商標拒絶査定不服審判
2022-005751
ギュードンホンポ
- 審判番号
- 2022-005751
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-141178
- 請求日
- 2022年04月18日
- 審決日
- 2023年05月24日
- 公報発行日
- 2023年08月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社札幌ケルン
- 【請求人代理人】涌井 謙一
- 【請求人代理人】山本 典弘
- 【請求人代理人】鈴木 一永
- 【請求人代理人】工藤 貴宏
- 【請求人代理人】三井 直人
- 審判長/審判官
- 審判長 冨澤 武志
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T18 .16 -Z (W29)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-141178拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和2年11月16日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年9月27日付け:拒絶理由通知書
令和3年11月9日 :意見書の提出
令和4年1月14日付け:拒絶査定
令和4年4月18日 :審判請求書の提出
第2 本願商標
本願商標は、「牛丼本舗」の文字を標準文字で表してなり、第29類「牛丼の具,調理済みの牛丼の具」を指定商品として、登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、「牛丼本舗」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「牛丼」の文字は、「牛飯に同じ。」の意味を有し、「牛飯」の文字は、「牛肉を煮て、汁とともに丼飯にかけたもの。ぎゅうどん。」の意味を有し、指定商品の品質を表す語である。また、その構成中、「本舗」の文字は、「特定商品を製造販売する大元の店。」の意味を有する語であるから、本願商標は、全体として、「牛丼を製造販売する大元の店。」ほどの意味合いを理解させるものといえる。
また、特定の商品を製造販売する事業者においては、「○○本舗」の表示が取引上普通に採択、使用されている。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、「牛丼を製造販売する大元の店。」程の意味合いを理解するにすぎず、自他商品の識別標識として機能し得るものとはいい難いものであるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
第4 当審の判断
1 商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「牛丼本舗」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「牛丼」の文字は「うす切りの牛肉を玉ねぎ・しらたきなどと煮て、しるごとかけたどんぶりごはん。牛飯。」の意味を有する語(「三省堂国語辞典 第8版」株式会社三省堂)であって、また、「本舗」の文字は「特定商品を製造販売する大元の店。」の意味を有する語(「広辞苑 第7版」株式会社岩波書店)であるから、本願商標は、全体として「牛丼を製造販売する大元の店。」程の意味合いを容易に理解させるものである。
そして、当審における職権調査によれば、原審において示した例に加え、別掲のとおり、「本舗」の文字は、食品の分野において、「〇〇本舗」(「〇〇」には商品名あるいは提供される料理の名称が入る。)の形で、取り扱う商品等の製造販売元であることを端的に表わす語として、一般に使用されている事実がある。
そうすると、本願商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、「牛丼を製造販売する大元の店」という商品の特徴を表した宣伝文句の一種と理解するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標と判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、「近年においても「○○本舗」が食品の分野において登録が認められている例が多数存在する為、「牛丼本舗」の構成である事のみをもって、一律に拒絶されることが許されるものではない。さらに、現実の取引の実情をみてみると、本願の指定商品との関係において、当該語が業界で普通に使用されている事実もなく、ほぼ請求人のみが使用している語である為、本願商標は、自他商品役務の識別力を有する商標である。」旨を主張している。
しかしながら、仮に「牛丼本舗」という文字が、請求人やその関係者以外には使用されておらず、一般に使用されている実情がないとしても、商標法第3条第1項第6号は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、当該商標が取引上現実に使用されている事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべき(知財高裁平成25年(行ケ)第10142号、同25年11月14日判決参照)である。そして、本願商標が、その指定商品との関係において、自他商品の識別標識として認識され得ないものであることは、前記1のとおりである。
(2)請求人は、過去における登録例(甲2~甲5)があることを挙げ、本願商標も登録されるべき旨を主張している。
しかしながら、登録出願に係る商標がその指定商品との関係において、自他商品の識別標識として機能し得るか否かは、当該商標の構成態様と指定商品との関係や取引の実情をも踏まえて個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の示す登録例と本願商標とは、商標の構成文字が異なり、事案を異にするものであるし、本願商標は、前記1のとおり、その指定商品との関係において、自他商品の識別力を欠くものというのが相当であるから、請求人の示す登録例があるからといってその判断が左右されることはない。
(3)したがって、請求人の主張は、いずれも採用できない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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