商標拒絶査定不服審判
2022-006061
イマビキ
- 審判番号
- 2022-006061
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-094689
- 請求日
- 2022年04月21日
- 審決日
- 2025年03月19日
- 公報発行日
- 2025年04月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】大平食品加工株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人平和国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 真鍋 伸行
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T18 .13 -WY (W30) / T18 .272-WY (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-94689拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和2年7月31日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年7月16日付け:拒絶理由通知書
令和3年11月29日 :意見書、手続補正書の提出
令和4年1月21日付け:拒絶査定
令和4年4月21日 :審判請求書の提出
令和5年4月27日付け:証拠調べ通知書
令和5年6月7日 :意見書の提出
第2 本願商標
本願商標は、「いまびき」の平仮名を横書きしてなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、登録出願され、その後、指定商品については、上記第1の手続補正書により、第30類「食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー,ココア,菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料,みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼き肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖(調味料),砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ(調味料),ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,うま味調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,チョコレートスプレッド,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,パスタソース,食用酒かす,籾のまま貯蔵し出荷直前に精米した米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用グルテン,食用粉類」とされたものである。
第3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、「いまびき」の文字を普通に用いられる方法で表示してなるものである。
そして、米の分野においては、「籾のまま貯えていた米を、必要の時ごとに、籾摺りして玄米にするもの。」を「今挽米(いまびきまい)」と称しており、このような米を、「今挽」や「今挽き」等と略称している例が少なからず認められる。
そうすると、本願商標を構成する「いまびき」の文字は、その指定商品中「米」との関係においては、上記「今挽米」を平仮名で表したものと無理なく認められるものである。
そのため、本願商標を、その指定商品中「籾のまま貯蔵し出荷直前に精米した米」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「今挽米」であること、すなわち、商品の品質を表示したものとして認識するにとどまるものとみるのが相当である。
また、上記認定によれば、本願商標を指定商品中「今挽米以外の米」に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
第4 当審における証拠調べ通知及びこれに対する請求人の意見
当審において、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲1及び別掲2のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めたところ、請求人は、別掲1及び2の事実は、いずれも「いまびき」の文字に関するものではないことなどから、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かの判断に用いられるべきではない旨の意見を述べた。
第5 当審の判断
本願商標は、「いまびき」の平仮名を横書きしてなるところ、これは辞書等に掲載のないものであって、特定の意味合いを認識させるものではない。
ところで、「籾のまま貯えていた米を、必要の時ごとに、籾摺りして玄米にするもの。」は「今摺米」(いまずりまい)とも呼ばれるところ、「今挽米」(いまびきまい)はこれと同義語である(「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)。
また、食品を取り扱う業界において、製造方法を示す語と商品の普通名称を組み合わせた文字が、商品の種類を示す語として一般に使用され、その中には、商品の普通名称を表す文字を省略し、商品の品質、特徴を指称する語として使用されている事実(別掲1)や、「今摺米」「無洗米」「分つき米」「真空パック米」「アルファ米」といった種類の商品が存在しており、それらの文字から商品の普通名称である「米」の文字を省略したものが、商品の品質、特徴を指称する語として使用されている事実(別掲2)がある。
しかしながら、本願の指定商品を取り扱う業界において、「今挽米」及び「いまびきまい」の文字が、「籾のまま貯えていた米を、必要の時ごとに、籾摺りして玄米にしたもの」を認識させるという取引の実情や、「今挽き」及び「いまびき」の文字が、「籾のまま貯えていた米を、必要の時ごとに、籾摺りして玄米にすること」を認識させるという取引の実情は見当たらない上、これらの文字が、商品の具体的な品質等を表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する需要者が、これらの文字を商品の品質等を表示したものと認識するという取引の実情も見当たらない。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の品質等を表示するものではなく、また、商品の品質の誤認を生ずるおそれはない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しないから、これらを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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