商標異議申立
2021-900330
メラチ、メラッハ
- 審判番号
- 2021-900330
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2020-098952
- 登録番号
- 6419235
- 請求日
- 2021年08月31日
- 審決日
- 2022年09月14日
- 公報発行日
- 2022年12月28日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】▲とう▼秀芳
- 【異議申立人】杭州御鹿電子商務有限公司
- 【異議申立人代理人】叶野 徹
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 森山 啓
- 審判官 鈴木 雅也
- 分類
- T1651.222-Y (W10)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項19号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第19号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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登録第6419235号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6419235号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6419235号商標(以下「本件商標」という。)は、「MERACH」の欧文字を標準文字で表してなり、令和2年8月8日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同3年7月13日に登録査定され、同月21日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標(以下「引用商標」という。)は、「MERACH」の欧文字からなり、同人が「トレッドミル」など健康分野の商品(以下「申立人商品」という。)について使用し、少なくとも米国及び中国の需要者の間に広く認識されているとするものである。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第19号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第9号証を提出した。
(1)本件商標について
本件商標は、「MERACH」の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなり、第10類「マッサージ機器」などを指定商品としているものである。
(2)引用商標が「他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標」に該当すること
申立人は、本件商標の登録出願日よりも前から、商品「トレッドミル」などの健康分野の商品(申立人商品)において、「MERACH」の文字からなる商標又は「MERACH」の文字と特定の図形の結合からなる商標を広く使用し今日に至っている(甲2)。そして、上記健康分野の商品の米国、中国などにおける市場占有率が大きい。
したがって、引用商標は、「他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標」に該当するといえる。
(3)引用商標が「本件商標の同一又は類似の商標」に該当することついて
引用商標は、上述したとおり、「MERACH」の文字からなる商標又は「MERACH」の文字と特定の図形の結合からなる商標であり、「MERACH」の文字からなる本件商標とは、「同一又は類似」であるといえる。
(4)不正の目的について
ア 引用商標が需要者の間に広く知られている事実
引用商標は、本件商標の登録出願日よりも前に、少なくとも米国において需要者の間に広く知られている(甲3~甲8)。
甲第3号証ないし甲第8号証には、引用商標「MERACH」が、2019年3月28日付けで、健康分野において新たな製品を立ち上げたことを米国のメディアが報じていることが開示されている。
また、引用商標は、本件商標の登録出願日よりも前に、少なくとも中国において需要者の間に広く知られている
甲第9号証では、引用商標「MERACH」を使用する申立人が、「2019 Hangzhou City National Fitness Day」(2019杭州市全国フィットネスデー)のスポンサーを務めており、その貢献に対する表彰状である。甲第9号証から、引用商標「MERACH」が、本件商標の登録出願日よりも前に、少なくとも中国において需要者の間に広く知られていたことは明らかである。
イ 引用商標が造語よりなるものであること
引用商標「MERACH」は英文字よりなるが、所定の意味をもつ英語ではなく、造語よりなるものである。
ウ 引用商標の所有者が近い将来、新規事業を有している事実
甲第2号証には、商品の中に「マッサージガン」が含まれており、引用商標「MERACH」の所有者である申立人は、マッサージガンなどのマッサージの分野において新規事業を有していたことは明らかである。
エ 小括
以上より、本件商標は、少なくとも米国及び中国において周知な商標と同一であり、しかもその周知な商標は造語よりなるものであり、本件商標が不正の目的で使用することは明らかである。
(5)結び
以上の理由より、本件商標は、他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして外国における需要者の間に広く認識されている商標「MERACH」(引用商標)と同一の商標であって、不正の目的をもって使用をするものといえるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。
4 当審の判断
(1)引用商標の周知性について
申立人提出の甲各号証及び同人の主張によれば、「MERACH」というスポーツ用品メーカーが、2019年5月に米国ラスベガスで商品「折りたたみ式のトレッドミル」及び「厚さ5cmの超薄型トレッドミル」について公表したこと(甲3~甲8)、中国杭州市において「麦瑞克(杭州)健康科技有限公司(Merach(Hangzhou)Health Technology Co.,Ltd.)」という会社が感謝状のようなものを授与されたこと(甲9)がうかがえるものの、これらと申立人との関係は明らかでなく、また、引用商標を使用した申立人商品(以下「使用商品」という。)の米国又は中国における具体的な販売数量、売上高、シェアなど販売実績に係る主張、証左は見いだせないし、米国及び中国において申立人商品が販売された事実も確認できない。
そうすると、使用商品に使用されているとする引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして米国及び中国における需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
なお、申立人は引用する商標として「「MERACH」の文字と特定の図形の結合からなる商標」も言及しているが、かかる商標については、同人の主張及び同人提出の証拠からはその具体的な態様が特定できないが、米国及び中国において申立人商品が販売された事実も確認できないから、その態様に関わらず申立人の業務に係る商品を表示するものとして米国及び中国における需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
(2)不正の目的について
申立人は、引用商標は本件商標の登録出願日よりも前から少なくとも米国及び中国において需要者の間に広く知られていること、引用商標は造語よりなるものであること、引用商標の所有者である申立人はマッサージガンなどのマッサージの分野において新規事業を有していたことなどから、本件商標は不正の目的で使用することは明らかである旨主張している。
しかしながら、上記(1)のとおり、引用商標は申立人の業務に係る商品を表示するものとして米国及び中国における需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり、また、引用商標の所有者が申立人であるなど引用商標と申立人との関係は確認できず、さらに、他に本件商標が不正の目的をもって使用するものというべき事情は見いだせない。
したがって、本件商標は不正の目的をもって使用をするものと認めることはできない。
(3)本件商標と引用商標の類否
本件商標及び引用商標は、上記1及び2のとおり、いずれも「MERACH」の文字からなるものであるから、両商標が同一又は類似する商標であることは明らかである。
(4)商標法第4条第1項第19号該当性について
上記(3)のとおり、本件商標と引用商標は同一又は類似する商標であるが、上記(1)のとおり、引用商標は申立人の業務に係る商品を表示するものとして米国及び中国における需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり、上記(2)のとおり、本件商標は不正の目的をもって使用をするものと認められないものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものといえない。
(5)むすび
以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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