商標拒絶査定不服審判
2022-003235
ビーエルイーメッシュネットワーク、ビーエルイーメッシュ、ビーエルイー、メッシュネットワーク
- 審判番号
- 2022-003235
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-005677
- 請求日
- 2022年03月03日
- 審決日
- 2023年03月09日
- 公報発行日
- 2023年05月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社辰巳菱機
- 【請求人代理人】野中 剛
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 山田 啓之
- 審判官 山根 まり子
- 分類
- T18 .13 -Z (W0509103742) / T18 .272-Z (W0509103742)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-5677拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和2年1月20日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年2月25日付け:拒絶理由通知書
令和3年3月4日付け:意見書
令和3年12月10日付け:拒絶査定
令和4年3月3日付け:審判請求書
令和4年11月24日付け:審尋
第2 本願商標
本願商標は、「ビーエルイーメッシュネットワーク」の文字を標準文字で表してなり、第5類、第9類、第10類、第37類及び第42類に属する別掲1のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「ビーエルイーメッシュネットワーク」の文字を標準文字で表してなるところ、「ビーエルイー」の文字は「BLE」の欧文字の読みを表したものであって、当該「BLE」の文字が「Bluetooth Low Energy」の略称として使用されており、「メッシュネットワーク」の語が「親機と子機で構成されるWi-Fi機器を複数台設置して網の目状(メッシュ)のように電波を張り巡らせることで、Wi-Fiの電波を効率良く伝達する仕組み」の意味合いで普通に使用されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務中、例えば、第9類「電気通信機械器具」などに使用した場合、「BLEの機能を利用したメッシュネットワーク用の電気通信機械器具」ほどの意味合いを認識させ、第42類「電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守」などに使用した場合、「BLEの機能を利用したメッシュネットワーク用電子計算機プログラムの設計」ほどの意味合いを認識させるというのが相当であるから、本願商標は、単に商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示した標章であり、また、本願商標を、上記意味合いに照応する商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審においてした審尋(要旨)
当審において、本願商標の商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について、請求人に対し、審尋で、別掲3の証拠を示すとともに、当審の暫定的見解について通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。
第5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、上記第4の審尋に対して、所定の期間内に何ら応答するところがない。
第6 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について
本願商標は、「ビーエルイーメッシュネットワーク」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、前半の「ビーエルイー」の文字は、アルファベットの「BLE」の読みを片仮名で「ビーエルイー」と表したものであり、後半の「メッシュ」及び「ネットワーク」の文字は、我が国で広く使用されている英語である「mesh」及び「network」の読みを片仮名で表したと容易に理解されるものである。
そして、本願の指定商品及び指定役務中、別掲2の指定商品及び指定役務(以下「別掲2の商品及び役務」という。)は、無線通信や無線通信の機能を持ち得る各装置、器具、プログラム等に関連する業界において販売又は提供される商品又は役務であるところ、別掲2の商品及び役務との関係において、別掲3のとおり、「BLE」の文字が「低電力で動作する無線接続の通信規格Bluetooth(ブルートゥース)の拡張使用の一」を示す「Bluetooth Low Energy」の略称として、また、「メッシュネットワーク」の文字が「通信機能を持った端末同士が相互に通信することで網の目状に形成された通信ネットワーク」を示すものとして、さらに、「BLEメッシュネットワーク」の文字が「BLE(Bluetooth Low Energy)の通信手段を用いたメッシュネットワーク」を示すものとして、それぞれ使用されている実情が認められる。
以上を踏まえると、別掲2の商品及び役務との関係において、「BLEメッシュネットワーク」の語は、「BLE(Bluetooth Low Energy)の通信手段を用いたメッシュネットワーク」ほどの意味合いを表す語として使用され、かつ、取引者、需要者に認識されているというのが相当である。
してみれば、「BLEメッシュネットワーク」の文字中のアルファベットの「BLE」の読みを片仮名で表し、一連に書したものと認められる「ビーエルイーメッシュネットワーク」の文字からなる本願商標を、別掲2の商品及び役務に使用するときも、その商品及び役務が、「BLE(Bluetooth Low Energy)の通信手段を用いたメッシュネットワーク」に係る商品及び役務、又はその機能を有する商品及びその機能を有する商品に関する役務であることを、取引者、需要者に、認識させるにとどまり、本願商標は、自他商品役務の識別標識としては認識し得ないというのが相当である。
したがって、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務中、「BLE(Bluetooth Low Energy)の通信手段を用いたメッシュネットワーク」に係る又はその機能を有する若しくはその機能を有する商品に関する別掲2の商品及び役務に使用するときは、単に商品及び役務の品質及び質(内容)等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記「BLE(Bluetooth Low Energy)の通信手段を用いたメッシュネットワーク」に係る商品及び役務、又はその機能を有する商品及びその機能を有する商品に関する役務以外の別掲2の商品及び役務に使用するときは、商品及び役務の品質及び質について誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、(a)本願商標は、全て片仮名で表記したものであり、「BLE」など欧文字を含むものではなく、かつ、スペースやカンマなどで分割される要素もなく、一気一連に称呼できるから、「ビーエルイー」と「メッシュネットワーク」とで分割して考えるべきではないし、「BLEメッシュネットワーク」と部分的に欧文字に変換して解釈するべきではない、(b)本願商標は、欧文字を単に読み上げた語(ビーエルイー)と、英単語を片仮名で示したもの(メッシュとネットワーク)とを前後に並べているから「普通に用いられる方法」で表示した標章とはいえない、(c)本願商標は、構成する各語が明確な意味を持つ語とはいえないことから、全体として「BLEの機能を利用したメッシュネットワークの設計」など、何らかの意味合いを一義的に認識させるものではなく、商品の品質などを誤認させることもない等を述べ、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない旨主張する。
しかしながら、上記1のとおり、別掲2の商品及び役務との関係において、「BLE」の文字が「Bluetooth Low Energy」の略称として、また、「メッシュネットワーク」の文字が「通信機能を持った端末同士が相互に通信することで網の目状に形成された通信ネットワーク」を示すものとして、さらに、「BLEメッシュネットワーク」の文字が「BLE(Bluetooth Low Energy)の通信手段を用いたメッシュネットワーク」を示すものとして、それぞれ使用されている実情が認められることを踏まえると、「ビーエルイーメッシュネットワーク」と片仮名で表してなる本願商標は、アルファベットの「BLE」の読みを片仮名で「ビーエルイー」と表したものと、「メッシュネットワーク」の片仮名とを結合したものであると容易に理解され、全体として「BLE(Bluetooth Low Energy)の通信手段を用いたメッシュネットワーク」ほどの意味合いを表す語として、取引者、需要者に認識されるというのが相当である。そして、アルファベットをその読みに対応した片仮名で代替的に表記することは、取引上一般に行われていることであるから、取引者、需要者において、本願商標が全て片仮名で表記したものであることや、欧文字を単に読み上げた語(ビーエルイー)と、英単語を片仮名で示したもの(メッシュとネットワーク)とを前後に並べていることが、格別特徴的であるとはいえないものであり、それらをもって、普通に用いられる方法の域を脱したものであると認識されるというべき事情はない。また、本願商標は標準文字にて表されているものである。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するというべきであり、請求人の上記主張は採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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