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商標拒絶査定不服審判

2022-005429

コージカフェ

審判番号
2022-005429
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-051019
請求日
2022年04月11日
審決日
2022年09月14日
公報発行日
2022年12月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社雨風
  • 【請求人代理人】中村 雅典
審判長/審判官
  • 審判長 岩崎 安子
  • 審判官 清川 恵子
  • 審判官 茂木 祐輔
分類
T18 .13 -Z (W43) / T18 .272-Z (W43)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-51019拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は,成り立たない。

理由

理 由 第1 本願商標 本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第35類及び第43類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,令和3年4月23日に登録出願されたものである。 本願は,令和3年7月6日付けで拒絶理由の通知がされ,同月30日に意見書が,同年11月12日に上申書が提出されたが,同年12月16日付けで拒絶査定がされたものである。 これに対して令和4年4月11日に拒絶査定不服審判の請求がなされ,指定役務については,審判請求と同時に提出された手続補正書により,第43類「飲食物の提供,宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,動物の宿泊施設の提供,保育所における乳幼児の保育,高齢者用入所施設の提供(介護を伴うものを除く。),会議室の貸与,展示施設の貸与,布団の貸与,まくらの貸与,毛布の貸与,家庭用電気式ホットプレートの貸与,家庭用電気トースターの貸与,家庭用電子レンジの貸与,業務用加熱調理機械器具の貸与,業務用調理台の貸与,業務用流し台の貸与,家庭用加熱器(電気式のものを除く。)の貸与,家庭用調理台の貸与,家庭用流し台の貸与,食器の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,おしぼりの貸与,タオルの貸与」に補正されたものである。 第2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は,「本願商標は,「糀cafe」(5文字目の「e」にはアクサンテギュが付されている。)の文字を横書きしてなるところ,その構成中「糀」の文字は,「米・麦・大豆などを蒸し、室の中にねかせてコウジカビを繁殖させたもの。酒・醤油・みりんなどの醸造に用いる。」の意味を有し,「cafe」の文字は,「コーヒー店。喫茶店。」等の意味を有する語であり,本願指定役務の分野においては,「糀cafe」,「糀カフェ」の文字が,糀を使用した料理を取り扱う飲食店を表す語として使用されている実情が見受けられる。そうすると,本願商標をその指定役務に使用しても,これに接する需要者は,「糀を使用した料理を取り扱う飲食店(における役務)」であることを認識するにすぎないから,本願商標は,単に役務の質を普通に用いられる方法で表示するものである。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記役務以外の指定役務に使用するときは,役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから,商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。 第3 当審における審尋 当審において,令和4年6月2日付け審尋により,別掲2に掲げる事実を記載した上で,本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとの暫定的見解を示し,期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。 第4 審尋に対する請求人の回答の要旨 請求人は,前記第3の審尋に対し,令和4年7月20日に回答書を提出し,要旨以下のとおり意見を述べた。 1 本願商標が「糀」と「cafe」を結合したものと認識させるとしても,商標登録の可否は出願商標の構成と指定商品の記載に基づいて判断されるべきところ,商標の構成にない文字を含めた,「糀を使用した飲食物を提供するカフェ」といった意味合いを認識させると判断したことに疑義がある。 2 請求人所有の登録商標や,特許庁における過去の登録例からすれば,本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当すべきものではない。 