商標拒絶査定不服審判
2022-004210
ジョキンフレグランス、フレグランス
- 審判番号
- 2022-004210
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-161757
- 請求日
- 2022年03月22日
- 審決日
- 2023年03月22日
- 公報発行日
- 2023年06月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】杉村 憲司
- 【請求人代理人】杉村 光嗣
- 【請求人代理人】藤本 一
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 鈴木 雅也
- 審判官 藤村 浩二
- 分類
- T18 .13 -Z (W010305)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019-161757拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和元年12月19日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年3月9日付け :拒絶理由通知書
令和3年3月23日 :意見書の提出
令和3年12月20日付け:拒絶査定
令和4年3月22日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「除菌フレグランス」の文字を標準文字で表してなり、別掲1のとおりの商品を指定商品として、登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「除菌フレグランス」の文字を標準文字で表してなり、その構成中の「除菌」の文字は「細菌を取り除くこと。」程の意味を有する語であり、またその構成中の「フレグランス」の文字は「香り。芳香。また、香水などの芳香化粧品。」程の意味を有する語である。そして、本願の指定商品を取り扱う業界においては、本願商標構成中の「除菌」の文字が「除菌効果を有する消臭剤・芳香剤」に使用され、また、本願商標構成中の「フレグランス」の文字が「香りを有した芳香性商品」に使用され、販売取引されている実情が確認できる。そうすると、本願商標をその指定商品中「除菌効果を有する芳香性商品」に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、その商品が「除菌効果を有する芳香性商品」あるいは「除菌効果を有する芳香性化粧品」であること、すなわち、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと認識するというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審においてした証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、本願の指定商品との関係において、同号に該当すると認めるに足りる事実を、新たに別掲2から別掲4のとおり発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、証拠調べの結果を令和4年10月31日付けで通知し、期間を指定してこれに対する意見を求めた。
5 証拠調べに対する意見(要旨)
請求人は、上記4の証拠調べ通知に対して、要旨以下のように述べた。
(1)証拠調べ通知で示された用例は、「ミスト」や「スプレー」の文字を含むものであり、「除菌フレグランス」の語がそれ単独で、「除菌効果を有する芳香性商品」であると理解されることの証左とはいえない。
(2)本願商標を構成する「除菌」及び「フレグランス」の両語間には意味的連関がないことから、本願商標の語構成と証拠調べ通知で示された用例の語構成は異なり、比較できない。
(3)よって、証拠調べ通知書で摘示された事実によっても、いまだ、本願商標から具体的な意味合いが一般に認識されることの証拠が十分であるとはいえず、したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものではない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、上記2のとおり、「除菌フレグランス」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「除菌」の文字は「細菌を取り除くこと。」(広辞苑第七版 岩波書店)の意味を有する語であり、またその構成中の「フレグランス」の文字は「香り。芳香。また、香水などの芳香化粧品。」(前掲書)の意味を有する語である。
そして、原審において示した事例のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界において、「除菌」の文字が「除菌効果を有する商品」に使用され、「フレグランス」の文字が「芳香性商品」に使用され、販売取引されている事実が確認できるとともに、証拠調べ通知で示した別掲4の事例も含め、「除菌効果を有する商品」又は「芳香性商品」が一般的に存在することが確認できる。
また、証拠調べ通知で示した別掲2の事例のとおり、本願の指定商品に係る業界において、「除菌フレグランス」の文字が「除菌効果を有する芳香性商品」程の意味合いを表すものとして使用されている事実が確認できる。
さらには、証拠調べ通知で示した別掲3の事例のとおり、本願の指定商品に係る業界において、「○○フレグランス」(○○の部分は芳香とは異なる商品の機能・効能を表す言葉)の文字が使用されている事実も確認できる。
加えて、本願商標は、標準文字で表されているから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといえる。
そうすると、本願商標は、その指定商品中、除菌効果や芳香性を特徴とする商品、すなわち、第1類「除菌剤(洗濯用のもの及び薬剤に属するものを除く。)」、第3類「洗濯用除菌剤,洗濯用柔軟剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,靴クリーム,芳香洗浄剤,化粧品,香料,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。)」及び第5類「除菌剤(洗濯用及び工業用のものを除く。),抗菌剤(洗濯用及び工業用のものを除く。),消臭剤(工業用・身体用及び動物用消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),芳香消臭剤(工業用・身体用及び動物用消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),衛生マスク」に使用したときは、これに接する取引者、需要者に、その商品が「除菌効果を有する芳香性商品」であるという商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと認識させるにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、証拠調べ通知で示された用例は、「ミスト」や「スプレー」の文字を含むものであり、「除菌フレグランス」の語がそれ単独で、「除菌効果を有する芳香性商品」であると理解されることの証左とはいえない旨主張する。
しかしながら、別掲2の事実は、本願商標を構成する「除菌フレグランス」の文字が、「ミスト」や「スプレー」の文字と結合して使用されているとしても、当該文字は商品の品質を表す文字、つまり、自他商品識別標識としての機能を果たさない文字であるから、本願商標に接する取引者、需要者の認識を推し量る上では有効な事実である。
したがって、上記主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-004210