商標異議申立
2021-900346
タンバリン
- 審判番号
- 2021-900346
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2020-009567
- 登録番号
- 6405633
- 請求日
- 2021年09月13日
- 審決日
- 2022年08月09日
- 公報発行日
- 2022年09月30日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社ミナ
- 【権利者代理人】柴田 雅仁
- 【異議申立人】アイアイコンバインド カンパニー リミテッド
- 【異議申立人代理人】特許業務法人R&C
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 松江
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 鯉沼 里果
- 分類
- T1652.251-Y (W03) / T1652.252-Y (W03) / T1652.253-Y (W03) / T1652.255-Y (W03) / T1652.261-Y (W03) / T1652.262-Y (W03) / T1652.263-Y (W03) / T1652.271-Y (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項10号商標法4条1項11号商標法4条1項15号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第10号、商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6405633号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6405633号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6405633号商標(以下「本件商標」という。)は、「tambourine」の文字を標準文字で表してなり、令和2年1月28日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,家庭用帯電防止剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤」を含む第3類、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類及び第24類ないし第27類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同3年6月8日に登録査定され、同月22日に設定登録されたものである。
2 引用商標及び使用商標
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する登録第6113732号商標(以下「引用商標」という。)は、「Tamburins」の欧文字を横書きしてなり、平成30年4月6日に登録出願、第3類「化粧品,シャンプー,口紅,ネイルエナメル,アイライナー,シャワージェル,香水類,化粧用の美顔用パック,洗濯用柔軟剤,洗浄剤(煙突用化学洗浄剤を除く。)」を指定商品として、同31年1月11日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
(2)使用商標
合議体は、申立人の主張及び提出された証拠から、申立人が、本件商標が商標法第4条第1項第10号及び同項第15号に該当するとして引用する商標(以下「使用商標」という。)は、「tamburins」の欧文字を横書きしてなり、申立人が「化粧品」などについて使用し、需要者の間に広く知られているとするものと認め、以下検討することとする。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標はその指定商品中、第3類「化粧品,せっけん類,家庭用帯電防止剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤」(以下「申立商品」という。)について、商標法第4条第1項第11号、第10号及び第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第39号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標
本件商標は、欧文字「tambourine」を横書きにしてなり、その構成文字に相応して「タンバリン」又は「タンブリン」との称呼が生じる。また、本件商標は、一般的な英語の辞書に掲載されている語であり(甲3)、広く親しまれている打楽器の一つである「タンバリン」との観念が生じる。
イ 引用商標
引用商標は、欧文字「Tamburins」を横書きにしてなり、その構成文字に相応して「タンバリンズ」又は「タンブリンズ」との称呼が生じる。また、引用商標は、英語「tambourine」に対応するドイツ語であり、打楽器の一つである「タンバリン」の意味を表す語として辞書に掲載されている(甲4)。さらに、タンバリン(打楽器)に関する様々なウェブページにも、夕ンバリンの各言語での名称として英語、ドイツ語の両方が併記されている(甲5~甲7)。そのため、引用商標からも打楽器の一つである「夕ンバリン」との観念が生じるといえる。
