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商標拒絶査定不服審判

2022-000927

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審判番号
2022-000927
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2020-103622
請求日
2022年01月21日
審決日
2023年03月09日
公報発行日
2023年05月26日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】エステールホールディングス株式会社
  • 【請求人代理人】澤木 紀一
審判長/審判官
  • 審判長 旦 克昌
  • 審判官 馬場 秀敏
  • 審判官 山根 まり子
分類
T18 .16 -Z (W35)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号
データ出所
審決公報(XML)

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商願2020-103622拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和2年8月21日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年6月10日付け:拒絶理由通知書 令和3年8月24日付け:意見書、手続補正書 令和3年10月21日付け:拒絶査定 令和4年1月21日付け:審判請求書 令和4年11月24日付け:拒絶理由通知書 令和5年1月4日付け:意見書、手続補正書 第2 本願商標 本願商標は、「OUTLET JEWELRY @TOKYO」の文字を標準文字で表してなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定役務については、上記第1の手続補正により、第35類「宝飾品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身飾品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉の原石の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝石箱の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,キーホルダーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,貴金属の小売又は卸売の業務において行なわれる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に補正されたものである。 第3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、「OUTLET JEWELRY @TOKYO」の文字を標準文字で表してなり、全体として「東京で展開しているアウトレットで販売されるジュエリー」ほどの意味合いを想起させるところ、その指定役務を取り扱う業界においては、アウトレットで各種ジュエリーが販売されている実情が見受けられ、また、アウトレットで販売されるジュエリーを「アウトレットジュエリー」と称して取引が行われている事実が確認できるから、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に「東京で展開しているアウトレットで販売されるジュエリーに関する役務」といったことを認識するにとどまり、何人かの業務に係る役務であることを認識することができないといえる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 第4 当審における拒絶理由通知(要点) 当審において、請求人に対し、令和4年11月24日付けで、別掲1及び2のとおりの証拠を示した上で、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する旨の拒絶理由を通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。 第5 当審における拒絶理由通知に対する請求人の意見の要点 請求人は、上記第4の拒絶理由通知に対して、意見書において、要旨、以下のように主張した。 1 「@」を用いることにより、メールアドレスの一部のように見せたり、メールやブログなどで会話風に表現して読む者に親しみを与えて全体の文字を強調するものであるから、本願商標中の「@」は、需要者の注意を惹く特徴的な部分といえる。また、例えば、一般社団法人日本ショッピングセンター協会によるアウトレット一覧(甲3)をみても、地名の前に前置詞を用いて表したものは一つもない。したがって、本願商標に接する取引者、需要者に、その指定役務との関係において、本願商標は、全体として、請求人の創作にかかる一種の造語を表したものと認識、把握されるとみるのが相当で、需要者等が何人かの業務に係る役務であることを認識することできるものである。 2 別掲2の「@」や「AT」の文字等を用いた事例は、仲間内や、読者間で、メールやブログなどで会話風に表現し、読むものに親しみを与えるために使用されているもの、「AT」という特徴的なもの、文字全体がデザイン化されたもので、そのデザインに合わせて「@」が用いられたものなど、普通に用いられたといえないものであり、本願商標の「@」とは異なるものである。また、本願商標は、特許庁の商標審査基準において例示されている「店名として多数使用されている商標」にも該当せず、普通に用いられるものとはいえない。 3 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当しない。 第6 当審の判断 1 商標法第3条第1項第6号該当性について 本願商標は、「OUTLET JEWELRY @TOKYO」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「OUTLET」の文字は「在庫品などを大量に仕入れ、非常に安く売る店。」や「メーカーや卸業者が、在庫品などを処分するため、倉庫や直営店で価格を下げて販売すること。