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商標異議申立

2021-900449

モッタイナイクラブ、モッタイナイ、クラブ

審判番号
2021-900449
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2020-111457
登録番号
6454191
請求日
2021年12月23日
審決日
2022年07月11日
公報発行日
2022年08月26日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】相澤 英晴
  • 【権利者代理人】特許業務法人綿貫国際特許・商標事務所
  • 【異議申立人】株式会社 毎日新聞社
  • 【異議申立人代理人】北村 行夫
審判長/審判官
  • 審判長 矢澤 一幸
  • 審判官 豊田 純一
  • 審判官 阿曾 裕樹
分類
T1651.261-Y (W3536) / T1651.262-Y (W3536) / T1651.263-Y (W3536) / T1651.271-Y (W3536)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項15号商標法43条の2商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号、商標法第4条第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6454191号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6454191号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6454191号商標(以下「本件商標」という。)は、「MOTTAINAI倶楽部」の文字を標準文字で表してなり、令和2年9月8日に登録出願、第35類及び第36類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務として、同3年9月22日に登録査定され、同年10月11日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、「本件商標は商標法第4条第1項第11号又は同項第15号に該当する。」として引用する登録第5313933号商標(以下「引用商標」という)は、「MOTTAINAI」の文字を標準文字により表してなり、平成20年10月31日に登録出願、第1類、第3類、第8類、第9類、第11類、第12類、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第24類、第25類、第27類ないし第37類、第39類及び第41類ないし第43類に属する別掲2のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同22年4月2日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号又は同項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第37号証を提出した。 なお、甲各号証の表記にあたっては、甲第1号証を「甲1」のように表示する場合がある。 1 商標法第4条第1項第11号について (1)本件商標について 本件商標は、「勿体ない」の音訳を欧文字表記した「MOTTAINAI」の文字と漢字「倶楽部」が組み合わされた結合商標である。 本件商標の「MOTTAINAI」より「モッタイナイ」、「倶楽部」より「クラブ」の称呼が生じる。 また、本件商標の「MOTTAINAI」よりは、「有用なのにそのままにしておいたり、むだにしてしまったりするのが惜しい。」、「身に過ぎておそれ多い。かたじけない。」という意味合いを有する日本語の「勿体無い」という意味合いが想起される(甲3)。また、「MOTTAINAI」は、Reduce(ゴミ削減)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)という環境活動に、かけがえのない地球資源に対するRespect(尊敬の念)が込められている言葉であるとして、2005年にケニアの環境副大臣であるワンガリ・マータイさんが提唱した語(甲4)で、国内で広く知られた語である。 一方、「倶楽部」は、英語の「CLUB」の片仮名表記「クラブ」に会意的に漢字を当てて作られた語で、「一定の目的を持って、主に構成員の自発的意思により形成された小集団。」という意味合いが想起される(甲5)。そして、「MOTTAINAI倶楽部」と組み合わせた場合には、「ワンガリ・マータイさんが提唱した「MOTTAINAI」の思想や活動に賛同する人々によって形成された小集団」程の意味合いが想起される。 (2)引用商標について 引用商標は、「勿体ない」の音訳を欧文字表記した「MOTTAINAI」の文字よりなり、それより「モッタイナイ」の称呼が生じ、「MOTTAINAI」は、上記(1)のとおり、「有用なのにそのままにしておいたり、むだにしてしまったりするのが惜しい。」、「身に過ぎておそれ多い。かたじけない。」という意味合いを有する日本語の「勿体無い」という意味合いが想起され、Reduce(ゴミ削減)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)という環境活動に、かけがえのない地球資源に対するRespect(尊敬の念)が込められている言葉であるとして、2005年にケニアの環境副大臣であるワンガリ・マータイさんが提唱した語で、国内で広く知られた語である。 (3)本件商標と引用商標の類否について 本件商標と引用商標は、「MOTTAINAI」という語を共通にする商標であり、本件商標のうち、「MOTTAINAI」部分と「倶楽部」部分は、文字の種類が異なり、かつ観念上のつながりがない。また、「倶楽部」部分は、「一定の目的を持って、主に構成員の自発的意思により形成された小集団。」という意味合いがあることから、「同好会、愛好会」の意味合いで、第35類の小売業や第36類の不動産サービスにおいて、一般的に使用されている語であり(甲6~甲9)、「倶楽部」部分には出所を表示する機能はなく、識別力の弱い語である。 したがって、本件商標は、「MOTTAINAI」部分と「倶楽部」部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど強く結合しているとはいえず、「MOTTAINAI」部分を本件商標から分離観察することが可能である。 本件商標より「MOTTAINAI」部分を分離観察した場合、「MOTTAINAI」部分は、引用商標と同一であるから、本件商標と引用商標は同一又は類似であるといえる。 (4)本件商標と引用商標の指定商品、指定役務の比較 本件商標及び引用商標の第35類及び第36類の指定役務は、同一又は類似の役務である。 (5)まとめ 以上から、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 2 商標法第4条第1項第15号について (1)引用商標「MOTTAINAI」は、2005年に毎日新聞社主催、外務省、環境省、文部科学省、林野庁、駐日ケニア共和国大使館後援による招へいにより来日された、ケニアの環境副大臣(当時)であったワンガリ・マータイさんが、毎日新聞社での対談で、「もったいない」という日本語に感銘を受け、自身が提唱する3R(Reduce、Reuse、Recycle)を示す語として「MOTTAINAI」の使用を提唱したものである(甲10、甲11)。 その後、ワンガリ・マータイさんは、毎日新聞社が推進する「MOTTAINAI」キャンペーンの提唱者として、「MOTTAINAI」思想を全世界で発信する活動を開始し、2005年3月、ニューヨーク・国連本部で開かれた国際婦人地位向上委員会や、同年7月に行われた、世界のミュージシャンによるアフリカ救済のLIVE8などで、「MOTTAINAI」は全世界に発信され、そのことが2005年3月5日の毎日新聞に掲載された(甲12)。 (2)2005年7月には、伊藤忠商事株式会社が、毎日新聞社の「MOTTAINAI」キャンペーンに賛同、参加し、環境配慮を基準とした商品、再利用を規格基準とした商品などを企画し、世界初の循環社会型環境ブランドの展開に取り組むことを発表した(甲13)。 2006年3月には、毎日新聞社が運営する「MOTTAINAI」ブランディングサイトが開設された(甲13、甲14)。さらに、「MOTTAINAI」キャンペーンの一環として2006年4月には「MOTTAINAIフリーマーケット」(甲13、甲15)が開始され、同年6月には「MOTTAINAI SHOP」(甲13、甲16)及び「MOTTAINAIキッズフリーマーケット」(甲13、甲17)が開始され、引用商標は登録出願前より国内での周知度を広めていた。 2009年5月には、「MOTTAINAI」キャンペーンの一つとして、「MOTTAINAI GREEN PROJECT」が始動(甲13、甲18)、同年11月には、同じく「MOTTAINAI STATION&SHOP」がオープンし(甲13、甲19)、「MOTTAINAI」キャンペーンの様々な日用雑貨商品を取りそろえた店舗がオープンした。 この間に引用商標は、2008年10月31日に登録出願され、2010年4月2日に、商標登録第5313933号として、商標登録された(甲2)。そして、2012年6月には、「MOTTAINAIてづくり市」がスタートした(甲12、甲20)。 (3)引用商標の権利者である毎日新聞社は、「MOTTAINAI」思想を広めるため、「MOTTAINAI」キャンペーンを通して「MOTTAINAI」の語を配した様々な取り組みを、17年間にわたって行い、現在もその活動を続けている。これらの活動により、「MOTTAINAI」の語は、我が国において多くの人に知られるようになった。 ちなみに、2009年に実施されたインターネット調査(ネットリサーチ)では、回答者数15,563名のうち、「MOTTAINAIキャンペーン」についての認知度(「内容を知っている」、「聞いたことがある」の計)は68.9%という結果であった(甲12)。 また、「MOTTAINAI」に関して、毎日新聞の全国版に記事として度々取り上げられ、多数の読者に認識されるに至った(甲22~甲24)。 (4)「MOTTAINAI」キャンペーンには、我が国の著名な企業も多数賛同している(甲25)。賛同企業の活動の例として、カルタス株式会社では、毎日新聞社が使用許諾した「MOTTAINAI」の商標を付した再生紙を販売している(甲26)。株式会社オリエントコーポレーションでは、同じく使用許諾された「MOTTAINAI」カードを発行している(甲26)。ヤフー株式会社では、同じく使用許諾された「MOTTAINAI」キャンペーンに対する寄付を現在も募集している(甲28)。 毎日新聞社は、「MOTTAINAI」の活動に賛同し、商品化を通じて「MOTTAINAI」の語を世界に広げる商標使用許諾者を同社「MOTTAINAI」のウエブサイトで現在も募集し、「MOTTAINAI」のブランディング活動を推進している(甲29)。 (5)ソーシャルネットワークサービス(以下「SNS」という。)のFacebookにおいて、毎日新聞社の「MOTTAINAI」アカウントは、約3万5千人のフォロワーを有し(甲30)、同じくTwitterにおいて、毎日新聞社の「MOTTAINAI」アカウントは、約3万9千人のフォロワーを有し(甲31)、それぞれのサービスにおいて、「MOTTAINAI」キャンペーンについての情報が提供されている。 (6)2005年2月16日には、日本放送協会(NHK)「クローズアップ現代」にて「アフリカを緑の大地にマータイさんに聞く」で「MOTTAINAI」思想が紹介され(甲32)、2006年には、東映株式会社が教育用ビデオ「MOTTAINAIで地球を守ろう」を発行した(甲33)。 2018年9月25日の総埋官邸SNS「JAPAN GOV」では、「MOTTAINAI GREEN PROJECT」を紹介する記事が投稿され(甲34)、2019年4月16日の外務省SNSでは、アフリカ開発会議でのマータイさんの演説で提唱された「MOTTAINAI」の語を紹介する記事が投稿されている(甲35)。 (7)以上から明らかなように、引用商標「MOTTAINAI」は、毎日新聞社が、「MOTTAINAI」キャンペーンとして、役務「興行の企画・運営又は開催」について、長年にわたり使用してきた商標であって、インターネット、新聞等によって、国内において広く知られている商標である。 (8)著名な商標と「クラブ」の称呼を生じる語が組み合わされた商標は、著名な商標の出所について混同を生ずるおそれがあるものとして判断されている例がある(甲36、甲37)。 (9)したがって、本件商標は、その構成中、毎日新聞社が、長年にわたり、役務「興行の企画・運営又は開催」について使用し、国内において広く知られている毎日新聞社の著名な商標「MOTTAINAI」を有してなる商標であるから、本件商標をその指定役務である「商品の売買契約の仲介、商品の販売に関する情報の提供」等に使用するときは、毎日新聞社と何等かの関係のある者の取り扱いに係る役務であるかのように、役務の出所について混同を生じさせるおそれがある。 (10)以上から、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 第4 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号該当性について (1)本件商標について 本件商標は、上記第1のとおり、「MOTTAINAI倶楽部」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔をもってまとまりよく一体的に看取される態様で表されているものである。 また、本件商標の構成文字より生ずる「モッタイナイクラブ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、無理なく一気一連に称呼し得るものである。 そして、本件商標の構成中の「MOTTAINAI」の文字が、「有用なのにそのままにしておいたり、むだにしてしまったりするのが惜しい。」及び「身に過ぎておそれ多い。かたじけない。」の意味合いを有する日本語の「勿体無い」を欧文字で表したものと、また、構成中の「倶楽部」は、英語の「CLUB」の片仮名表記である「クラブ」を漢字で表記したものと理解し、「一定の目的を持って、主に構成員の自発的意思により形成された小集団。」の意味合いを認識するとしても、これらの文字は、本件商標の指定役務との関係において、役務の質等を表示するものとはいえず、これらの文字が、自他役務の識別標識としての機能を有さないと判断するべき特別な事情はない。 そうすると、本件商標は、そのまとまりのよい一体的な構成態様から、いずれかの文字部分のみが、独立して看者の注意をひくようなものではなく、 また、本件商標の指定役務との関係において、自他役務の識別標識としての称呼及び観念が生じないものでもないから、本件商標は、何らかの団体の名称を漠然と連想させるような「MOTTAINAI倶楽部」の文字全体に相応する称呼及び観念をもって取引されるというべきである。 したがって、本件商標は、その構成文字に相応して、「モッタイナイクラブ」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。 なお、申立人は、「本件商標のうち、「MOTTAINAI」部分と「倶楽部」部分は、文字の種類が異なり、かつ観念上のつながりがない。また、「倶楽部」部分は、「一定の目的を持って、主に構成員の自発的意思により形成された小集団。」という意味合いがあることから、「同好会、愛好会」の意味合いで、第35類の小売業や第36類の不動産サービスにおいて、一般的に使用されている語であり、「倶楽部」部分には出所を表示する機能はなく、識別力の弱い語である。したがって、本件商標は、「MOTTAINAI」部分と「倶楽部」部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど強く結合しているとはいえず、「MOTTAINAI」部分を本件商標から分離観察することが可能である。」旨を主張する。 しかしながら、本件商標は、その構成中の「MOTTAINAI」の文字部分又は「倶楽部」の文字部分のみが独立して看者の注意をひくような構成態様とはいえず、また、これらの文字部分のいずれかが、本件商標の指定役務との関係において、自他役務の識別標識としての称呼及び観念を生じないものでもないことからすると、本件商標の構成中の「MOTTAINAI」の文字のみを要部として分離抽出し、引用商標との類否を判断することはできない。 (2)引用商標について 引用商標は、「MOTTAINAI」の文字を標準文字で表してなるところ、これよりは、「モッタイナイ」の称呼を生ずること明らかであり、上記(1)のとおり、「MOTTAINAI」の文字は、「有用なのにそのままにしておいたり、むだにしてしまったりするのが惜しい。」及び「身に過ぎておそれ多い。かたじけない。」の意味合いを有する日本語の「勿体無い」を欧文字で表したものと認識できる。 したがって、引用商標は、「モッタイナイ」の称呼が生じ、「有用なのにそのままにしておいたり、むだにしてしまったりするのが惜しい。」及び「身に過ぎておそれ多い。かたじけない。」