ウ 本件商標と引用商標との商標の対比
まず、本件商標と引用商標の外観を比較すると、両商標は共に欧文字で構成されており、10文字近い構成文字のうち、「t」、「a」、「m」、「b」、「u」、「r」、「i」及び「n」の8文字も共通にし、相違部分は僅か、中間部の「o」と語尾の「e」及び「s」部分のみにすぎない。特に、語頭からの4文字が共通しており、かつ、語尾の「s」の有無は単複の違いを示すだけのものとして一般的に認識されやすいことからすれば、両商標を、時と所を異にして離隔的に観察した場合、外観上、近似した印象を生じさせることは明らかである。
次に、本件商標から生じる「タンバリン」及び「タンブリン」の称呼と引用商標から生じる「タンバリンズ」及び「タンブリンズ」の称呼を比較すると、両称呼は明瞭に発音される語頭を含め「タンバリン」又は「タンブリン」の5音を共通にし、異なるところは聴別し難い語尾音の「ズ」の音の有無のみである。そうすると、両商標をそれぞれ一連に称呼した場合、全体の語調、語感が極めて近似し、互いに相紛らわしいといえる。
さらに、本件商標と引用商標の観念について、単数形、複数形の違いがあるとしても、上述のとおり両商標からは打楽器の一つである「タンバリン」の観念を生じるので、両商標は観念において同一である。
よって、本件商標と引用商標は、外観、称呼、観念のいずれにおいても相紛らわしく、特に称呼の識別の要部である「タンバリン」又は「タンブリン」が共通し、その発音に相応する欧文字「t」、「a」、「m」、「b」、「u」、「r」、「i」及び「n」が共通することで、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察した場合、両商標は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのある類似の商標を構成するといえる。
なお、単数形、複数形の差異を有するにすぎない欧文字の商標が互いに相紛らわしいものである点は、特許庁の審決例(甲8~甲12)からも明らかである。
エ 本件商標の申立商品と引用商標の指定商品の対比
本件商標の申立商品と引用商標の指定商品は同一又は類似である。
オ 取引の場における混同のおそれ
本件商標は、取引の場においても、引用商標との混同を生じさせるおそれがあるといえる。
申立人は、ホームページや各種ソーシャルメディアにおけるウェブページにあるように、2017年9月からハンドクリームやスキンケアコスメに引用商標を使用している。チェーンがついたアクセサリー感覚のハンドクリームなど個性的で洗練された製品に加え、ファッション要素や空間アートを全面に出した美術館のような店舗スタイルが、韓国のみならず日本を含め海外でも話題を呼んでいる。韓国コスメが日本で人気な現状において、申立人の商品は多くの取引者、需要者に愛好されている実情がある。申立人の実店舗は未だ日本に上陸していないが、引用商標の商品は、日本でも「楽天市場」、「Amazon」、「Yahoo!ショッピング」及び「BUYMA」等複数の通販サイ卜から購入可能である(甲13~甲16)。また、検索エンジンGoogleにてキーワード「tamburins」と入力した結果、ほぼすべてのページが申立人の化粧品に関する内容である(甲17)。
このような実情から、引用商標に類似する本件商標が、申立人が販売する化粧品等の商品に使用された場合、取引の場において混同を生じさせるおそれがあるといえる。
力 小括
上述のとおり、本件商標は、商標が引用商標と類似し、かつ、その指定商品も引用商標の指定商品と同一又は類似するので、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第10号について
ア 申立人について
申立人は、2011年に韓国で設立され、2017年に社名を「スヌープバイ(SNOOPBY)」から現在の「アイアイコンバインド(IICOMBINED)」に変更している(甲18~甲20)。これまでの小売ビジネスとは異なる革新的な手法により成長しているグローバル企業である。韓国をはじめ、中国やシンガポール、二ューヨーク、ロンドンなど12の旗艦店と、3支店を持つ高級アイウェアブランド「ジェントル・モンスター」を立ち上げ、美術館のような店舗づくりで話題を呼び、若者を中心に多くの支持を集めている。また、2017年に使用商標の化粧品ブランド「tamburins」をスタートさせ、「ジェントル・モンスター」同様、ファッション要素や空間アートを全面に出し、美術館のような店舗を韓国に2店舗、中国上海に1店舗オープンさせている(甲21)。
申立人は、2017年9月から化粧品ブランド「tamburins」を展開しており、ハンドクリームを代表として、練り香水、フェイシャルクリーム、フェイスマスクなど、洗練されたアクセサリーのような製品デザインが、アートのようなおしゃれすぎる店舗と相まって、数多くの紙の雑誌やウェブ雑誌、各種ソーシャルメディアに取り上げられている。日本のファッション雑誌「シュプール(SPUR)」や「美的(Biteki)」でも取り上げられている。また、「tamburins」の公式インスタグラムは9.5万人のフォロワーが登録している(甲22)。さらに、パッケージデザインに注目して、その品質の高さを世界に認知してもらうことを目的とした「アジア限定のパッケージデザイン賞」である「Topawards Asia」にも選ばれている(甲23)。
