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商標拒絶査定不服審判

2022-006092

ソフトウエアディファインドテープ、ディファインドテープ、ディファインド

審判番号
2022-006092
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2020-014222
請求日
2022年04月22日
審決日
2023年04月21日
公報発行日
2023年07月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】富士フイルム株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人栄光事務所
審判長/審判官
  • 審判長 豊田 純一
  • 審判官 杉本 克治
  • 審判官 小田 昌子
分類
T18 .13 -Z (W093537383942)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2020- 14222拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、「Software―defined Tape」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第35類、第37類、第38類、第39類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和3年2月10日に登録出願されたものである。 本願は、令和3年2月24付けで拒絶理由の通知がされ、同年4月8日付け意見書(以下「意見書」という。)が提出され、本願の指定商品及び指定役務は、意見書と同日付け手続補正書により、別掲1のとおりの商品及び役務に補正されたが、同4年1月17日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同年4月22日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。 第2 原査定の拒絶の理由(要旨) 原査定は、本願商標は「Software-defined Tape」の文字を標準文字で表してなり、構成中の「Software」は「コンピューターを動作させるためのプログラムや命令を記述したデータのまとまり。」を意味し、「defined」は、「・・を定義する」を認識させる語であり、「tape」は、「音声・画像などの信号を記録するのに用いる、表面に磁性物質を塗った帯状のもの」を意味する語であって、本願の指定商品及び指定役務との関係においては、記録媒体の一つである「磁気テープ」を認識させ、「Software defined」は「特定のハードウェアに依存することなく、ソフトウェアで制御や管理ができること」の意味合いで使用されていることから、「Software-defined」と「tape」の文字を結合した本願商標を、その指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「ハードウェアに依存することなく、ソフトウェアで制御や管理ができる磁気テープ」という意味合いを認識するにとどまり、商品の品質又は役務の質を、普通に用いられる方法で表示するにすぎないため、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 第3 当審における審尋及び審尋に対する請求人の意見 当審において、令和4年12月16日付け審尋(以下「審尋」という。)により、請求人(出願人)(以下「請求人」という。)に対し、別掲3のとおりの事実を提示した上で、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めたが、指定した期間を経過するも、請求人は、審尋に対し、何らの回答をしていない。 第4 当審の判断 1 商標法第3条第1項第3号該当性について (1)商標法第3条第1項第3号の趣旨について 商標法第3条第1項第3号が、「その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状(包装の形状を含む。)、生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標について商標登録を受けることができない旨規定しているのは、このような商標は、指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠くものであることによるものと解される。 そうすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、審決の時点において、本願商標が、その指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の指定商品の取引者及び需要者によって本願商標がその指定商品に使用された場合に、将来を含め、商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(知財高裁平成27年(行ケ)第10107号、平成27年10月21日判決参照)。 (2)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について 本願商標は、「Software―defined Tape」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「Software」の文字は「ソフトウェア(情報処理を行なうためのプログラムやデータなどの総称)。」を意味する英語であり、「defined」の文字は「・・・を定義する」を意味する英語「define」の過去形であり、「tape」の文字は「磁気テープ」を意味する英語(いずれも「ベーシックジーニアス英和辞典 第2版」大修館書店)である。 そして、別掲2及び別掲3のとおり、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、本願商標の構成中の「Software―defined」及びそれに類似する「Software defined」並びに「ソフトウェアデファインド」の文字が、「ソフトウェアによって定義すること」を意味するものとして、また、「Software―defined」、「Software defined」及び「ソフトウェアデファインド」等の文字に、対象となるITインフラを表す語を付加することで、当該ITインフラをソフトウェアで定義する、すなわち、ITインフラの制御や管理をソフトウェアで行うことを意味するものとして使用されている事実が確認できる。 そうすると、「Software―defined」の文字及び「磁気テープ」を意味する「Tape」の文字からなる本願商標は、その構成全体として「磁気テープに記録される物理的なハードウェア装置の機器管理や設定を、ソフトウェアによって定義(制御・管理)する」の意味合いを容易に認識させるにとどまるというべきである。 