商標拒絶査定不服審判
2022-003581
スイミンアンドヒローカンケア、スイミンヒローカンケア
- 審判番号
- 2022-003581
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-027375
- 請求日
- 2022年03月09日
- 審決日
- 2023年02月08日
- 公報発行日
- 2023年04月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ファンケル
- 【請求人代理人】羽切 正治
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .13 -Z (W05) / T18 .272-Z (W05)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 27375拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年3月9日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 8月11日付け:拒絶理由通知書
令和3年 9月27日 :意見書の提出
令和3年12月 2日付け:拒絶査定
令和4年 3月 9日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおり「睡眠&疲労感ケア」の文字を一列に横書きしてなり、第5類「薬剤,サプリメント」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「睡眠&疲労感ケア」の文字を普通に用いられる方法の範囲内で横書きしてなるものである。
そして、本願の指定商品を取り扱う業界においては、「○○ケア」の文字が、「○○を改善するケア」ほどの意味合いを表示するものとして、一般的に使用されている実情があり、また、同業界においては、睡眠及び疲労感を改善するケアのための商品が一般的に取引されていることからすると、本願商標に接する需要者は、それより「睡眠及び疲労感を改善するケアのための商品」ほどの意味合いを理解するにとどまり、本願商標を、商品の品質を普通に用いられる方法で表示した標章として認識するというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、別掲1のとおり「睡眠&疲労感ケア」の文字を同書、同大、等間隔に一列に横書きしてなるものであるところ、その構成中「&」の記号は、「「および」「そして」の意味で語を結んで、全体でひとつの語にすることば。」である「アンド(and)」の意味で使用されるものであり、また、同構成中「ケア」の文字は、「看護。手入れ。手当て。気にかけて対応すること」等を意味する語である(出典:「三省堂国語辞典 第八版」株式会社三省堂)。
また、同「ケア」の文字は、例えば「スキンケア」の文字が「肌の手入れ」の意味を、「ヘアケア」の文字が「髪の手入れ」の意味を、それぞれ有する語として使用されているように(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)、ある語を表す文字(「○○」)と「ケア」の文字とが結合した「○○ケア」の文字が、「○○の手入れ」ほどの意味合いを有する語として一般に使用されているものであり、別掲2のインターネット情報が示すように、本願の指定商品を取り扱う分野においても、同様の実情が認められる。
そして、原審で提示した情報にあるように、本願の指定商品を含む、健康維持や健康管理に関する商品又は役務を取り扱う分野において、「睡眠ケア」の文字が、「睡眠の質の改善」など、「睡眠に関する手入れ」ほどの意味合いで、一般に使用されている実情が認められる。
加えて、原審で提示した情報にあるように、同分野において、「疲労感ケア」又は「疲労ケア」「疲れケア」の文字が、「疲労感の軽減」や「疲労の回復・予防」など、「疲労感(疲労)に関する手入れ」ほどの意味合いで、しばしば使用されている実情があるほか、別掲3のインターネット情報が示すように、疲労感の軽減などをうたう商品が一般に製造、販売等されており、その中には「睡眠の質の改善」と「疲労感の軽減」の両方をうたうものも見受けられる(別掲3(6)及び(7))。
そうすれば、本願商標は、「睡眠及び疲労感の手入れ」ほどの意味合いを表すものとして認識されるというのが相当であり、これをその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、それが「睡眠及び疲労感の手入れのための商品」という、商品の品質、効能又は用途を表示したものと認識するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというべきであるから、本願商標は、その商品の品質、効能又は用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
また、本願商標を、その指定商品中、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「疲労感」は「疲労」とは異なる言葉として認識はされているが、特定の意味合いが定義づけられているものではなく、極めて感覚的な言葉として理解されていることなどから、本願商標「睡眠&疲労感ケア」は,意味的関連性の無い言葉同士を組わせた造語であって本願の指定商品との関係で特定の意味合いが生ずることはない旨主張する。
しかしながら、「疲労感」の文字は、別掲3のインターネット情報が示すように、「疲労」及び「感」の語の意味のとおり、「疲れた感じ」ほどの意味合いで一般に使用されているものであり、また、「疲労感」と「疲労」とが厳密には異なる言葉であるとしても、本願の指定商品の需要者には一般需要者が含まれるところ、それらの者において「疲労感」と「疲労」とが明確に別異のものであると理解、認識されているということもできない。
そして、本願の指定商品を含む、健康維持や健康管理に関する商品又は役務を取り扱う分野において、「睡眠の質の改善」や「疲労感の軽減」などをうたう商品が取り扱われており、それらの中には「睡眠ケア」「疲労感ケア(疲労ケア、疲れケア)」の文字が使用されている事例もあることは、上記(1)のとおりであり、そうすると、本願商標に接する取引者、需要者が、本願商標を特定の意味合いを有するものと認識できないとはいい難く、むしろ、「睡眠及び疲労感の手入れ」ほどの意味合いを理解するとみるべきである。
イ 請求人は、本願商標は請求人の商標としてのみ機能し、一般的に使用されている事実は存在せず、辞書等に記載のない造語であることからすれば、本願商標は充分に自他商品の識別力を有するものである旨主張する。
しかしながら、本願商標は、それ自体としては使用例や辞書等の掲載事例が見受けられないとしても、本願の指定商品を含む、健康維持や健康管理に関する商品又は役務を取り扱う分野において、「睡眠の質の改善」や「疲労感の軽減」などをうたう商品が取り扱われており、それらの中には「睡眠ケア」「疲労感ケア(疲労ケア、疲れケア)」の文字が使用されている事例もあることに照らせば、本願商標をその指定商品に使用するときには、これに接する取引者、需要者によって、「睡眠及び疲労感の手入れのための商品」であることを表示するものとして一般に認識されるといえ、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものというべきものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは適当でないとともに、自他商品識別力を欠くものというのが相当である。
ウ 請求人は、過去の登録例や審決例を挙げ、商標登録例「〇〇ケア」という商標は多数登録され自他商品識別力を認められている旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例や審決例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
エ したがって、請求人の上記アないしウの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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