商標拒絶査定不服審判
2022-004526
クールミスト、ミスト
- 審判番号
- 2022-004526
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-154479
- 請求日
- 2022年03月28日
- 審決日
- 2022年11月25日
- 公報発行日
- 2023年02月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】サラヤ株式会社
- 審判長/審判官
- 審判長 森山 啓
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 荻野 瑞樹
- 分類
- T18 .13 -Z (W0105) / T18 .272-Z (W0105)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-154479拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「クールミスト」の文字を標準文字で表してなり、第1類「着用時に冷感を生じさせるために衣類に噴霧する化学剤,その他の化学品」及び第5類「スプレー式冷却用薬剤,被服用消臭剤,被服用の防臭剤,その他の薬剤」を指定商品として、令和2年12月15日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年9月22日付けで拒絶理由の通知がされ、同年10月29日に意見書が提出されたが、同4年1月12日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和4年3月28日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
第2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、「クールミスト」の文字を標準文字で書してなるところ、その構成中、「クール」の文字は「冷たいさま。涼しくてさわやかなさま。」の意味を、「ミスト」の文字は「霧状のもの。また、噴霧するもの。」の意味を有する。そして、本願の指定商品を取り扱う業界において、「クールミスト」やこれを欧文字にした語が、「清涼感や冷感を与えるミスト」程の意味で使用されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は「清涼感や冷感を与えるミストに関する商品」程の意味合いを認識するにとどまり、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認が生じるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、上記第1のとおり、「クールミスト」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「クール」の文字は、「冷たいさま。涼しくてさわやかなさま。」等の意味を、「ミスト」の文字は、「霧状のもの。また、噴霧するもの。」等の意味を有するものであり(いずれも「デジタル大辞泉」小学館)、いずれも我が国において広く一般に親しまれた平易な語である。
そして、本願商標は全体として、「冷たく涼しくてさわやかな、噴霧するもの」ほどの意味合いを想起させ得るところ、本願の指定商品を取り扱う業界においては、原審における証拠及び別掲のとおり、肌に直接又は衣類やマスク等の上からミストを噴霧して肌に冷感や清涼感を与える商品が取引されており、これらを「クールミスト」と称して、商品の品質、特徴等を表すものとして使用されている実情が見受けられる。
そうすると、「クールミスト」の文字は、「ミストを噴霧して冷感や清涼感を与える」という、商品の品質、特徴等を具体的に表すものとして認識されるというべきものであって、当該文字からなる本願商標を、その指定商品に使用したとしても、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「ミストを噴霧して冷感や清涼感を与える商品」であることを認識、把握するにとどまることから、本願商標は、単に商品の品質を表示するにすぎないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、かつ、本願の指定商品中、「ミストを噴霧して冷感や清涼感を与える商品」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じるおそれがあるものである。
よって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、本願商標は、その構成全体より「清涼感や冷感を与えるミストに関する商品」のごとき意味合いを暗示させる場合があるとしても、清涼感や冷感を与えるミストの商品が「クールミスト」と称され、不特定多数の者によって販売されている例は見当たらず、特定の商品の直接的かつ具体的な品質等を表示するものとはいえない旨主張する。
しかしながら、原審における証拠及び別掲のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界において、「ミストを噴霧して冷感や清涼感を与える商品」のことを「クールミスト」と称して多数取引されている実情からすれば、上記1のとおり、当該文字が「ミストを噴霧して冷感や清涼感を与える」という商品の品質、特徴等を具体的に表すものとして、本願の指定商品に係る取引者、需要者は認識、把握するものと判断するのが相当である。
(2)請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も同様に取り扱われるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるかどうかの判断は、当該商標の査定時又は審決時における取引の実情、当該商標の構成態様等に基づいて、個別具体的に検討、判断されるべきところ、請求人主張に係る各商標の登録例は、取引の実情や商標の構成態様等において本願商標と全く同一ということはできないから、上記1における判断は、これらの商標の登録例によって左右されるものではない。
(3)したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
3 結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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