認識されるものといえ、別掲2の2の事実から、これをその指定役務のうち、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介」及び第37類「建設工事,建築工事に関する助言」に使用した場合には、「ロフトのあるLDK」に係る「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介」であることや、「ロフトのあるLDK」に係る「建設工事,建築工事に関する助言」であること、すなわち、役務の質(内容)であると認識するにとどまるものといえる。
してみると、本願商標は、上記指定役務との関係において、役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
なお、令和5年1月30日付け審尋と原審における拒絶の理由は、いずれも本願商標が自他役務の識別標識としての機能を有しないとするものであるから、両者の内容は実質的に相違するものではない。
(2)請求人の主張について
請求人は、「「LOFT」と「LDK」が何らの文字・記号等を介するか、間取りを表す語を付記せずに一体となって結合されて使用された例は全くないのが取引の実情」であること、「補助的な部屋に過ぎない「LOFT」を前方に記載することはあり得ない」こと、「本願商標は、「LOFT」の語を前方に配置し、何らの語句も介さず「LDK」を配することによって、「LOFT」が「LDK」そのものであるような独特な印象を需要者に与える商標」であることなどを主張する。
しかしながら、前記(1)のとおり、「LOFT」の文字と「LDK」の文字は、我が国において、容易に意味が理解できる親しまれた語であって、住宅の間取りを表す際に「LOFT(Loft、ロフト)」の文字や「LDK」の文字が上記意味合いで普通に用いられている事実からすれば、本願の指定役務との関係においては、「LOFTLDK」と書してなる本願商標は、何らの文字・記号等を介さずとも「LOFT」の文字と「LDK」の文字を結合したものと認識されるものといえる。
また、「LOFT(ロフト)」がある「LDK」が、「LOFT(ロフト)付きLDK」や「ロフトのあるLDK」と称されている事実を勘案すれば、「LOFT」の文字を「LDK」の前方に記載することによって、独特な印象を需要者に与えるとはいえない。
なお、商標法第3条第1項第3号を適用するに際して、本願商標が、商品の品質(役務の質)を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されない(参照:平成12年(行ケ)76号、平成12年9月4日東京高裁判決)。
したがって、請求人の主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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