商標拒絶査定不服審判
2022-001909
オンラインラン
- 審判番号
- 2022-001909
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-034318
- 請求日
- 2022年02月08日
- 審決日
- 2022年12月12日
- 公報発行日
- 2023年02月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社アールビーズ
- 【請求人代理人】齋藤 晴男
- 【請求人代理人】齋藤 貴広
- 審判長/審判官
- 審判長 岩崎 安子
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 茂木 祐輔
- 分類
- T18 .13 -Z (W094142) / T18 .272-Z (W094142)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-34318拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標
本願商標は、「オンラインラン」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和2年3月30日に登録出願、指定商品及び指定役務については、原審における同3年6月4日受付の手続補正書により、別掲1に記載のとおりの商品及び役務に補正されたものである。
本願は、令和3年4月2日付けで拒絶理由の通知がされ、同年6月4日に意見書が提出されたが、同年11月2日付けで拒絶査定がされ、これに対して同4年2月8日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「オンラインラン」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「オンライン」の文字は「コンピューターの入出力装置がコンピューター本体に直結している状態。」を意味する語であり、「ラン」の文字は、本願の指定役務との関係において、「走る」の意味を表す「run」の片仮名表記であると容易に認識させるものである。また、新聞及びインターネット情報によれば、本願の指定役務の分野において、インターネットなどの通信回線に接続して参加するランニング大会が開催され、「オンラインラン」と指称されている実情があることから、本願商標は全体として、「オンラインで参加するランニング大会」ほどの意味合いを容易に認識させる。そうすると、本願商標をその指定役務中、第41類「スポーツの興行の企画・運営又は開催,運動競技会の企画・運営,マラソン・ウォーキング・ジョギング又はランニングの大会の企画・運営又は開催並びにこれらに関する情報の提供」等に使用するときは、これに接する取引者、需要者は「オンラインで参加するランニング大会に関する役務」であると理解するにとどまり、本願商標は、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものと認識する。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審における審尋
当審において、令和4年8月22日付け審尋により、請求人に対し、別掲2、3及び5に関する事実を示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、期間を指定して、これに対する回答を求めた。
第4 審尋に対する請求人の回答
請求人は、上記第3の審尋に対し、何ら回答をしていない。
第5 当審の判断
1 本願商標及び構成する文字の語義及び使用状況について
本願商標は、「オンラインラン」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成する文字についての語義及び使用状況は、以下のとおりである。
(1)「オンライン」の文字の語義及び使用状況について
本願商標の構成中、「オンライン」の文字は、「コンピューターの入力装置がコンピューター本体に直結している状態。また、パソコンなどが通信回線やLANによって接続されて、情報が転送できる状態。」の意味を有する語(広辞苑第七版)であるとともに、「オンラインゲーム」、「オンラインショッピング」、「オンライン広告」といった語(いずれも「広辞苑第七版」)のほか、別掲2の事例のように、オンラインの状態で実施する行為や体験等について、「オンライン○○」のように表示することが、一般に行われている実情がある。
(2)「ラン」の文字の語義及び使用状況について
本願商標の構成中、「ラン」の文字は、本願商標の指定役務中、第41類「スポーツの興行の企画・運営又は開催,運動競技会の企画・運営,マラソン・ウォーキング・ジョギング又はランニングの大会の企画・運営又は開催並びにこれらに関する情報の提供,マラソン・ウォーキング・ジョギング又はランニングの大会の試合結果に関する情報の提供,インターネット上のホームページ・電子掲示板を利用した口コミによるマラソン・ウォーキング・ジョギング又はランニングの大会に関する情報の提供,インターネットウェブサイトによるマラソン・ランニング・自転車・水泳・トライアスロン・ウォーキング・トレイルランニングの各イベントの企画・運営又は開催に関する情報の提供,ユーザーによるランキング・レビュー又は評価を内容とするスポーツに関する情報の提供(競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」との関係において、「走る」の意である「ラン(run)」の語(広辞苑第七版)を容易に認識させるとともに、別掲3の事例のとおり、ランニングイベントやランニングの大会の実施に際して、当該イベント等やそこで走ることを、単に「ラン」と称する実情がある。
(3)オンラインを利用したランニングイベント等の実施状況と「オンラインラン」の文字の使用状況について
昨今、新型コロナウイルスの感染拡大等を背景に、オンラインを利用したランニングイベントやランニング大会が多く実施されており、そのようなイベント等について「オンラインラン」の文字が使用されている実情があることは、原審で示した事例(別掲4)に加え、別掲5の事例からも確認することができる。
これらの事例によれば、特定の場所及び日時で行われるランニングイベントやランニング大会と異なり、一定の期間内に異なる場所で走り、専用のアプリケーションを利用するなどして参加するといったスタイルのもと、オンラインを利用したランニングイベント等が行われており、そのようなイベントを「オンラインラン」と称している。なお、「オンラインラン」と同様の内容の催しを、実際のイベントと対比して、「バーチャルラン」、「バーチャルレース」等と称することがあることも確認することができる。
2 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「オンラインラン」の文字を標準文字で書してなるところ、その構成中の「オンライン」の文字は、上記1(1)のとおり、「パソコンなどが通信回線やLANによって接続されて、情報が転送できる状態。」等の意味を有する語であるとともに、オンラインの状態で実施する行為や体験等について、「オンライン○○」のように表示することが、一般に行われているものである。
また、構成中の「ラン」の文字は、上記1(2)のとおり、「走る」を意味する語であるとともに、ランニングイベント等や当該イベント等で走ることを、単に「ラン」と称する実情がある。
さらに、上記1(3)のとおり、オンラインを利用したランニングイベント等が行われており、そのようなイベント等を「オンラインラン」と称する実情がある。
以上よりすると、「オンラインラン」の文字は、オンラインによって実施されるラン(ランニングイベント等)であることを理解させるから、全体として、「オンラインを利用したラン(ランニングイベント等)」ほどの意味合いを認識させるものというべきである。
そうすると、「オンラインラン」の文字よりなる本願商標を、その指定役務中、「オンラインを利用したラン(ランニングイベント等)」に係る第41類「スポーツの興行の企画・運営又は開催,運動競技会の企画・運営,マラソン・ウォーキング・ジョギング又はランニングの大会の企画・運営又は開催並びにこれらに関する情報の提供,マラソン・ウォーキング・ジョギング又はランニングの大会の試合結果に関する情報の提供,インターネット上のホームページ・電子掲示板を利用した口コミによるマラソン・ウォーキング・ジョギング又はランニングの大会に関する情報の提供,インターネットウェブサイトによるマラソン・ランニング・自転車・水泳・トライアスロン・ウォーキング・トレイルランニングの各イベントの企画・運営又は開催に関する情報の提供,ユーザーによるランキング・レビュー又は評価を内容とするスポーツに関する情報の提供(競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」について使用をするときは、これに接する取引者、需要者は、これを「オンラインを利用したラン(ランニングイベント等)」であること、すなわち役務の質(内容)を表したものと認識するにとどまるというべきである。
したがって、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、「オンラインを利用したラン(ランニングイベント等)」と関連のない上記指定役務について使用をするときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるため、同法第4条第1項第16号に該当する。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-001909