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商標拒絶査定不服審判

2022-006112

ダブリュウカット、ダブルカット、カット

審判番号
2022-006112
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-023032
請求日
2022年04月22日
審決日
2023年04月27日
公報発行日
2023年07月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社T-Garden
  • 【請求人代理人】西川 巌
審判長/審判官
  • 審判長 森山 啓
  • 審判官 小林 裕子
  • 審判官 青野 紀子
分類
T18 .16 -Z (W09)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号、商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-23032拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、「Wカット」の文字を標準文字で表してなり、第9類「眼鏡」を指定商品として、令和3年2月26日に登録出願されたものである。 本願は、令和3年8月11日付けで拒絶理由の通知がされ、同年9月28日受付で意見書が提出されたが、同4年1月19日付けで拒絶査定がされたものである。 これに対して、令和4年4月22日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、「Wカット」の文字を標準文字で表してなり、その構成中の「W」の文字は「ダブル」、「カット」の文字は、「一部分を削ったり、省いたりすること」の意味を有する語としてそれぞれ一般的に知られているものであり、本願商標は全体として「ダブルでカットすること」程の意味合いを認識させるというのが相当である。そして、近年においては、実際に、本願の指定商品を取り扱う業界において、「紫外線とブルーライトの両方をカットできる眼鏡」の取引が行われている実情が認められる。そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者に、「紫外線とブルーライトの両方をカットできる眼鏡」であることを認識させるにとどまるから、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。 3 当審における審尋 当審において、令和5年1月20日付け審尋により、請求人に対し、別掲のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。 4 審尋に対する請求人の回答(要旨) 請求人は、上記3の審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答していない。 5 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第6号該当性について 本願商標は、「Wカット」の文字を標準文字で表してなるところ、別掲1のとおり、その構成中「W」の文字は「二つ。」程の意味を有する「ダブル」を表す記号として、「カット」の文字は「一部分を削ったり、省いたりすること。」の意味を有する語として、それぞれ、一般に広く知られた平易な語である。 また、別掲2のとおり、「W」の文字は、「ダブル」と称され、「W○○」のように他の語と結合して、「2つの○○」程の意味を有する語として使用されているものが多数存在する。 そうすると、本願商標「Wカット」の文字からは、「2つのものをカットすること。」程の意味合いが容易に認識されるものである。 ところで、原審にて説示のとおり、一般に、紫外線による健康被害が広く知られるようになり、紫外線対策を行う人が増えてきたところ、近年、スマホ・パソコン・LED照明等が普及するにつれ、ブルーライトによる目等の健康への影響が問題視されるようになり、その対策の必要性も広く知られるようになっている。 そして、原審における証拠及び別掲3のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界においては、紫外線(UV)やブルーライト等の目に有害な光線をカットするレンズも存在し、当該レンズ、及び、当該レンズを使用した眼鏡が「カット」の文言とともに取引されている実情が認められる。 さらに、別掲4のとおり、紫外線とブルーライトなど、2つの光線をカットするレンズ、及び、当該レンズを使用した眼鏡について、「Wカット」、「ダブルカット」、それに通ずる「ダブルでカット」の文字が、その商品の説明や、商品の宣伝広告に使用され、取引されている実情が認められる。 そうすると、「Wカット」の文字からなる本願商標は、これを、その指定商品「眼鏡」(レンズを含む。)に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、当該商品が、紫外線やブルーライトなど、「2つの光線をカットするレンズ、又は、当該レンズを使用した眼鏡」という商品の特徴を簡潔に表した宣伝広告と認識、理解させるというのが相当であるから、自他商品の識別標識としての機能を有するものとはいえず、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標といわざるを得ない。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。 なお、原審は、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとしたものであるが、本願商標は、上記のとおり、これを本願指定商品に使用しても、自他商品識別標識としての機能を有するものではなく、この認定において、原審と当審における判断の内容は実質的に相違するものではない。 (2)請求人の主張 ア 請求人は、拒絶査定で審査官が挙げたインターネット情報には、「Wカット」の文字がその商品又は商品の品質を表すものとして使用されていない旨、また、本願商標は、様々な観念が生じ得るが、商品の具体的な品質等を理解させるものではなく、一種の造語として認識される旨主張する。 しかしながら、当審において審尋をもって開示した事実(別掲4)のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界においては、紫外線とブルーライトなど、2つの光線をカットするレンズ及び当該レンズを使用した眼鏡について、「Wカット」、「ダブルカット」、「ダブルでカット」の文字が、実際に商品の宣伝広告等に使用され、取引されている実情が認められる。 そして、上記(1)のとおり、本願商標は、それを構成する語の語義、及びその指定商品を取り扱う業界における取引の実情等を勘案すれば、これをその指定商品に使用しても、これに接する需要者等をして、当該商品が、紫外線やブルーライトなど、「2つの光線をカットするレンズ、又は、当該レンズを使用した眼鏡」という商品の特徴を簡潔に表した宣伝広告と認識、理解させるというのが相当であるから、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を有するものとはいえない。 イ 請求人は、「W」の文字を含む構成の過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張する。 しかしながら、請求人の挙げる登録例は、商標の具体的構成、指定商品において本願商標とは事案を異にするものであり、それらの事例をもって、本願商標の登録の適否を判断するのは適切とはいえない上、商標が自他商品の識別標識としての機能を有するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当することは上記(1)のとおりであって、請求人の挙げる登録例の存在によって、本件の判断が左右されるものではない。 ウ したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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