第5 当審の判断 1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について 本願商標は,別掲1のとおり,「糀cafe」の文字(「e」には,アクサンテギュが付されている。以下,本願商標を含め,アクサンテギュが付されたcafeは,単に「cafe」という。)を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ,その構成中「糀」の文字は,「米・麦・豆・ふすま・ぬかなどを蒸して,これに麹菌を繁殖させたもの。酒・醤油・味噌などを製するのに用いる。」(広辞苑第七版)を表し,「cafe」の文字は,「珈琲店。喫茶店。」等(広辞苑第七版)の意味を有する,共に広く知られた語から構成されているものである。 (1)「糀」が食材として使用されている実情について 「糀」は,上記のとおり「米・麦・豆・ふすま・ぬかなどを蒸して,これに麹菌を繁殖させたもの。」であって,塩糀,米糀,甘酒等の原材料としても使用されると共に,「糀(麹,こうじ)」(以下,単に「糀」という。)は,例えば審尋で通知した以下アないしオの事例のように,近年の健康志向の高まりから注目を浴び,「糀」を使用した飲食料品・飲食物が多数製造又は調理され,それらが市場において販売又は提供されている実情にあることが確認できる。 ア 2021年5月6日付け静岡新聞夕刊の6ページには,「甘酒や調味料に こうじ手づくり 自分だけの味 菌使って自宅で発酵」の見出しの下,「室町時代から種こうじを扱う糀屋三左衛門(愛知県豊橋市)は、保有する3千種類を超える菌株の中から、一般家庭で使いやすい物を選んでネットで販売。広報担当者は「主婦層だけでなく男性の購入も増えています。種からつくったこうじには、その人の個性が現れ愛着が出ます」と話す。こうじやみそ、しょうゆ、日本酒など約500種類の発酵食品を扱う「発酵デパートメント」(東京・世田谷)は、米こうじ用、麦こうじ用など数種類の種こうじを扱うほか、オンラインや会場で月に1回程度、種こうじを使った発酵教室を開いている。運営会社の(略)社長は「男女ともに幅広い年代の人が参加しています。ここ数年の健康ブームに加えて、新型コロナウイルス禍で急激に関心が盛り上がっています」と話している。」の記載がある。 イ 2021年11月8日付け神戸新聞朝刊の8ページには,「神戸新聞ミントクラブ×神姫バスニコパクラブ 合同企画第4弾 播磨の食巡る豪華バス 12月7、15日 ゆいプリマで行く 旨味引き出す発酵食に舌鼓。播磨発酵めぐり旅」の見出しの下,「4回目の今ツアーは、免疫力アップや疲労回復に期待できる「発酵食」がテーマ。塩麹(こうじ)やみそ、しょう油、納豆、清酒、甘酒など発酵するとうま味が増し保存性が高まり近年注目されています。(略)たつの市で糀やみそ、ユズみそ、甘酒などを販売製造している糀専門店「井戸糀店」を訪れます。(略)近年の「発酵食ブーム」で、県外からの客も増え、龍野城下町を散策する際に必ず訪れるスポットとなっています。(略)ツアー当日は、レンガで造られた糀室や作業場などの施設見学と、店頭で販売している糀やみそなどの商品も購入できます。」の記載がある。 ウ 2022年3月14日付け日本食糧新聞の12ページには,「東海漬物、塩糀使用浅漬けでマルコメとコラボ」の見出しの下,「東海漬物は、1日から浅漬け「糀のまろやかな旨みで仕上げた彩り野菜」(内容量150g、本体価格248円)=写真=を発売した。期間限定商品で5月まで販売する。健康志向の高まりから塩糀の人気が高く、マルコメの「プラス糀ブランド」の塩糀を使用した。両社のコラボ商品は初めて。」の記載がある。 エ 2021年12月1日付け日経産業新聞の8ページには,「ベイシア、マルコメと塩糀入りサバ缶。」の見出しの下,「大手スーパーのベイシア(前橋市)は、小型店舗の「ベイシアマート」を除く全店舗で、味噌製造大手のマルコメ(長野市)などと共同開発したサバの缶詰「お魚屋さんの鯖(さば)水煮(塩糀=こうじ=入り)」を発売した。(略)千葉県の銚子漁港で水揚げされた寒サバに、国産米を100%使用したマルコメの生塩こうじを使用している。新型コロナウイルス禍の影響もあって、栄養や健康面で良いとされるこうじへの人気が高まっているという。」の記載がある。 オ 「TBS」のウェブサイトにおいて,「【王様のブランチ】フルーツ味やお茶味まで、様々なフレーバーを楽しめる「糀の甘酒」が人気」の見出しの下,「美容や健康によいといわれ、人気が再上昇の甘酒。「古町糀製造所」でいただける甘酒は、新潟のお米と老舗の醸造蔵で作った″糀(こうじ)″を使っており、砂糖は不使用かつノンアルコールと体に優しい飲み物です。」,「糀は「肌にもよい効果がある」といわれており、店内では甘酒のほか化粧水や保湿クリームなどスキンケアも各種取り扱っています。」の記載がある(https://topics.tbs.co.jp/article/detail/?id=14249)。 (2)「飲食物の提供」を行う業界における「○○cafe(カフェ)」の文字の使用状況について ア 審尋で通知した以下の(ア)ないし(キ)の事例に加え,(ク)ないし(コ)の事例のように,食材や料理の名称を,「cafe(カフェ)」の文字に冠した「○○cafe(カフェ)」の文字が,使用されている実情にある。 (ア)「Gourmet TOKAI」のウェブサイトにおいて,「【津市】米粉cafe Y×3(ワイワイワイ)グルテンフリー・米粉パン・米粉ケーキがいただけるお店!※現在事前予約必須」の見出しの下,「米粉cafe Y×3(ワイワイワイ)は、米粉パン・米粉ケーキがいただけるグルテンフリーのお店!米粉100%のパンやスイーツがいただける貴重なお店です」の記載がある(https://cafetokai.com/komekoyyy.html)。 (イ)「CCN」のウェブサイトにおいて,「米粉カフェ 楓(カエデ)」の見出しの下,「4人の男の子を育てたママが米粉を使った家庭料理を提供する「米粉カフェ楓」。手間がかかるグラタンのホワイトソースも米粉を使うと簡単にできるんです!米粉カフェ楓へ行くとお店の料理のレシピなども教えてもらえて家庭でも美味しい料理を実践できます。」の記載がある(https://www.ccn-catv.co.jp/shop/gifu/016506.html)。 (ウ)「公益社団法人霧島市観光協会」のウェブサイトにおいて,「Kurozuカフェ★」の見出しの下,「先月18日に鹿児島市内にOPENした坂元醸造さんの黒酢カフェ「くろずファーム」に行って来ました(略)身体に良い黒酢を使ったドリンクmenuを中心に提供されていました(略)ドレッシングや黒酢に漬けたピクルスなども販売されていました」の記載がある(https://kirishimakankou.com/news/2013/10/post-203.html)。 (エ)「NETIBNEWS」のウェブサイトにおいて,「お酢ドリンクと新鮮な野菜で憩いの夜を~オステリア アチェート大名にオープン」の見出しの下,「お酢と野菜のカジュアルダイニングOSTERIS ACETO(オステリア アチェート)が9月27日、福岡市中央区大名にオープンした。大名地区でのお酢専門店は、当店が始めて。同店は、お酢カフェとして人気のアチェートカフェ笹丘店(福岡市中央区笹丘)の姉妹店。」の記載がある(https://www.data-max.co.jp/2013/10/02/post_16455_dm1742_1.html)。 (オ)「醗酵食cafe fig plate」のウェブサイトにおいて,トップページには,「コース」の小見出しの下,「【テイクアウト】(週替わり)発酵デトックス弁当 塩麹鶏弁当」,「【テイクアウト】(週替わり)発酵デトックスライス弁当」等の記載があるほか,「料理」の小見出しの下,「~腸活発酵ランチプレート~基本のセット」,「ダイニング発酵食プレート」の記載がある(https://figplate.owst.jp/)。 (カ)「icotto」のウェブサイトにおいて,「食べて綺麗になろう♪東京の体にやさしい自然食カフェ7選」の見出しの下,「食べた物は全て、私たちの体の一部になるもの。体にやさしい食事を摂れば、内側から綺麗になれます。自然食のカフェには、そんな目的にぴったりのヘルシーで美味しいメニューがいっぱい!しっかり食べてヘルシー&ビューティーを目指しましょう!」,「自然食をテーマにしたカフェも増えており、いつでも気軽に美味しい食事を味わうことができます。これなら、料理に自信がないという人にとっても嬉しいですよね。さっそくご紹介します!」の記載がある(https://icotto.jp/presses/1287)。 (キ)「甘酒カフェ ゆふ」のウェブサイトにおいて,トップページには,「柴田屋酒店内の一角にある、甘酒専門のカフェです。/いろいろな甘酒を、お楽しみいただけます。」,「柴田屋酒店の一角には/小さな小さなカフェがあります」,「メニューはすべて甘酒」の記載がある(http://shibataya.la.coocan.jp/cafe.htm)。 (ク)「米五みそ楽」のウェブサイトにおいて,「みそに、恋する。/cafe/misola/みそカフェみそら」の見出しの下,「みそカフェ「みそら」のコンセプトは、「みそに恋する」。/米五の味噌を取り入れた週替わりのランチメニューをはじめ、思わず「みそに恋する」ような様々なメニューをご用意して、皆様をお待ちしております!」,「Lunch Time Menu(略)米五の味噌を取り入れた週替わりのランチプレートやオリジナルみそカレーをお楽しみいただけます。」の記載がある(https://www.misoraku.com/cafe/)。 (ケ)「ナゴレコ」のウェブサイトにおいて,「丸の内|チーズプロフェッショナルがつくるどこまでもチーズにこだわるチーズカフェ」の見出しの下,「そんなチーズ好きへおすすめしたい!こだわりのチーズカフェを紹介します。」,「選び抜かれたチーズ料理が満載のチーズカフェ「アルピンヌ」」,「ランチタイムにお邪魔したので、看板にはさまざまなランチのメニューが。/チーズカフェなだけあって、すべてのメニューにチーズのワードがあります。」