商標拒絶査定不服審判
2022-006113
ダブルライトカット
- 審判番号
- 2022-006113
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-023033
- 請求日
- 2022年04月22日
- 審決日
- 2023年04月27日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社T-Garden
- 【請求人代理人】西川 巌
- 審判長/審判官
- 審判長 森山 啓
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 青野 紀子
- 分類
- T18 .13 -Z (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-23033拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「ダブルライトカット」の文字を標準文字で表してなり、第9類「眼鏡」を指定商品として、令和3年2月26日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年8月11日付けで拒絶理由の通知がされ、同年9月28日受付で意見書が提出されたが、同4年1月19日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和4年4月22日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「ダブルライトカット」の文字を標準文字で表してなり、その構成中の「ダブル」の文字は、「二重。2倍。また、同じ物事が二つ重なること。」、「ライト」の文字は、「光。光線。」、「カット」の文字は、「一部分を削ったり、省いたりすること。」の意味を有する語としてそれぞれ一般的に知られているものであり、本願商標は全体として「ダブルで光をカットすること」ほどの意味合いを認識させるというのが相当である。そして、近年においては、実際に、本願の指定商品を取り扱う業界において、「紫外線とブルーライトの両方の光をカットできる眼鏡」の取引が行われている実情が認められる。そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者に、「紫外線とブルーライトの両方の光をカットできる眼鏡」であることを認識させるにとどまるから、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
3 当審における審尋
当審において、令和5年1月20日付け審尋により、請求人に対し、別掲のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。
4 審尋に対する請求人の回答(要旨)
請求人は、上記3の審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答していない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「ダブルライトカット」の文字を標準文字で表してなるところ、別掲1のとおり、その構成中「ダブル」の文字は「二つ。」の意味を、「ライト」の文字は「光。光線。」の意味を、「カット」の文字は「一部分を削ったり、省いたりすること。」の意味を有する語であって、それぞれ、一般に広く知られた平易な語である。
そうすると、本願商標「ダブルライトカット」の文字からは、「2つの光(線)をカットすること。」程の意味合いが容易に認識されるものである。
ところで、原審にて説示のとおり、一般に、紫外線による健康被害が広く知られるようになり、紫外線対策を行う人が増えてきたところ、近年、スマホ・パソコン・LED照明等が普及するにつれ、ブルーライトによる目等の健康への影響が問題視されるようになり、その対策の必要性も広く知られるようになっている。
そして、原審における証拠及び別掲2のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界において、紫外線(UV)やブルーライト等の目に有害な光線をカットするレンズが存在し、当該レンズ、及び、当該レンズを使用した眼鏡が「カット」の文言とともに取引されている実情が認められる。
また、別掲3のとおり、紫外線とブルーライトなど、2つの光線をカットするレンズが存在し、当該レンズ、及び、当該レンズを使用した眼鏡が「ダブル」又はこれと同義の「W」、「カット」の文言とともに取引されている実情が認められる。
そうすると、「ダブルライトカット」の文字からなる本願商標は、これを、その指定商品「眼鏡」(レンズを含む。)に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、当該商品が、紫外線やブルーライトなど、「2つの光線をカットするレンズ、又は、当該レンズを使用した眼鏡」であることを理解させるにとどまるから、本願商標は、商品の品質その他の特徴を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標にすぎないものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張
ア 請求人は、原審で審査官が挙げたインターネット情報には、「ダブルライトカット」の文字がその商品又は商品の品質を表すものとして使用されていない旨、また、本願商標は、様々な観念が生じ得るが、商品の具体的な品質等を理解させるものではなく、一種の造語として認識される旨主張する。
しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきである(平成12年(行ケ)第76号 平成12年9月4日 東京高等裁判所)。
そして、たとえ、「ダブルライトカット」の文字が、本願の指定商品を取り扱う業界において使用されていないとしても、上記(1)のとおり、本願商標は、それを構成する各語の語義、及びその指定商品を取り扱う業界における取引の実情等を勘案すれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する需要者等をして、当該商品が紫外線やブルーライトなど、「2つの光線をカットするレンズ、又は、当該レンズを使用した眼鏡」であることを理解させるにとどまるから、本願商標は、商品の品質その他の特徴を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であると判断するのが相当である。
イ 請求人は、「ダブル/Double」の文字を含む構成の過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かは、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、これに接する取引者、需要者の認識を基準として、当該商標の構成態様と指定商品との関係や取引の実情等をも踏まえて個別具体的に判断されるべきものであって、他の登録例の存在によって、本件の判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-006113