商標拒絶査定不服審判
2022-004519
アロマティックローズ、アロマティック
- 審判番号
- 2022-004519
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-137243
- 請求日
- 2022年03月28日
- 審決日
- 2023年04月27日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】中田 和博
- 【請求人代理人】青木 博通
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .13 -Z (W0305)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019-137243拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和元年10月25日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 1月18日付け:拒絶理由通知書
令和3年 3月 8日 :意見書の提出
令和3年12月22日付け:拒絶査定
令和4年 3月28日 :審判請求書の提出
令和5年 1月24日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第3類及び第5類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「AROMATIC ROSE」の文字と「アロマティックローズ」の文字とを、上下二段に横書きしてなるものであるが、その構成中の「アロマティック」の文字は、「芳香のある。」の意味を有する語であり、「ローズ」の文字は、「薔薇。また、その花」の意味を有する語であるため、本願商標は、全体として「香りのよい薔薇」程の意味合いを容易に理解させるものといえる。
そして、本願の指定商品の関連分野においては、本願商標構成中の「アロマティックローズ」の文字が、香りを表す語として普通に用いられている実情を確認することができる。
そうすると、本願商標をその指定商品中「アロマティックローズの香りがする商品」に使用したときは、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと認識するというのが相当であり、また、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審における審尋及びそれに対する請求人の回答
当審において、令和5年1月24日付け審尋により、別掲2に掲げる事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。
請求人は、当該審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答していない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、別掲1のとおり、「AROMATIC ROSE」の欧文字と「アロマティックローズ」の片仮名とを、普通に用いられる方法の範囲内で、上下二段に横書きしてなるところ、その構成態様によれば、下段に位置する片仮名は、上段に位置する欧文字の読みを表したものと容易に認識できるものである。
そして、本願商標構成中の「AROMATIC(アロマティック)」の文字は、「香りのよい」(出典:「ジーニアス英和辞典 第5版」株式会社大修館書店)等を意味する語であるところ、これは、別掲2の(1)ないし(3)のとおり、香りの分類(香調)に関する語として使用されている。
また、本願商標構成中の「ROSE(ローズ)」の文字は、「バラ(の花)」(出典:同上)等を意味する語であるが、別掲2の(4)ないし(6)のとおり、「バラ」は商品等の香り(香りのイメージ)として広く採択、使用されているものであり、そのことを示すために「ローズ」の語が一般に使用されている実情がある。
加えて、「アロマティックローズ」の文字は、別掲2の(7)ないし(11)のとおり、商品の香りを表示するための語として、請求人以外の者によってしばしば使用されている。
そうすると、本願商標は、その指定商品中、香りをその商品の内容又は特徴とするもの、すなわち、第3類「洗濯用柔軟剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,芳香洗浄剤,その他のせっけん類,歯磨き,化粧品,香料,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の薫料」、及び、第5類「消臭剤(工業用・身体用及び動物用消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),芳香消臭剤(工業用・身体用及び動物用消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),その他の薬剤」との関係において、その商品の香りを表現した語であると容易に理解、認識されるというべきである。
よって、本願商標をその指定商品中、前記商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、それを「香りの良いバラ」のごとき商品の品質(香り)を表現した語であると認識するにとどまるというのが相当であるから、本願商標は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「アロマティックローズ」なる既成語は存在せず、「AROMATIC ROSE」及び「アロマティックローズ」の文字から生じる観念を必ずしも「香り」と断定する理由はないのであって、また、「AROMATIC ROSE」及び「アロマティックローズ」なる文字が、香りについて記述するものと仮定してみても、薔薇には毎年新品種が誕生していることは周知の事実であって、限りなく多くの品種が存在し、それぞれに異なった種類の香りが存在するのが実態であるから、したがって、単に「AROMATIC ROSE」及び「アロマティックローズ」と表示しても、どのような香りを示すのか、何ら具体性がないから、商品の品質を記述するものとは言えない旨主張する。
しかしながら、「AROMATIC ROSE」又は「アロマティックローズ」の文字が辞書類に掲載されていないとしても、上記(1)のとおり、「AROMATIC(アロマティック)」の文字が香りの分類(香調)に関する語として使用されているものであること、「バラ」は商品等の香り(香りのイメージ)として広く採択、使用されているものであり、そのことを示すために「ローズ」の語が一般に使用されている実情があること、及び、「アロマティックローズ」の文字が商品の香りを表示するための語として請求人以外の者によってしばしば使用されていることからすれば、本願商標をその指定商品中、香りをその商品の内容又は特徴とするものに使用したときには、これに接する取引者、需要者は、その商品の香りを表現した語であると容易に理解し、自他商品の識別標識としては認識しないというべきであるから、本願商標は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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