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商標拒絶査定不服審判

2022-000617

オールウエーズフレッシュ、オールウエーズ、フレッシュ

審判番号
2022-000617
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2020-153485
請求日
2022年01月14日
審決日
2022年10月12日
公報発行日
2022年12月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】パナソニックホールディングス株式会社
  • 【請求人代理人】徳田 佳昭
  • 【請求人代理人】村山 正人
審判長/審判官
  • 審判長 小松 里美
  • 審判官 鈴木 雅也
  • 審判官 渡邉 あおい
分類
T18 .16 -Z (W11)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号、特許法第150条第5項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2020-153485拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和2年12月11日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年5月21日付け :拒絶理由通知書 令和3年7月30日 :意見書、手続補足書の提出 令和3年10月12日付け:拒絶査定 令和4年1月14日 :審判請求書の提出 令和4年6月27日付け :証拠調べ通知書 令和4年8月5日 :意見書、手続補足書の提出 第2 本願商標 本願商標は、「ALWAYS FRESH」の文字を標準文字で表してなり、第11類「電気冷蔵庫,業務用冷凍機械器具,家庭用電熱用品類」を指定商品として、登録出願されたものである。 第3 原査定の拒絶の理由(要点) 原査定は、「本願商標は、「ALWAYS FRESH」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ALWAYS」の文字は、「いつも」の意味を、「FRESH」の文字は、「新鮮な」の意味を有するものであるから、本願商標は、構成全体として「いつも新鮮な」程の意味合いを容易に理解させるものである。そして、本願の指定商品の分野において、食材の新鮮さや鮮度を守ることを特徴とした野菜室を備えた冷蔵庫や、内部の食材がいつも新鮮であることを特徴とする商品が開発、販売されている実情がある。かかる実情を踏まえると、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する需要者は、「内部の食材がいつも新鮮であること」を理解するにすぎず、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を有せず、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといえる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 第4 当審における証拠調べ通知 当審において、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、上記第1のとおり、証拠調べ通知書によって通知し、期間を指定してこれに対する意見を求めた。 第5 上記第4の証拠調べ通知に対する請求人の意見の要旨 1 本願商標を構成する「ALWAYS」及び「FRESH」の語の多義性に鑑みれば、本願商標からは、「いつまでも作りたての」、「いつも新着の」、「いつまでも真新しい」、「常に空気がさわやかな」、「いつもはつらつとした」等の意味合いが想起され得る。また、本願の指定商品の分野において、(1)スマートフォンのアプリ等を通じてIoT機器連携を行うことができる機能を備えている商品が多い、(2)清掃がしやすいよう、庫内の構造や部品の分解組立て性を工夫した商品が販売されている、(3)庫内の空気を浄化することで庫内を清潔に保つ技術が搭載された冷蔵庫が販売されている、(4)各メーカーは製品のスペックの訴求だけでなくその家電を通じて提供できる生活の訴求も行っている等の取引の実情があるため、本願商標からは、「いつも新着の(情報を届ける冷蔵庫)」、「(清掃がしやすく)いつまでも真新しい(状態を保てる冷蔵庫)」、「常に空気がさわやかで清潔な(状態を保てる冷蔵庫)」、「(食を通じた生活の質向上によって)いつもはつらつとした(気分でいられる冷蔵庫)」などの意味合いも暗示的に想起され得る。