本化粧品の韓国における売上高は、2017年約1.5億ウォン(約1500万円)、2018年約20億ウォン(約2億円)、2019年約34億ウォン(約3.4億円)、2020年約35億ウォン(約3.5億円)、2021年(6か月)約61億ウォン(約6.1億円)と順調に売上げを伸ばしている。また、本化粧品の韓国における広告費として、2017年約1.6億ウォン(約1600万円)、2018年約4.4億ウォン(約4400万円)、2019年約9.6億ウォン(約9600万円)、2020年約7.9億ウォン(約7900万円)、2021年(6か月)約15億ウォン(約1.5億円)が投入されている。
(ア)韓国における申立人の化粧品の紹介事例(甲24)
2017年10月ないし2019年11月に、雑誌「Harper’s BAZAAR」「Grazla」「allure」「SINGLES」「NOBLESSE」「NYLON」などやウェブサイト、ユーチュブ、インスタグラムなどにおいて申立人の化粧品「tamburins」が多数紹介等されている(甲24)。
(イ)日本における申立人の化粧品の紹介事例
2018年2月ないし2021年9月に、多数のウェブサイトやブログにおいて申立人の化粧品「tamburins」が紹介等されている(甲25~甲39)。
以上から、本件商標の登録出願時及び査定時において、使用商標が、申立人の業務に係る商品(化粧品等)を表示するものとして、韓国をはじめ日本においても需要者の間に広く認識されている商標であるといえる。
イ 小括
使用商標は、本件商標の登録出願時及び査定時において日本の需要者の間に広く認識されており、本件商標と使用商標は類似する。
また、申立人の業務に係る使用商標の商品(化粧品等)は、申立商品である第3類「化粧品等」と同一又は類似する。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
使用商標は、上述のとおり、本件商標の登録出願時及び査定時において、韓国をはじめ日本及び外国において周知・著名であり、本件商標と使用商標は外観、称呼、観念において共通性が高く類似する。
加えて、使用商標は申立人の業務に係る化粧品等の商品に使用されており、申立商品と同一又は類似する。そのため、本件商標が申立商品に使用された場合、これに接する需要者、取引者は、当該商品が申立人の業務に係るもの、又は申立人と何等かの関係がある者の業務に係る商品であると誤認混同するおそれがあることは明らかである。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、上記1のとおり、「tambourine」の文字を標準文字で表してなり、該文字に相応して「タンバリン」の称呼、「(打楽器の)タンバリン」の観念を生じるものと判断するのが相当である。
イ 引用商標
引用商標は、上記2(1)のとおり、「Tamburins」の欧文字を横書きしてなり、該文字に相応し「タンブリンズ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
ウ 本件商標と引用商標との類否について
本件商標と引用商標との類否を検討すると、両者は、それぞれ上記ア及び上記イのとおりの構成からなるところ、外観において、両者の語頭における「t」と「T」の小文字と大文字の差異、本件商標における5文字目の「o」の文字の有無の差異及び両者の語尾における「e」と「s」の文字の差異を有するから、これらの差異が両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は小さいものとはいえず、相紛れるおそれのないものとみるのが相当である。
次に、称呼において、本件商標から生じる「タンバリン」の称呼と引用商標から生じる「タンブリンズ」の称呼を比較すると、両者は、第3音において「バ」と「ブ」の音の差異及び語尾における「ズ」の音の有無という差異を有するから、これらの差異が両称呼全体の語調語感に及ぼす影響は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、聞き誤るおそれのないものと判断するのが相当である。
さらに、観念において、本件商標が「(打楽器の)タンバリン」の観念を生じるのに対し、引用商標は特定の観念を生じないものであるから、両者は相紛れるおそれのないものである。
そうすると、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
エ 申立人の主張について
申立人は、本件商標「tambourine」は「タンバリン」及び「タンブリン」の称呼並びに「タンバリン」の観念を生じる、引用商標「Tamburins」は「タンバリンズ」及び「タンブリンズ」の称呼並びに「タンバリン」の観念を生じるとして、両商標は外観、称呼、観念のいずれにおいても相紛らわしい類似の商標である旨主張している。
しかしながら、我が国においては、一般的に欧文字で構成される商標は英語読み風又はローマ字読み風に称呼されることからすれば、本件商標は「タンバリン」のみの称呼を、引用商標は「タンブリンズ」のみの称呼を生じるものというのが合理的である。
また、観念については、「Tamburins」(引用商標)の語がドイツ語で「タンバリン」の意味を有することは認められる(甲4~甲7)ものの、該語は我が国で親しまれた語とはいえないから、特定の観念を生じないものというのが相当である。
さらに、外観について、両商標の構成文字は、中間部の「o」の文字の有無という差異に加え、文字商標における外観の識別上重要な要素の一つである語尾において「e」と「s」の文字の差異を有するから、これらの差異により相紛れるおそれのないもの判断するのが相当である。
