商標異議申立
2021-900402
シンセーホームサービス、シンセーホーム
- 審判番号
- 2021-900402
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2020-147391
- 登録番号
- 6435175
- 請求日
- 2021年11月12日
- 審決日
- 2022年06月09日
- 公報発行日
- 2022年07月29日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】新生ホームサービス株式会社
- 【権利者代理人】是枝 洋介
- 【異議申立人】ホームサーブ ピーエルシー
- 【異議申立人代理人】板谷 康夫
- 【異議申立人代理人】板谷 真之
- 審判長/審判官
- 審判長 岩崎 安子
- 審判官 大森 友子
- 審判官 清川 恵子
- 分類
- T1651.261-Y (W37) / T1651.262-Y (W37) / T1651.263-Y (W37)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6435175号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6435175号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6435175号商標(以下「本件商標」という。)は、「新生ホームサービス」の文字を標準文字で表してなり、令和2年11月30日に登録出願、第37類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務として、同3年8月3日に登録査定、同月27日に設定登録されたものである。
第2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして、引用する商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
1 登録第6224262号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:「Homeserve」(標準文字)
登録出願日:平成30年11月22日
設定登録日:令和2年2月10日
指定役務:第36類及び第37類に属する別掲2のとおりの役務
2 登録第6224263号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:平成30年11月22日
設定登録日:令和2年2月10日
指定役務:第36類及び第37類に属する別掲2のとおりの役務
3 登録第6224264号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
登録出願日:平成30年11月22日
設定登録日:令和2年2月10日
指定役務:第36類及び第37類に属する別掲2のとおりの役務
4 登録第6224265号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲5のとおり
登録出願日:平成30年11月22日
設定登録日:令和2年2月10日
指定役務:第36類及び第37類に属する別掲2のとおりの役務
5 登録第6246930号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成:別掲6のとおり
登録出願日:平成31年3月18日
設定登録日:令和2年4月21日
指定役務:第36類及び第37類に属する別掲2のとおりの役務
以下、引用商標1ないし引用商標5をまとめていうというときは「引用商標」という。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第6号証を提出した。
1 本件登録商標と引用商標との対比
本件商標は、「新生ホームサービス」の文字を横書きしてなるものであるから、これより「シンセーホームサービス」の称呼を生ずる。ところが、そのなか「シンセー」は「新しい」ないしは「新たに生まれる」という機能そのものを示す接頭語として位置付けされ、そこには識別性を有さないから、本件商標に接した需要者は、「ホームサービス」に識別の要部を認識する。
他方、引用商標は、いずれも「ホームサーブ」の称呼を生ずるものである。ここに、「サービス」と「サーブ」には実質上の差異はない。ちなみに、「サービスとサーブの違い」をグーグル検索すると、主にテニスやバレーボール競技に用いられる同じ観念を持つ言葉であり、serve(サーブ)は動詞で、その名詞が「service(サービス)」であると説明されている。してみれば、本件商標と引用商標とは、共に識別性を有する「ホームサーブ」または「ホームサービス」の称呼を共通に持つことから、その称呼及び観念において類似の商標である。
そして、本件商標と引用商標の指定役務は、同一又は類似のものである。
2 むすび
前記したとおり、本件商標は、引用商標と類似のものであり、また、その指定商役務も同一又は類似のものである。
したがって、本件登録は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性
(1)本件商標について
本件商標は、上記第1のとおり「新生ホームサービス」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、同じ大きさ及び書体で、間隔なく、横一列に外観上まとまりよく表してなるものであり、これより生じる「シンセイホームサービス」の称呼も、格段冗長ではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、本件商標は、その構成中「新生」の文字は、「新たに生まれる」の意味(「広辞苑 第七版」岩波書店)を有するものであるとしても、本件商標の指定役務との関係において、役務の質等を直ちに表すものとはいえない。また、構成中の「ホームサービス」の文字は、辞書等に載録されている語ではなく、かつ、指定役務との関係において、特定の語義を有するものとして一般に親しまれているというような事情も見いだせないから,特定の観念を生じない造語と認識される。