の記載と共に,チーズを使用した様々な料理が記載された「ランチメニュー」の立て看板の写真やメニュー表の写真が掲載されている(https://nagoya-meshi.com/recommend/cafe/alpine)。 (コ)「まっぷる十勝帯広」(2021年3月15日,株式会社昭文社発行)の26ページには,「チーズ料理」の見出しの下,「チーズカフェ バイ/ミリオンサンテ 藤丸店(略)チーズをコンセプトにしたカフェレストラン。」の記載が,27ページには,「Tokachi milk cafe みるね。(略)中札内で生産された新鮮な生乳を使ったチーズやジェラートが人気の「十勝野フロマージュ」が運営するカフェレストラン。」の記載がある。 イ 原審及び審尋で通知した以下の(ア)ないし(サ)の事例のように,食材である「糀」の文字を「cafe(カフェ)」の文字に冠した,「糀(麹)cafe(カフェ)」の文字が使用されている実情にある。 (ア)「南宗味噌株式会社」のウェブサイトにおいて,「糀cafeなんそうオープン!」の見出しの下,「この度、南宗味噌本店に併設し、お味噌や糀を使ったお料理で皆様におくつろぎいただける『糀cafe なんそう』をオープンいたします。換気、感染拡大防止に配慮しておりますので、どうぞご家族ご友人とお立ち寄りくださいませ。」の記載がある(http://nansoumiso.com/)(2021年7月1日最終閲覧)。 (イ)「糀カフェ つぼみ」のウェブサイトにおいて,「糀カフェ つぼみ」の見出しの下,「神奈川県愛甲郡愛川町にオープンしました糀カフェ つぼみです。×麹でいろいろな調味料を作り調理してます。玉ねぎ麹をはじめきのこ麹、ニラ麹など『麹で素材の旨味を引き出す』がコンセプトです!スイーツも基本の甘酒から甘酒アイス、珈琲甘酒アイス砂糖を使わないスイーツもご用意しております。」と記載されています(https://tsubomi-aikawa.com/)(2021年7月1日最終閲覧)。 (ウ)「小野糀」のウェブサイトにおいて,「Onokouji cafe」の見出しの下,「小野糀カフェでは皆様に糀のある暮らしを提供するため、日々研究を重ね新しい糀の楽しみ方、糀の摂り入れ方を考えています。小野糀カフェのメニューは店頭、またはマルシェなどのイベントで販売しております。詳しくはインフォメーションおよびSNSをご覧ください。店頭ではその他の味噌や塩糀などの小野糀商品もご購入いただけますので是非お越しください。」と記載されています(https://ono-kouji.com/onokouji_cafe.html)(2021年7月1日最終閲覧)。 (エ)「鎌倉の森に住まう 隠れ家・糀カフェの物語」に係るウェブサイト(https://www.pla-navi.com/life/173/)(2021年12月13日最終閲覧)。 (オ)「糀カフェ TAWEMON」に係るウェブサイト(http://www.hanayama-manjyuu.jp/tawemon/)(2021年12月13日最終閲覧)。 (カ)「合鴨の里 納屋糀カフェ」に係るウェブサイト(http://www.shiyori.jp/)(2021年12月13日最終閲覧)。 (キ)「糀カフェ - カフェ/南魚沼郡湯沢町 - なじらぼ!」に係るウェブサイト(https://www.najilabo.net/shop/shop.shtml?s=4537)(2021年12月13日最終閲覧)。 (ク)「糀カフェ 晴間 | 古民家ライフ」に係るウェブサイト(https://www.kominkalife.jp/%E7%B3%80%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A7-%E6%99%B4%E9%96%93)(2021年12月13日最終閲覧)。 (ケ)「麹/cafe/醸し家」のウェブサイトにおいて,「メニュー」の見出しの下,「糀(こうじ)ラテ」,「抹茶糀(こうじ)ラテ」の記載がある(http://www.kitakata-sake.club/)。 (コ)「食べログ」のウェブサイトにおける「糀Cafe Izakaya Suiren」を紹介するページのトップページには,「特徴・関連情報」の小見出しの下,「お店のPR 【塩こうじ居酒屋】100種以上の焼酎と麹料理が堪能できる居酒屋ダイニングです☆今、注目の塩こうじを使った料理が堪能できます」の記載がある(https://tabelog.com/tokyo/A1305/A130503/13155959/)。 (サ)「麹cafe天goo」のウェブサイトにおいて,トップページには,「日本の食文化「麹」を施した「まごわやさしい」料理/世界を誇る日本の食文化「麹」/麹は、奈良時代から深く根付いている豊かな日本食に欠かせない菌の一種です。/「麹」を使うと、料理の味はまろやかになり、からだも喜びます。/当カフェはそれに加え「まごわやさしい」(豆・ごま・わかめ・野菜・魚・しいたけ・いも)/の食材も積極的に使い、体にやさしく、栄養のバランスを考えたメニューをご用意しています。」