そうすると、本願商標から生じる意味合いを一義的に定めることはできず、本願商標は識別力を有する一種の造語として看取されるものである。 2 本願の指定商品と関係の深い冷蔵庫・冷凍庫の分野において、「ALWAYS FRESH」の語句が商品の特徴を表す語として使用されている事実はない。また、他の企業による「Always fresh」の語の使用例も、製品との関連性が不明確であるため、一種の造語として認識されるものであるし、この例のみをもって当該語が一般的に識別力のない語として使用されているとはいえない。 第6 当審の判断 1 商標法第3条第1項第6号該当性について (1)本願商標及びその指定商品について ア 本願商標は、上記第2のとおり、「ALWAYS FRESH」の文字を標準文字で表してなるものであるから、その構成文字の表示方法に特徴があるものとはいえない。 イ 本願商標の構成中の「ALWAYS」及び「FRESH」の各文字の辞書情報における掲載事実は別掲1のとおりであり、「ALWAYS」の文字は、「1 常に、いつでも 2 いつでも、しょっちゅう 3 いつまでも、永久に」の意味を有する英語(副詞)であり、「FRESH」の文字は、「(作りたて・取りたてで)新鮮な、新しい」の意味を有する英語(形容詞)であって、いずれも我が国において親しまれた平易な英語であり、「ALWAYS」の語については、辞書情報に掲載されている「Always sleepy/いつも眠い」の用例のように、後ろに形容詞を組み合わせて用いられることも一般的である。 ウ 本願の指定商品は、第11類「電気冷蔵庫,業務用冷凍機械器具,家庭用電熱用品類」であるところ、本願の指定商品には、「家庭用電熱用品類」の範ちゅうに属する「家庭用電気冷蔵庫」及び「家庭用電気冷凍庫」も含まれるものである。 そして、別掲2のとおり、「冷蔵庫」は「食品を冷却、低温保存して鮮度を保つ装置。」として、「冷凍庫」は、「食品を冷凍したり、また、冷凍食品を長期に保存するための箱や部屋。」として、辞書情報に掲載されているものであるから、「冷蔵庫」及び「冷凍庫」の基本的な用途は、それぞれ「食品を冷却、低温保存して鮮度を保つ」こと及び「食品を冷凍したり、また、冷凍食品を長期に保存する」ことであるといえる。 エ そうすると、本願商標は、上記イのとおりの「ALWAYS」、「FRESH」の各文字の語義及びその言語構成、並びに上記ウのとおりの本願の指定商品の基本的な用途に照らせば、本願の指定商品の需要者一般に「食品をいつも又はいつまでも新鮮に保つ」程の意味合いを容易に理解させるものというのが相当である。 (2)本願の指定商品の分野における取引の実情について ア 本願の指定商品と関係の深い冷蔵庫・冷凍庫の分野における、食品の鮮度を保持する機能に関する実情 別掲3によれば、本願の指定商品と関係の深い冷蔵庫・冷凍庫の分野において、「野菜の鮮度保持」の機能は、冷蔵庫・冷凍庫の商品情報に関するウェブサイトの「絞り込み条件」とされており、当該「野菜の鮮度保持」機能を条件として絞り込まれた冷蔵庫・冷凍庫が、194製品掲載されていること(別掲3(1))、冷蔵庫のランキングに関するウェブサイトにおいて、各メーカーが冷蔵庫の野菜室において、野菜をいかに新鮮においしく保存するか様々な創意工夫をしており、いかに買ってきたばかりの新鮮な状態を保つかが重要視されている旨の記載があること(同(2))、業務用冷凍庫を製造する企業のウェブサイトにおいても、需要者による鮮度が落ちやすい食品の保存についての要望のために商品開発をし、食材の新鮮保存ができることを特徴とした業務用冷凍庫が紹介されていること(同(3))が認められる。 そうすると、本願の指定商品と関係の深い冷蔵庫・冷凍庫の分野において、食品の鮮度を保持する機能は、重要な機能として需要者一般に認識されており、各メーカーも、当該機能を高めるための商品開発を行っていることが認められる。 イ 本願の指定商品と関係の深い冷蔵庫・冷凍庫の分野における、食品の鮮度を保持する機能を有する商品の宣伝広告等のために用いられる語に関する実情 (ア)別掲4によれば、冷凍冷蔵庫や急速凍結庫を製造する企業のウェブサイトにおいて、「Always fresh」の語が、ウェブページの見出しとして、「「他にない特許技術で、食品の鮮度とおいしさを守る」それが、板倉冷機工業の仕事です。」の記載とともに掲載されており、当該企業が扱う凍結庫や冷却ユニットの説明として、「鮮度の維持が難しい魚介類を生の状態と変わらないまま長期間、維持することができる」こと、牛肉の「鮮度も品質も生食の時と同等の美味しさを保っている。」