商標拒絶査定不服審判
2022-004501
デンシキュース
- 審判番号
- 2022-004501
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-007562
- 請求日
- 2022年03月28日
- 審決日
- 2023年01月26日
- 公報発行日
- 2023年04月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】今枝 滋洋
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 鈴木 雅也
- 審判官 藤村 浩二
- 分類
- T18 .13 -Z (W11) / T18 .272-Z (W11)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-7562拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年1月25日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年7月1日付け :拒絶理由通知書
令和3年7月26日 :意見書の提出
令和3年12月21日付け:拒絶査定
令和4年3月28日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「電子急須」の文字を標準文字で表してなり、第11類「家庭用電熱用品類」を指定商品として、登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「電子急須」の文字を標準文字で表してなり、その構成中「電子」の文字は多く接頭辞的に用いて「電子回路や電子工学を用いること」を表す語として、「急須」の文字は「湯をさして茶を煎じ出すのに用いる、取っ手のついた小さい器」の意味を有する語として、それぞれ一般的に知られているものであり、本願商標は全体として「電子回路や電子工学を用いて茶を煎じ出すことができる急須」程の意味合いを認識させるというのが相当である。そして、本願の指定商品を取り扱う業界において、電子回路や電子工学を用いて茶を煎じ出すことができる急須を「電子急須」と称し、商品の取引が行われている実情が認められる。そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者に「電子回路や電子工学を用いて茶を煎じ出すことができる急須」であることを認識させるにとどまるから、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審においてした証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、原審が示した事実に加え、別掲1及び別掲2に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、令和4年11月9日付けで証拠調べの結果を通知し、期間を指定してこれに対する意見を求めた。
5 証拠調べに対する意見
請求人は、前記4の証拠調べ通知に対して、令和4年11月27日付け意見書において、要旨以下のように述べた。
(1)別掲1の事実については、意見はない。
(2)別掲2の事実について、ウェブサイトの記載がいつ掲載されたか不明である。また、ここに挙げられた商品は、請求人の発明品「電気急須」とは異なる商品である。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「電子急須」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「電子」の文字は多く接頭辞的に用いて「電子回路や電子工学、また広く情報処理技術を用いることを表す語。」(広辞苑第七版、岩波書店)として、「急須」の文字は「湯をさして茶を煎じ出すのに用いる、取っ手のついた小さい器。」(大辞泉第二版、三省堂)の意味を有する語として、それぞれ一般的に知られているものであり、本願商標は全体として「電子回路や電子工学を用いて茶を煎じ出すことができる急須」の意味合いを容易に認識させるものである。
また、原審で示した事例及び別掲1のとおり、「電子○○」(○○の部分は商品の普通名称等)の文字が電子回路や電子工学が用いられていることを特徴とする商品や役務を表すものとして使用されている事実が認められる。
加えて、原審で示した事例及び別掲2のとおり、本願の指定商品に係る業界において、電子回路や電子工学を利用し、茶を煎じ出すことができることを特徴とする商品が販売されている事実が認められる。
以上を踏まえると、「電子」及び「急須」の語を結合してなる本願商標が、その指定商品中「電子回路や電子工学を用いて茶を煎じ出すことができる急須」に使用された場合には、これに接する取引者、需要者は、本願商標から、「電子回路や電子工学を用いて茶を煎じ出すことができる急須」の意味合いを認識するにすぎないものといえるから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当であり、本願の指定商品中「電子回路や電子工学を用いて茶を煎じ出すことができる急須」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、別掲2の事実について、ウェブサイトの記載がいつ掲載されたか不明である旨主張しているが、登録出願された商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かの判断時期は査定時又は審決時であるところ、別掲2で示したウェブサイトは、いずれも、証拠調べ通知時(令和4年11月9日)に存在し、閲覧可能なものであったことからすれば、ウェブサイトに掲載時期の記載がないとしても、当該ウェブサイトを本願商標の審決時における判断の証拠とすることも許されるというべきである。
また、請求人は、別掲2の事実について、ここに挙げられた商品は、請求人が考案した電気急須とは異なる商品である旨主張するが、別掲2の事実は、本願の指定商品の範ちゅうに含まれる商品に関するものであり、かつ、本願商標を構成する語義から想起する「電子回路や電子工学を用いて茶を煎じ出すことができる」ことを特徴とする商品に関するものであるから、これらは、本願商標に接する取引者、需要者の認識を推し量る上では有効な事実である。
したがって、請求人の主張はいずれも採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであって、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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