の観念が生ずるものである。 (3)本件商標と引用商標との比較 ア 外観について 本件商標と引用商標とは、語頭に共通する文字(MOTTAINAI)を含むが、語尾の構成文字(倶楽部)の有無により、互いに全体としては異なる語を表してなるから、外観上、相紛れるおそれはない。 イ 称呼について 本件商標と引用商標の称呼は、語頭に共通音(モッタイナイ)を含むが、語尾の3音(クラブ)の有無に差異があるため、全体の構成音及び音数が明らかに相違するため、それぞれを一連に称呼した場合は、その語調語感が相違し、称呼上、互いに紛れるおそれはない。 ウ 観念について 本件商標は、特定の観念を想起させないものであり、引用商標は、「有用なのにそのままにしておいたり、むだにしてしまったりするのが惜しい。」及び「身に過ぎておそれ多い。かたじけない。」の観念を生ずるものであるから、これらは観念において紛れるおそれはない。 エ 小括 以上から、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、互いに紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきである。 その他、本件商標と引用商標とが類似するというべき特段の事情は見いだせない。 したがって、本件商標の指定役務と引用商標の指定役務とが同一又は類似するものであるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 2 商標法第4条第1項第15号該当性について (1)引用商標の周知著名性について ア 申立人提出の証拠から、「MOTTAINAI」は、ケニアの環境副大臣(2005年の来日当時)であったワンガリ・マータイさんが、「もったいない」という日本語に感銘を受け、自信が提唱する3R(Reduce、Reuse、Recycle)を示す語として「MOTTAINAI」の使用を提唱したものであって(甲10、甲11)、そのような意味合いで一般に理解され、知られているとしても、申立人の業務に係る商品又は役務を表すものとして使用され、広く知られていたといい得るような証拠は見いだせない。 イ 申立人は、申立人及び賛同会社による「MOTTAINAI」キャンペーンの実施や、その一環としての「MOTTAINAIフリーマーケット」、「MOTTAINAI SHOP」、「MOTTAINAIキッズフリーマーケット」などの活動、また、メディアを通じた報道により、引用商標は我が国において広く知られるようになった旨を主張する。 しかしながら、それらの活動は、上記アのとおり、「もったいない」という日本語に通じる「MOTTAINAI」の語が種々のキャンペーン活動にキャッチフレーズ的に使用されている実情を示すとしても、当該語が、申立人又はその他の何らかの事業者に係る出所識別標識としての知名度の向上に寄与するような宣伝、広告とは直ちに評価し難い。 ウ その他、引用商標について、申立人の業務に係る商標としての使用実績は、客観的な販売数量又は広告宣伝実績を示す証拠(例えば、販売数量、販売金額、市場占有率、広告宣伝の媒体、広告内容・期間・回数・地域・金額等)などによって示されていない。 エ そうすると、引用商標の周知著名性を具体的に示す証拠がないことから、引用商標は、申立人又は申立人の業務に係る商品及び役務を示すものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の需要者、取引者の間で、広く認識されていたものとはいえない。 (2)本件商標と引用商標の類似性の程度について 上記1(3)のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、互いに紛れるおそれのない非類似の商標であり、別個の商標というべきものであるから、これらの類似性の程度は低い。 (3)「MOTTAINAI」の文字の独創性について 引用商標「MOTTAINAI」の文字は、「有用なのにそのままにしておいたり、むだにしてしまったりするのが惜しい。」及び「身に過ぎておそれ多い。かたじけない。」を意味する「勿体無い」の成語に通じるから、独創性が高くはない。 (4)本件商標の指定役務と申立人の業務に係る役務の関連性、需要者の共通性について 本件商標の指定役務は、別掲1のとおり、事業支援や小売・卸売、不動産業等に係る役務である。 他方、引用商標と関連する申立人の業務に係る役務である「興行の企画・運営又は開催」は、興行開催に係る役務である。 これらの役務は、それぞれの役務の内容、業種、需要者の範囲などが相違するもので、互いの関連性の程度は低い。 (5)出所の混同のおそれについて 以上のとおり、引用商標は、申立人又は申立人の業務に係る役務を示すものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の需要者、取引者の間で、広く認識されていたものとはいえず、独創性も高くなく、本件商標と引用商標とは、類似性の程度の低い別異の商標であって、その指定役務と申立人の業務に係る役務の関連性の程度も低い。 そうすると、本件商標は、その指定役務について使用されても、取引者、需要者が、引用商標を連想又は想起することはなく、その役務が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれはない。 その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 3 まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項11号及び同項第15号に該当するとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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