よって、本願商標は、これをその指定商品中「磁気テープに記録される物理的なハードウェア装置の機器管理や設定を、ソフトウェアによって定義(制御・管理)するためのコンピュータソフトウェア(プログラム)」について使用するときは、これに接する取引者、需要者は商品の品質、特徴等を簡潔に表したものと理解、認識するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有するものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を有さない文字からなる商標といわざるを得ない。 また、本願商標は、これをその指定役務中「磁気テープに記録される物理的なハードウェア装置の機器管理や設定を、ソフトウェアによって定義(制御・管理)するためのコンピュータソフトウェア(プログラム)」に関する役務(例えば、「オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS),コンピュータソフトウェアプラットフォームの提供[PaaS],電子計算機用プログラムの提供,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」など。)について使用するときには、これに接する取引者、需要者は役務の質、特徴等を簡潔に表したものと理解、認識するにとどまり、自他役務の識別標識としての機能を有するものとはいえず、自他役務の識別標識としての機能を有さない文字からなる商標といわざるを得ない。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 2 請求人の主張について (1)請求人は、審判請求書において、本願商標は、「ハードウェアに依存することなく、ソフトウェアによって制御や管理される磁気テープに係る商品・役務」ほどの意味合いを認識させるものではなく、いずれの本願の指定商品及び指定役務との関係においても、商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示するものではなく、本願商標は、特定の意味合いを有しない一種の造語であり、請求人の自他商品及び自他役務の識別標識として十分に機能を発揮している商標であると認識される旨を主張する。 しかしながら、上記1(2)のとおり、別掲2及び別掲3のように、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、本願商標の構成中の「Software―defined」及びそれに類似する「Software defined」並びに「ソフトウェアデファインド」の文字が、「ソフトウェアによって定義すること」を意味するものとして、また、「Software―defined」、「Software defined」及び「ソフトウェアデファインド」等の文字に、対象となるITインフラを表す語を付加することで、当該ITインフラをソフトウェアで定義する、すなわち、ITインフラの制御や管理をソフトウェアで行うことを意味するものとして使用されている事実が確認できため、本願商標は、構成全体として、「磁気テープに記録される物理的なハードウェア装置の機器管理や設定を、ソフトウェアによって定義(制御・管理)するためのコンピュータソフトウェア(プログラム)」ほどの意味合いを容易に認識させるにとどまるものである。 そうすると、本願商標をその指定商品中「磁気テープに記録される物理的なハードウェア装置の機器管理や設定を、ソフトウェアによって定義(制御・管理)するためのコンピュータソフトウェア(プログラム)」、及び、その指定役務中「磁気テープに記録される物理的なハードウェア装置の機器管理や設定を、ソフトウェアによって定義(制御・管理)するためのコンピュータソフトウェア(プログラム)」に関する役務(例えば、「オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS),コンピュータソフトウェアプラットフォームの提供[PaaS],電子計算機用プログラムの提供,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」など。)について使用するときには、これに接する取引者、需要者は商品の品質、特徴等又は役務の質、特徴等を簡潔に表したものと理解、認識するにとどまり、自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を有するものとはいえず、自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を有さない文字からなる商標と判断するのが相当である。 (2)請求人は、審判請求書において、「ソフトウェアディファンドテープ」、「ソフトウェアデファンドデータ」、「Software-defained Tape」及び「Software defined Tape」の語のインターネットの検索結果の全てが、請求人の本願の指定商品及び指定役務に冠するウェブページであるから、本願商標は、本願の指定商品及び指定役務の分野においては、むしろ請求人の自他商品及び自他役務の識別標識として十分に機能を発揮している旨を主張する。 しかしながら、商標法第3条第1項第3号に該当する商標であるか否かは、本件審決時において、本願商標がその指定商品及び指定役務との関係において、将来を含め、その需要者が、商品又は役務の特性を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示として、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないと判断されるものであるから、本願商標が請求人を除く他の事業者によって、現在使用されていないとしても、そのことのみをもって本願商標の同項第3号該当性の判断が左右されるものではない。 (3)請求人は、意見書及び審判請求書にて、過去の商標登録例を挙げ、本願商標も同様に自他商品及び自他役務の識別力を有し、登録されるべき旨主張する。 しかしながら、出願された商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かは、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、これに接する取引者、需要者の認識を基準として判断されるべきであり、当該商標の構成態様と指定商品及び指定役務との関係や商品及び役務の取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるものであって、他の登録例の存在によって、本願商標が同項第3号に該当するという判断が左右されるものではない。 (4)請求人の上記各主張は、いずれも採用することができず、また、その他の請求人の主張は、採用するべき事情はない。 3 まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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