こと、冷凍・冷蔵庫に「独自設計の技術力が、高鮮度・低コストを実現・・・冷却温度の安定、それに伴った天井パネルの水滴抑制効果などが相乗効果で収蔵商品の鮮度・品質を保持」すること等が記載されている(別掲4(1))。 (イ)別掲4によれば、冷蔵庫・冷凍庫の商品情報を提供するウェブサイトや冷蔵庫・冷凍庫を製造する企業のウェブサイトにおいて、請求人以外の者の業務に係る商品が紹介されており、以下の記載がある。 a 「フレッシュさを保てる野菜室が魅力/この冷蔵庫の説明/気密性が高められた「うるおいラップ野菜室」が魅力の製品。野菜室には野菜が乾燥しにくい間接冷却が採用されているので、フレッシュな状態を保たてます。」(別掲4(2))、 b 「メーカーの独自機能で選ぶ・・・もっと潤う 摘みたて野菜室/野菜にもっとも適した低温・高湿度環境で、摘みたてのフレッシュさを持続。」(同(3))、 c 「2022年新型冷蔵庫が続々と登場!・・・野菜室に1日20回以上もうるおい冷気を送り込み、野菜劣化の原因を分解。約10日間鮮度をキープし、摘みたてのようなフレッシュさを保つ。」(同(4))、 d 「果物や野菜をフレッシュに維持して運転音も静か/内蔵された・・・内の湿度レベルをスライダーコントロールで調整することで、果物も野菜もフレッシュさを維持し、いつでもおいしくいただけるのがポイント。」(同(5)、 e 「いつも新鮮で清潔なのは、おいしく保存できる技術があるから。/鮮度もおいしさもここまでキープ/東芝独自の・・・による・・・高湿度、そして湿度変化・・・の安定した温度で、鮮度もおいしさもキープします。」(同(6))、 「特長:新鮮スリープ野菜室・・・眠らせるように保存して、鮮度長持ち。・・・新鮮スリープ野菜室なら炭酸ガスの効果で野菜の呼吸活動を抑え、眠らせるように保存、鮮度を守ります。」(同(7))、 f 「冷蔵庫全段がまるごとチルドだからどこに置いても鮮度長持ち。・・・鮮度の決め手は、冷蔵室の温度とうるおい。/ちょっと低い温度(約2℃)と高い湿度が特長の[まるごとチルド]。冷蔵室全段をチルドとして使えるから、食品の鮮度長持ち。・・・生ハムサラダがラップなしでも乾燥や変色を抑えて新鮮。」(同(8))、 g 「乾燥を抑え、凍らせない約-1℃で肉や魚をおいしく保存。/[特鮮氷温ルーム]・・・肉・魚の鮮度が長持ち、7日後でも加熱調理しておいしい。・・・約-1℃で凍らせずに魚の鮮度を守る。・・・凍らせない温度「氷温」だから鮮度よく保存!」(同(9))、 h 「鮮度長持ち/とれたてのみずみずしさ、長持ち。・・・おいしいまま、最後まで使い切れる!/野菜室全体のうるおいキープ/真空断熱材に囲まれた構造により、庫内温度を安定させることで、ムダな冷気を抑制し、野菜室全体を保湿。鮮度が長持ちします。」(同(10))、 i 「鮮度長持ち、みずみずしさが違う!/旬鮮野菜室/とれたてのようなおいしさと食感をそのままに。3つのこだわりで野菜のみずみずしさキープ。葉物野菜のビタミンCも守ります。」(同(11))。 (ウ)上記(ア)及び(イ)によれば、本願の指定商品と関係の深い冷蔵庫・冷凍庫の分野においては、食品の鮮度を保持する機能を有する商品を製造する企業の理念又はかかる商品の特徴を端的に表す宣伝文句として、「Always fresh」、「フレッシュさを保つ。」、「フレッシュさを持続。」、「フレッシュさを維持」、「鮮度もおいしさもキープします。」、「鮮度(が)長持ち」等の語が用いられていることが認められる。 (3)本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について 本願商標は、上記(1)のとおり、特徴のない表示方法で「ALWAYS FRESH」の文字を表してなるものであり、本願商標を構成する「ALWAYS」、「FRESH」の各文字の語義及びその言語構成、並びに本願の指定商品の基本的な用途に照らせば、本願の指定商品の需要者一般に「食品をいつも又はいつまでも新鮮に保つ」程の意味合いを容易に理解させるものというのが相当である。 そして、上記(2)のとおり、本願の指定商品と関係の深い冷蔵庫・冷凍庫の分野における取引の実情として、当該分野においては、食品の鮮度を保持する機能が、重要な機能として需要者一般に認識されており、各メーカーも、かかる機能を高めるための商品開発を行っていること、かかる機能を有する商品を製造する企業の理念又は商品の特徴を端的に表す宣伝文句として、「Always fresh」、「フレッシュさを保つ。」