そうとすれば、本件商標は、全体として造語からなるものであって、上記のとおりまとまりのよい構成からすれば、その構成全体をもって不可分一体の商標とみるのが相当である。
したがって、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「シンセイホームサービス」の称呼のみを生じ、特定の観念は生じない。
(2)引用商標について
ア 引用商標1について
引用商標1は、上記第2の1のとおり「Homeserve」を標準文字で表したものであり、引用商標1を構成する「Home」「serve」の各文字は、「家庭、家」、「食べ物を出す、仕える」などの意味を有する英語(「ジーニアス英和辞典 第2版」大修館書店)であって、いずれの語も我が国において親しまれているものの、これらを組み合わせた「Homeserve」の文字は、辞書等に載録されている語ではなく、かつ、指定役務との関係において、特定の語義を有するものとして一般に親しまれているというような事情も見いだせないから、当該文字は、特定の観念を生じない一種の造語と認識される。
そうすると、引用商標1は、その構成文字に相応して「ホームサーブ」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
イ 引用商標2について
引用商標2は、別掲3のとおり、オレンジ色の家形状の内部に白い曲線を描いた図形とその下に同じ色で「HomeServe」の欧文字を横書きしてなる図形と文字の結合商標である。そして、「HomeServe」の文字部分は、図形に比して大きく書されており、看者に強い印象を与えるから、引用商標2に接する取引者、需要者は、該文字部分に着目して取引に資する場合も少なくないというのが相当である。
そうすると、引用商標2からは、その構成文字に相応して、「ホームサーブ」の称呼を生じ、上記アと同様に特定の観念を生じない。
ウ 引用商標3について
引用商標3は、別掲4のとおり、オレンジ色の家形状の内部に白い曲線を描いた図形とその下に同じ色で「ホームサーブ」の片仮名を横書きしてなる図形と文字の結合商標である。
そして、「ホーム」「サーブ」の各文字は、「家庭、家」、「食べ物を出す、仕える」などの意味を有する英語「Home」「Serve」の片仮名表記であると理解されるところ、これらを組み合わせた「ホームサーブ」の文字は、辞書等に載録されている語ではなく、かつ、指定役務との関係において、特定の語義を有するものとして一般に親しまれているというような事情も見いだせないから、当該文字は、特定の観念を生じない一種の造語と認識される。
また、「ホームサーブ」の文字部分は、図形に比して大きく書されており、看者に強い印象を与えるものであるから、引用商標3に接する取引者、需要者は、該文字部分に着目して取引に資する場合も少なくないというのが相当である。
そうすると、引用商標3からは、その構成文字に相応して、「ホームサーブ」の称呼を生じ、特定の観念を生じない。
エ 引用商標4について
引用商標4は、別掲5のとおり、オレンジ色で「HomeServe」の欧文字を横書きしてなるものであるところ、その構成文字に相応して、「ホームサーブ」の称呼を生じ、上記アと同様に特定の観念を生じない。
オ 引用商標5について
引用商標5は、別掲6のとおり、オレンジ色の家形状の内部に白い曲線を描いた図形の下に同じ色で「HomeServe」の欧文字と「ホームサーブ」の片仮名を二段に表した構成からなる図形と文字との結合商標である。
そして、構成中の「Homeserve」及び「ホームサーブ」の文字は、上記ア及びウと同様に、特定の観念を生じない一種の造語と認識される。
また、「Homeserve」及び「ホームサーブ」の文字部分は、図形に比して大きく書されており、看者に強い印象を与えるものであるから、引用商標5に接する取引者、需要者は,該文字部分に着目して取引に資する場合も少なくないというのが相当である。
そうすると、引用商標5からは、その構成文字に相応して、「ホームサーブ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標を比較すると、本件商標と引用商標の外観については、上記(1)及び(2)のとおりであって、本件商標と引用商標1及び4とは、構成する文字、文字数及び文字の種類に明確な差異があり、本件商標と引用商標2、3及び5とは、上記文字の差異に加え、図形の有無においても差異があるから、本件商標と引用商標は、外観上、明確に区別できるものである。
次に、称呼においては、本件商標から生じる称呼「シンセイホームサービス」と引用商標から生じる称呼「ホームサーブ」とは、「シンセイ」の音の有無及び語尾の「ブ」と「ビス」の音の差異を有するから、それぞれを全体として称呼した場合において、その語調、語感が著しく異なり、明瞭に聴別し得るものである。
また、観念においては、いずれも特定の観念を有しないものであるから、両商標は、観念において比較することができない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観において明確に区別できるものであって、称呼において明瞭に聴別できるものであるから、外観、称呼及び観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本件商標と引用商標とは相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
(4)小括
したがって、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標の指定役務が引用商標の指定役務と類似する役務であるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(5)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反してされたものではなく、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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