の記載がある(https://ten-goo.com/) (3)小括 上記よりすれば,「糀」は,近年健康志向の高まりから注目を浴びて各種飲食料品等の食材として使用され,「糀」をはじめとする食材や料理の名称を,「cafe(カフェ)」の文字に冠した「○〇cafe(カフェ)」の文字が,飲食物を提供する業界において,広く一般に使用されている。 そして,「○〇cafe(カフェ)」の文字の下,食材である「○〇(米粉,黒酢等」を使用した飲料や料理(飲食物)等が提供されている実情にあり,「糀cafe(カフェ)」の文字についても同様の実情が見られる。 そうすると,「糀cafe」の文字は,「糀を使用した飲食物を提供するcafe(カフェ)」ほどの意味合いを容易に理解させるというべきである。 (4)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について 上記のとおり,本願商標は,「糀」及び「cafe」の文字より構成されるところ,上記(3)のとおり,「糀cafe」の文字は,「糀を使用した飲食物を提供するcafe(カフェ)」ほどの意味合いを容易に理解させる。 そうすると,本願商標「糀cafe」の文字は,「糀を使用した飲食物を提供するcafe(カフェ)」であることを表したものと理解させる。 してみれば,本願商標を,その指定役務中「飲食物の提供」に使用をするときは,これに接する取引者,需要者は,「糀を使用した飲食物を提供するcafe(カフェ)」,すなわち役務の質や提供の場所を普通に用いられる方法で表したものと認識するにとどまるから,本願商標は,自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないというべきである。 したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,本願商標を,その指定役務中「飲食物の提供」以外の指定役務について使用をするときには,役務の質の誤認を生ずるおそれがあるというべきであるから,本願商標は,同法第4条第1項第16号に該当する。 2 請求人の主張について (1)請求人は,本願商標が「糀」と「cafe」を結合したものと認識させるとしても,その構成文字からすれば,「糀を使用した飲食物を提供するカフェ」といった意味合いを認識させるとはいえない旨主張する。 しかしながら,出願に係る商標が,その指定役務について役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるというためには,商標が指定役務との関係で役務の質を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり,当該商標が当該指定役務に使用された場合に,取引者,需要者によって,将来を含め,役務の質を表示したものとして一般に認識されるものであれば足りるものと解されるから,例えば,請求人が使用の中止を求めた結果,「糀cafe(カフェ)」についての現実の使用例が少なくなったとしても,本願商標が役務の質を表示するものとして,取引者,需要者に認識されなくなったということはできない。 そして,上記1(2)アの各事例における米粉((ア),(イ)),黒酢((ウ)),みそ((ク)),チーズ((ケ),(コ)),ミルク(牛乳)((コ))のように,特定の食材を使用した飲食物を提供するカフェにおいて,当該食材の名称を冠して「○〇cafe(カフェ)」と称する実情があることからすれば,「○○」部分を食材と捉え,当該食材を使用した飲食物を提供するカフェと認識することは,「糀cafe」の文字よりなる本願商標についても同様であるというべきである。 してみれば,本願商標についても,「糀」の文字部分を食材と捉え,全体として,「糀を使用した飲食物を提供するcafe(カフェ)」ほどの意味合いを理解させるというべきである。 (2)請求人は,自己の登録商標も含めた過去の登録例を挙げて,本願商標も登録すべき旨主張する。 しかしながら,登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるか否かの判断は,登録査定時又は審決時において,当該商標の構成態様や指定役務の取引の実情等に基づいて,個別具体的に判断されるべきものであって,過去の登録例の存在によって,その判断が拘束されたり,左右されたりすべきものではない。 そして,請求人が登録商標(登録第5685803号 「糀カフェ」)を保有しているとしても,それはその登録査定時における判断であって,本審決時における判断に何ら影響を及ぼすものではないから,請求人の登録商標の存在を理由に,本願商標が商標登録されることはないというべきである。 (3)したがって,請求人の主張は,いずれも採用することができない。 3 まとめ 以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するから,これを登録することはできない。 よって,結論のとおり審決する。

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