商標拒絶査定不服審判
2022-002265
オミセ
- 審判番号
- 2022-002265
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-122934
- 請求日
- 2022年02月15日
- 審決日
- 2023年07月18日
- 公報発行日
- 2023年10月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】Omise Payment Holdings株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人IPX
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 大橋 良成
- 審判官 浦崎 直之
- 分類
- T18 .16 -Z (W09353642)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-122934拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和2年10月5日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 7月 2日付け:拒絶理由通知書
令和3年 8月11日付け:意見書
令和3年12月 7日付け:拒絶査定
令和4年 2月15日付け:審判請求書
令和4年12月 1日付け:審尋
令和5年 1月13日受付:回答書、手続補正書
令和5年 2月24日付け:審尋
第2 本願商標
本願商標は、「omise」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第35類、第36類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、上記第1の手続補正により、別掲1に記載のとおりの指定商品及び指定役務に補正されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「omise」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、「お店」の文字をローマ字表記したものと認められる。そして、本願指定商品・役務を取り扱う業界において、「omise」に通じる「お店」の文字が、一般的に使用されている実情が見受けられる。そうすると、本願商標をその指定商品・役務に使用しても、これに接する需要者は、お店に関連する商品・役務であることを端的に表す語句(宣伝文句)として認識するにとどまり、自他商品役務の識別標識としては認識しないと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審における審尋
1 当審において、令和4年12月1日付け審尋(以下「審尋1」という。)により、本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について、請求人に対し、別掲2及び3のとおりの事実を示すとともに、当審における合議体の暫定的見解について通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。
2 当審において、令和5年2月24日付け審尋(以下「審尋2」という。)により、本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について、請求人に対し、別掲2及び4のとおりの事実を示すとともに、当審における合議体の暫定的見解について通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。
第5 審尋に対する請求人の回答
1 請求人は、審尋1に対し、令和5年1月13日受付の回答書を提出し、要旨、以下のとおりの意見を述べた。
本願商標「omise」が「お店」を意味し、別掲2及び3のように使用されている事例もあるため、事例で挙げた指定商品及び指定役務に使用する場合は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であるというのが相当であると認定されているため、使用されている事例に関する指定商品及び指定役務については、削除し、別掲1に記載のとおりの商品及び役務とする補正を行う。
別掲2については、本願商標の指定商品等の範囲とは重なっていないため、削除した指定商品はない。
なお、もし上記以外にも削除すべき指定商品及び指定役務がある場合には、拒絶審決前に削除すべき商品役務について書面での通知を願う。
2 請求人は、審尋2に対して、所定の期間内に何ら応答するところがない。
第6 当審の判断
1 商標法第3条第1項第6号の該当性について
本願商標は、「omise」の欧文字を標準文字で表してなるところ、欧文字の文字列のみからなる商標については、これを称呼する場合、我が国において親しまれている英語又はローマ字の読みに倣って称呼されるものである。
そして、「omise」の文字は、親しまれた英単語等の明らかな外国語又は外国語風の表記方法であるとは認められないから、ローマ字読みの「オミセ」の称呼が生じるのが自然であり、当該称呼から一般的な日本語の辞書等(例えば、「大辞林第四版」株式会社三省堂)に「「店」を丁寧にいう語。」の意味で載録されている「お店」の語を、単にローマ字で表記したものと容易に理解されるというのが相当である。
また、別掲2のとおり、商品の販売場所である「お店」の語を、「omise」等のローマ字で表記している事例が認められる。
そして、別掲4のとおり、スマートフォンやコンピュータ、コンピュータソフトウェア等の本願指定商品を含む商品を販売する店舗を表す語として、「お店」の語が使用されている事例が認められる。
してみれば、本願商標を、その指定商品である第9類「支払代金の決済のためのコンピュータプログラム又はアプリケーションプログラム,電子認証のためのコンピュータプログラム,コンピュータソフトウェア,電気通信機械器具,腕時計型携帯情報端末,タブレット型携帯情報端末,携帯情報端末,スマートフォン,電子応用機械器具及びその部品,電子出版物,音声・画像・映像・文字情報を記憶させた記録媒体,セキュリティートークン(暗号化装置)」に使用する場合、その需要者において、単に、商品の販売場所である「お店」の語を、ローマ字で表記したものであると認識されるにすぎないものというべきであって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるというのが相当です。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、過去の登録例を挙げて、「お店」と近い内容の語については、抽象的な表現に過ぎず、その意味することが困難なため、本願商標も同様に識別力が認められるべきと主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号の規定に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様や取引の実情を踏まえて、個別具体的に判断されるべきものである。
また、上記1のとおり、商品の販売場所である「お店」の語を、「omise」等のローマ字で表記している事実が認められ、スマートフォンやコンピュータ、コンピュータソフトウェア等の本願指定商品を含む商品を販売する店舗を表す語として、「お店」の語が使用されている事実が認められること等からすれば、本願商標を、その指定商品に使用する場合、その需要者において、単に、商品の販売場所である「お店」の語を、ローマ字で表記したものであると認識されるにすぎないものというべきであって、自他商品の識別標識としては認識されないというべきであるから、請求人が挙げる登録例をもって本願商標の上記判断が左右されるものではない。
したがって、請求人による上記主張は、採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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