したがって、本件商標と引用商標は、上記ウのとおり、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
よって、申立人のかかる主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
オ 小括
以上のとおり、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、本件商標の申立商品と引用商標の指定商品が同一又は類似するとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものといえない。
(2)商標法第4条第1項第10号該当性について
ア 使用商標の周知性について
(ア)申立人提出の甲各号証及び同人の主張によれば、申立人は2011年(平成23年)に韓国で設立された企業であり、2017年(平成29年)に化粧品ブランド「tamburins」をスタートさせたこと(甲18、甲20)が認められ、「tamburins」(使用商標)を使用した化粧品(以下「使用商品」という。)を取り扱う店舗が韓国に2店舗、中国上海に1店舗あること(甲21)がうかがえる。
また、使用商品が我が国において、2018年(平成30年)2月ないし2021年(令和3年)9月にウェブサイトやブログで紹介等されていること(甲25~甲39)、遅くとも2021年(令和3年)11月頃に通販サイトで販売されていること(甲13~甲16)は認められるものの、使用商品の我が国における売上高、シェアなど販売実績を示す主張はなく、それを示す証左は見いだせない。
(イ)上記(ア)からすれば、申立人が使用商品を韓国、中国及び我が国で販売等していることは認め得るとしても、使用商品の我が国における販売実績はもとより、使用商品が本件商標の登録査定日(令和3年6月8日)前に我が国で販売されている事実も確認できないから、使用商品に使用されている使用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
なお、申立人は、韓国における売上高、広告費及び広告事例などを主張、立証しているが、仮にそれらが事実であるとしても、韓国における事情が我が国の需要者の認識に直接反映されるとはいい難く、かかる事情によって、上記判断は左右されない。
イ 本件商標と使用商標との類否について
(ア)本件商標
本件商標は、上記1のとおり、「tambourine」の文字を標準文字で表してなり、該文字に相応して「タンバリン」の称呼、「(打楽器の)タンバリン」の観念を生じるものと判断するのが相当である。
(イ)使用商標
使用商標は、上記2(2)のとおり、「tamburins」の欧文字を横書きしてなり、該文字に相応し「タンブリンズ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
(ウ)本件商標と使用商標との類否について
本件商標と使用商標との類否を検討すると、両者は、それぞれ上記(ア)及び上記(イ)のとおりの構成からなるところ、外観において、本件商標における5文字目の「o」の文字の有無の差異及び両者の語尾における「e」と「s」の文字の差異を有するから、これらの差異が両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は小さいものとはいえず、相紛れるおそれのないものとみるのが相当である。
また、本件商標と使用商標の称呼及び観念を比較しても、上記(1)ウと同様に、両者は称呼において聞き誤るおそれはなく、観念において相紛れるおそれのないものである。
そうすると、本件商標と使用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
ウ 商標法第4条第1項第10号該当性について
上記アのとおり使用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり、かつ、上記イのとおり、本件商標は、使用商標と相紛れるおそれのない非類似の商標である。
そうすると、本件商標は、申立商品と使用商標の使用商品が同一又は類似するとしても、商標法第4条第1項第10号に該当するものといえない。
(3)商標法第4条第1項第15号該当性について
上記(2)アのとおり、使用商標は申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり、上記(2)イのとおり、本件商標は使用商標と相紛れるおそれのない非類似の商標であって別異の商標というべきものである。
そうすると、本件商標は、商標権者がこれを申立商品について使用しても、取引者、需要者をして使用商標を連想又は想起させることはなく、その商品が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものといえない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の指定商品中、申立商品についての登録は、商標法第4条第1項第10号、第11号及び第15号のいずれにも違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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