審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
商標異議申立

2021-900399

スマートキュービクル

審判番号
2021-900399
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2020-147318
登録番号
6432470
請求日
2021年11月11日
審決日
2022年07月28日
公報発行日
2022年10月28日
結論
請求成立(取消)
当事者
  • 【権利者】株式会社総合電商 破産管財人 服部 秀一
  • 【異議申立人】日東工業 株式会社
  • 【異議申立人代理人】綿貫 達雄
  • 【異議申立人代理人】綿貫 敬典
審判長/審判官
  • 審判長 岩崎 安子
  • 審判官 清川 恵子
  • 審判官 馬場 秀敏
分類
T1651.13 -Z (W0937)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号商標法43条の3第2項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6432470号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6432470号商標の商標登録を取り消す。

理由

理 由 1 本件商標 本件登録第6432470商標(以下「本件商標」という。)は、「スマートキュービクル」の片仮名を標準文字で表してなり、令和2年11月30日に登録出願、第9類「高圧受電装置」及び第37類「受電設備の設置工事,受電設備・変電設備の修理又は保守,高圧受電設備の定期精密検査」を指定商品及び指定役務として、同3年8月4日に登録査定、同月23日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由の要旨 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により、取り消されるべきと申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第8号証(枝番号を含む。以下、枝番号のすべてを示すときは、枝番号を省略する。)を提出した。 (1)本件商標について 本件商標は、「スマートキュービクル」の文字を標準文字で表したものであり、これは、電気保安分野において「キュービクルにスマート化機器を取り付けた製品」であるとされている事実がある(甲2)。 また、本件商標は、その構成中「スマート」の文字部分は、「コンピュータによる制御・処理能力を搭載した」との意味があり、スマートフォン、スマートメーター、スマートカーのような上記機能を持たせた商品も存在する(甲6~甲8)。 そうすると、「配電盤」を取り扱う業界において、「スマートキュービクル」の語は、「コンピュータによる制御・処理能力を搭載したキュービクル」の意味合いを容易に想起できるものである。 さらに、産業構造審議会保安・消費生活用製品安全分科会電力安全小委員会電気保安制度ワーキンググループ等の開催資料(甲2~甲4)によれば、「スマートキュービクル」は、上記意味合いを有する文字として、名簿に記載の委員、オブザーバー、参加者の団体等に加入の民間企業に周知であり、経済産業省のホームページから閲覧できる周知のものであって、「遠隔点検システム付きキュービクル開発開始のお知らせ」(甲5)には、「遠隔監視し、定期点検の実施と予兆把握を行う遠隔点検システム、スマートキュービクル」との記載がある。 (2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について 本件商標を第9類の指定商品中「スマート化機器を取り付けた高圧受電装置」に使用しても商品の品質を表示するにすぎないから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない、かつ、該商品以外の「高圧受電装置」に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。 また、第37類に属する指定役務中「スマート化機器を取り付けた受電設備の設置工事,スマート化機器を取り付けた受電設備・変電設備の修理又は保守,スマート化機器を取り付けた高圧受電設備の定期精密検査」に使用しても役務の質、提供の用に供する物を表示するにすぎないから、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ない、かつ、該役務以外の「受電設備の設置工事,受電設備・変電設備の修理又は保守,高圧受電設備の定期精密検査」に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。 3 当審における令和4年5月19日付け取消理由 当審において、本件商標の商標権者に対し、別掲のとおりの証拠を示した上で、本件商標は商標法第3条第1項第3号に該当するから、本件商標の登録は同法第43条の3第2項の規定に基づいて取り消すべき旨を通知し、意見を求めた。 4 上記通知に対する本件商標権者の意見 商標権者は、上記3の取消理由に対し、何ら意見を述べるところがない。 5 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号の該当性について 本件商標は、上記1のとおり、「スマートキュービクル」の文字を標準文字で表してなるものである。 そして、取消理由通知で示した証拠(別掲(1))からすれば、「スマート」の語は、「コンピュータによる制御・処理能力を搭載した」といった意味も有し、例えば、スマートフォン、スマートカー、スマートカード等のように、他の語に冠して「スマート〇〇」のように使用されており、また、「キュービクル」の語は、電力設備である「高い電圧を施設で使える電圧に変換する機械を収めた設備」を表す語として、実際に電気保安分野を扱う業界において、当該意味合いをもって使用されている。 さらに、本件商標の登録査定前から、電気保安分野において、電力設備であるキュービクルのスマート化について検討されており、「キュービクル」の文字に「スマート」の文字を冠した「スマートキュービクル」の文字は、「遠隔監視し、定期点検の実施と予兆把握を行う遠隔点検システム付きキュービクル」ほどの意味合いをもって使用されている実情にある。 以上からすれば、電気保安分野において、本件商標の登録査定時には、「スマートキュービクル」の語を、「遠隔監視し、定期点検の実施と予兆把握を行う遠隔点検システム付きキュービクル(高い電圧を施設で使える電圧に変換する機械を収めた設備)」ほどの意味合いで使用されている実情にあったと認めることができる。 してみれば、「スマートキュービクル」の文字からなる本件商標は、「遠隔点検システム付きキュービクル」ほどの意味合いを認識、理解させるというべきであるから、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「遠隔点検システム付きキュービクル」に関連する商品及び役務であること、すなわち商品の品質及び役務の質等を表したものと認識するにとどまるとみるのが相当である。 そうすると、本件商標は、商品の品質及び役務の質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、自他商品及び役務を識別する機能を果たし得ないと判断するのが相当である。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)商標法第4条第1項第16号の該当性について 本件商標は、上記(1)のとおり、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、同法第4条第1項第16号には該当しない。 (3)まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、同法第4条第1項第16号に該当しないとしても、同法第43条の3第2項の規定に基づき、その登録を取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2021-900399

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存