また、そのように販売される商品。」の意味を、「JEWELRY」の文字は「宝石とアクセサリー。宝飾品。」の意味を、「@」の記号は「所属や場所を表す。国宝展@上野。「アット」とも言う。」の意味を、それぞれ有するものであり、我が国において、いずれも広く一般的に親しまれている平易な語である(三省堂国語辞典第八版(株式会社三省堂)「アウトレット(outlet)」、「ジュエリー(jewelry)」及び「アットマーク(和製at mark)「@」の記号」の項、大辞林第四版(株式会社三省堂)「アウトレット【outlet】」の項参照)。 そして、本願商標の構成中、「TOKYO」部分は、日本の首都の地名である「東京」を、欧文字で表したものと直ちに理解されるものである。 ところで、「OUTLET」の欧文字の読みである「アウトレット」の片仮名は、「アウトレットジュエリー」、「アウトレットアクセサリー」、「アウトレット食品」、「アウトレット家具」や「アウトレット眼鏡」などの使用例があるように、商品を表す語の前に付いて、当該商品が、在庫処分等のため、価格を下げて販売される商品であることを表すものとして広く一般的に使用されている(別掲1)。 また、「@」の記号は、上記の通り、「アットマーク(at mark)」の他、「アット(at)」とも称呼し、所属や場所を表す記号であるところ、当該記号や「at」の欧文字は、「@TOKYO」、「@Tokyo」、「@Tokyo Midtown」や「at銀座」などの使用例があるように、場所を表す語(地名や施設の名称)の前に付いて、当該場所において、商品の販売、役務の提供や催しの開催等がなされることを表すものとして広く一般的に使用され、当該「@○○」等(○○には場所を表す語。「@TOKYO」等。)は、当該場所において開催される催し等を表す文字に続いて配されている(別掲2)。 そうすると、本願商標は、これに接する取引者、需要者に、全体として「東京において価格を下げて販売されるジュエリー」程度の意味合いを容易に認識、理解させるものというのが相当である。 してみれば、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、これに接する需要者等に、「東京において価格を下げて販売されるジュエリー」に関する役務であることを理解させるにとどまり、需要者等に、当該役務に関心を持たせるための宣伝広告を表示したものと認識されるというのが相当である。 したがって、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、これに接する需要者等は、本願商標を自他役務の識別標識として認識するというよりも、単に、本願の指定役務の提供に際し、取り扱う商品の品質、特徴、役務の提供場所を表す語を羅列したにすぎないものと理解するにとどまるものであって、その他、本願商標の構成中に、自他役務の識別標識と認識し得る構成要素を有さないことから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であるかを認識することができない商標というのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。 2 請求人の主張について (1)請求人は、小売等役務において、地名などを示す場合には、inやatなどの接続詞は省略されるのが普通であり、あえて「@」と表示するのは普通ではないから、本願商標の構成中、「@」部分は、需要者の注意をひく特徴的な部分といえること、また、本願商標が、店名(販売店)として多数使用されているものではないこと等から、本願商標は、需要者が、全体として、請求人の創作にかかる一種の造語を表したものと認識、把握するとみるのが相当であり、何人かの業務に係る役務であることを認識することができる商標である旨主張する。 しかしながら、上記1のとおり、「@」の記号は、「アットマーク(at mark)」の他、「アット(at)」とも称呼し、「所属や場所を表す」の意味を有するものであると我が国において一般的な辞書に載録されているところ(前掲書)、当該「@」や「at」は、「@TOKYO」、「@Tokyo Midtown」や「at銀座」等、場所を表す語(地名や施設の名称)の前に付いて、当該場所において、小売等役務をも含む商品の販売、役務の提供や催しの開催等がなされることを表すものとして広く一般的に使用されている実情が認められることから、地名である「東京」の欧文字表記と直ちに理解される「TOKYO」の文字の前に「@」を配することは、取り立てて特徴的な部分とはいえないし、当該「@○○」等(○○には場所を表す語。「@TOKYO」等。)は、当該場所において開催される催し等を表す文字に続いて配されていることが認められる。 加えて、「アウトレットジュエリー」や「アウトレットアクセサリー」等、「アウトレット」の文字が、商品を表す語の前に付いて、当該商品が、在庫処分等のため、価格を下げて販売される商品であることを表すものとして広く一般的に使用されていることが認められるから、本願商標は、たとえ、店名(販売店)として多数使用されているものではないとしても、これに接する需要者に、全体として「東京において価格を下げて販売されるジュエリー」程度の意味合いを容易に認識、理解させるものであり、単に、本願の指定役務の提供に際し、取り扱う商品の品質、特徴、役務の提供場所を表す語を羅列したにすぎず、自他役務の識別標識と認識し得る構成要素を有さないものであり、需要者が何人かの業務に係る役務であるかを認識することができない商標というべきである。 (2)請求人は、「@」の記号を含む商標に係る他の登録例があることを述べ、本願商標も登録されるべきである旨主張する。 しかしながら、それらの登録例は、商標の構成文字及び取引の実情において本願とは事案を異にするものであり、また、登録出願に係る商標が自他役務の識別標識として機能しうるか否かは、当該登録出願の査定時又は審決時において、個別具体的に判断されるべきものであって、本願商標についての判断は、上記1のとおりであるから、請求人が挙げる登録例をもって本件判断が左右されるものではない。 (3)したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。 3 まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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