、「フレッシュさを持続。」、「フレッシュさを維持」、「鮮度もおいしさもキープします。」、「鮮度(が)長持ち」等の語が用いられていることをも考慮すれば、「ALWAYS FRESH」の文字からなる本願商標は、これを本願の指定商品に使用したときには、その需要者よって、「食品をいつも又はいつまでも新鮮に保つ」という指定商品の特徴を端的に表した宣伝文句として一般に認識されるというのが相当であり、商品の出所識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであるといわざるを得ない。 (4)小括 したがって、本願商標は、「需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標」として、商標法第3条第1項第6号に該当する。 2 請求人の主張について (1)請求人は、「本願商標を構成する「ALWAYS」及び「FRESH」の語の多義性に鑑みれば、本願商標からは、「いつまでも作りたての」、「いつも新着の」、「いつまでも真新しい」、「常に空気がさわやかな」、「いつもはつらつとした」等の意味合いが想起され得る。また、本願の指定商品の分野において、(1)スマートフォンのアプリ等を通じてIoT機器連携を行うことができる機能を備えている商品が多い、(2)清掃がしやすいよう、庫内の構造や部品の分解組立て性を工夫した商品が販売されている、(3)庫内の空気を浄化することで庫内を清潔に保つ技術が搭載された冷蔵庫が販売されている、(4)各メーカーは製品のスペックの訴求だけでなくその家電を通じて提供できる生活の訴求も行っている等の取引の実情があるため、本願商標からは、「いつも新着の(情報を届ける冷蔵庫)」、「(清掃がしやすく)いつまでも真新しい(状態を保てる冷蔵庫)」、「常に空気がさわやかで清潔な(状態を保てる冷蔵庫)」、「(食を通じた生活の質向上によって)いつもはつらつとした(気分でいられる冷蔵庫)」などの意味合いも暗示的に想起され得る。そうすると、本願商標から生じる意味合いを一義的に定めることはできず、本願商標は識別力を有する一種の造語として看取されるものである。」旨主張する。 しかしながら、「ALWAYS」及び「FRESH」の各語が複数の意味を有する語であるとしても、本願の指定商品の基本的な用途に照らせば、「ALWAYS FRESH」の文字は、本願の指定商品の需要者一般に「食品をいつも又はいつまでも新鮮に保つ」程の意味合いを容易に理解させるものというのが相当であることは、上記1のとおりである。 また、本願の指定商品の分野において、昨今、請求人が主張するような、様々な機能を有する商品が販売されている等の実情があるとしても、そのことによって、本願商標から、その指定商品の需要者一般に、請求人の主張にかかる様々な意味合いを想起させるといい得る証拠は見いだせず、一方で、上記1(2)のとおり、本願の指定商品の分野においては、食品の鮮度を保持する機能が、重要な機能として需要者一般に認識されており、各メーカーも、当該機能を高めるための商品開発を行っていることが認められることからすれば、本願商標は、その指定商品の需要者一般に「食品をいつも又はいつまでも新鮮に保つ」程の意味合いを容易に理解させるものというのが相当である。 (2)請求人は、「本願の指定商品と関係の深い冷蔵庫・冷凍庫の分野において、「ALWAYS FRESH」の語句が商品の特徴を表す語として使用されている事実はない。また、他の企業による「Always fresh」の語の使用例も、製品との関連性が不明確であるため、一種の造語として認識されるものであるし、この例のみをもって当該語が一般的に識別力のない語として使用されているとはいえない。」旨主張する。 しかしながら、本願商標に自他商品識別力が認められないとした根拠は、「ALWAYS FRESH」の語が商品の特徴を表す語として現に使用されているか否かによるものではなく、本願商標の構成、本願の指定商品、及び本願の指定商品の分野における取引の実情を考慮した上で、本願商標に接した需要者が、これを自他商品の識別標識として認識するのか、それとも、これを商品の特徴を端的に表した宣伝文句として理解するのかを検討し、上記1のとおりの結論を導いたものである。 (3)したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。 3 まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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