商標拒絶査定不服審判
2022-002502
ケツエキホーキョー
- 審判番号
- 2022-002502
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-014319
- 請求日
- 2022年02月19日
- 審決日
- 2023年03月30日
- 公報発行日
- 2023年06月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】高橋 誠太
- 【請求人代理人】奥 佳晃
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 大橋 良成
- 審判官 浦崎 直之
- 分類
- T18 .13 -Z (W44) / T18 .272-Z (W44)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-14319拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和3年2月7日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 7月 7日付け:拒絶理由通知書
令和3年 8月 9日受付:意見書
令和3年12月28日付け:拒絶査定
令和4年 2月19日受付:審判請求書
令和4年11月21日付け:審尋
第2 本願商標
本願商標は、「血液豊胸」の文字を標準文字で表してなり、第44類「美容,医業,医療情報の提供,健康診断,調剤,栄養の指導」を指定役務として登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「血液豊胸」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字中、「血液」の文字は、「動物の血管系内を循環している体液。」、「豊胸」の文字は、「美しくふっくらとした豊かな胸。また、人工的にそのように形づくること。」の意味を有する語である。本願の指定役務の取引分野に係る業界においては、豊胸手術を表す際に、「豊胸」の文字上部に、胸部に用いる充てん物の名称を冠した「○○豊胸」の文字が広く使用されており、患者本人から採取した血液の成分を使用した豊胸術が提供されている。そうすると、本願商標をその指定役務中、「豊胸に関する役務」について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「血液を使用した豊胸に関する役務」であることを直感し、役務の質を表示したものと理解するにすぎず、また、これを「豊胸に関する役務」以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審における審尋
当審において、本願商標の商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について、請求人に対し、審尋で、別掲2及び3のとおりの事実を示すとともに、当審の暫定的見解について通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。
第5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、上記第4の審尋に対して、所定の期間内に何ら応答するところがない。
第6 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について
本願商標は、「血液豊胸」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「血液」の文字は、「動物体内を循環する液体の一。」の意味を有する語であり、「豊胸」の文字は、「豊満で美しい女性の胸。また、そのような胸にする整形手術を行うこと。」の意味を有する語(いずれも「大辞林第四版」株式会社三省堂)であり、本願商標は「血液」の文字と「豊胸」の文字とを組み合わせたものと容易に理解されるものである。
そして、本願指定役務に係る業界においては、別掲1のとおり、豊胸術に使用する物に応じて、「ヒアルロン酸豊胸」、「シリコンバッグ豊胸」等、「○○豊胸」の文字が広く使用されている実情が認められる。
また、同業界において、別掲2のとおり、患者から採取した血液の成分を使用した豊胸術が、提供されている事実が認められる。
さらに、別掲3のとおり、そのような豊胸術を示すものとして、「血液豊胸」の語が使用されている事実も認められる。
そうすると、「血液」及び「豊胸」の各文字を組み合わせた「血液豊胸」の文字からなる本願商標は、これに接する取引者、需要者に、「血液を使用した豊胸」ほどの意味合いを理解させるものであるから、これをその指定役務中、第44類「医業,医療情報の提供」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「血液を使用した豊胸術及びそれに関する情報の提供」であること、すなわち、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であると認識するにとどまり、本願商標は、自他役務の識別標識としては認識し得ないというのが相当である。
また、第44類「美容,健康診断,調剤,栄養の指導」に使用するときは、当該役務があたかも「医業による血液を使用した豊胸術」であるかのごとく、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、「血液豊胸」の文字は、構成文字全体として一体不可分で、かつ、特定の観念を有しない一種の造語を表したものとして認識・把握されるとみるのが相当である旨主張する。
しかしながら、上記1のとおり、本願商標は、「血液」の文字と「豊胸」の文字とを組み合わせたものと容易に理解されるものであり、その構成文字の意味及び別掲1ないし3の事実からすれば、「血液を使用した豊胸」ほどの意味合いを認識させ、役務の質を普通に用いられる方法で表したものと把握されるにとどまると判断されるのが相当である。
(2)請求人は、過去の登録例、審決例を挙げて、本願商標も同様に取り扱われるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の規定に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様や取引の実情を踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願商標についての判断は、上記1のとおりであるから、請求人が挙げる登録例、審決例をもって本願商標の上記判断が左右されるものではない。
(3)したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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