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商標拒絶査定不服審判

2022-003495

シアワセトドケル

審判番号
2022-003495
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2020-125336
請求日
2022年03月08日
審決日
2023年02月08日
公報発行日
2023年04月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社神戸屋
  • 【請求人代理人】弁理士法人三枝国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 豊瀬 京太郎
  • 審判官 板谷 玲子
  • 審判官 白鳥 幹周
分類
T18 .16 -Z (W30)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2020-125336拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和2年10月9日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年 4月13日付け:拒絶理由通知書 令和3年 8月20日 :意見書の提出 令和3年11月30日付け:拒絶査定 令和4年 3月 8日 :審判請求書の提出 令和4年 4月22日 :手続補正書の提出 2 本願商標 本願商標は、「しあわせ届ける」の文字を標準文字で表してなり、第30類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。 本願の指定商品は、当審における上記1の手続補正書により、第30類「パン」に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 本願商標は、「しあわせ届ける」の文字を標準文字で表してなるものであるが、各種商品・役務を取り扱う業界において、「幸せ届ける」や「幸せを届ける」といった語が、企業理念や経営方針等を表す語句や宣伝広告文句の一部にしばしば用いられている実情が伺える。 そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、企業理念・経営方針等や宣伝広告文句の一種として理解するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないというのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。 4 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第6号該当性について 本願商標は、「しあわせ届ける」の文字を標準文字で表してなるものである。 そして、原審で提示した情報のほか、別掲のインターネット情報が示すように、本願の指定商品「パン」やそれに類似する商品を取り扱う業界を含む、各種商品・役務を取り扱う業界において、「幸せを(消費者、相手方等に)届ける」ほどの意味合いで、「幸せ届ける」「しあわせを届ける」「幸せを届ける」等の語が、企業理念や経営方針等、又は、商品若しくは役務の宣伝広告の一部に広く使用されている実情が認められる。 そうすると、本願商標を、その指定商品に使用する場合、これに接する需要者は、それが「幸せ」の語を平仮名で表した「しあわせ」の語と「届ける」の語とを組み合わせてなるものと容易に理解し、それより「幸せを(消費者、相手方等に)届ける」ほどの意味合いを容易に看取するというべきであって、企業理念や経営方針等として、又は、その商品の宣伝広告として表示したものと認識するにすぎず、自他商品の識別標識としては認識しないものというのが相当である。 したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、本願商標の構成からすれば、一体不可分の造語として理解されるというべきであって、仮に、本願商標のうち「しあわせ」の文字が「幸せ」や「仕合(わ)せ」の語に通じ、何らかの意味合いが観念されるとしても、「しあわせ」と「届ける」の文字を結合させた本願商標から生じる意味合いは、多様かつ非常に漠然とした抽象的な意味合いであって、「しあわせ届ける」が、商品についての特定の説明や特性・優位性、品質等を伝える宣伝広告文句の一種であると理解されることはない旨主張する。 しかしながら、本願商標が、同書、同大、等間隔の文字列で表されているとしても、上記(1)のとおり、「幸せ届ける」「しあわせを届ける」「幸せを届ける」等の文字が、企業理念や経営方針等、又は、商品若しくは役務の宣伝広告を表す際に一般的に使用されている実情があることが認められることからすると、本願商標を、その指定商品に使用する場合、これに接する需要者に、「幸せ」の語を平仮名で表した「しあわせ」の語と「届ける」の語とを組み合わせてなるものと容易に理解され、それより「幸せを(消費者、相手方等に)届ける」ほどの意味合いが容易に看取されるというべきであって、企業理念や経営方針等として、又は、その商品の宣伝広告として表示したものと認識されるというのが相当である。 イ 請求人は、原審の拒絶理由通知書及び拒絶査定で示された事例は、具体的な意味合いが理解できるような文章ないし記述的なフレーズの表現のなかで「幸せ届ける」等を用いているにすぎず、「幸せ届ける」等の語のみをもって、企業理念・経営方針等や宣伝広告文句としているわけではなく、また、本願の指定商品「パン」との関係で「しあわせ届ける」の語句が用いられている事例は皆無であり、「パン」の業界においては、「しあわせ届ける」の語句が記述的な表現としても一般的に使用されていない旨主張する。 しかしながら、「しあわせ届ける」の文字単独での使用例が見受けられないとしても、上記(1)のとおり、本願の指定商品「パン」を取り扱う業界を含む、各種商品・役務を取り扱う業界において、「幸せ届ける」「しあわせを届ける」「幸せを届ける」等の語が、企業理念や経営方針等、又は、商品若しくは役務の宣伝広告の一部に広く使用されている実情を踏まえれば、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、自他商品の識別標識としては認識しないものというのが相当である。 ウ 請求人は、本願商標を商品名として、すなわち自他商品識別標識としての商標として、請求人が実際に使用していることからすれば、本願商標に接する需要者が、それを商品の宣伝広告文句と理解することはない旨主張する。 しかしながら、本願商標が、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるというのは上記(1)のとおりであって、請求人が本願商標を自他商品識別標識としての商標として実際に使用しているということをもって、本件判断が左右されるものではない。 エ 請求人は、本願の指定商品に関する分野において、「しあわせ」や「幸せ」の文字を構成中に有し、一見して、一般的に商品の宣伝広告文句として使用されているような記述的な表現からなる商標について、自他商品識別機能を有する商標として登録がなされていることから、本願商標も登録されるべきである旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、本件判断が左右されるものではない。 オ したがって、請求人の上記アないしエの主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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