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商標異議申立

2021-900312

ローランドビューティーコレクション、ローランドビューティー、ローランド、ビューティーコレクション、コレクション

審判番号
2021-900312
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2020-083808
登録番号
6393946
請求日
2021年08月16日
審決日
2022年12月13日
公報発行日
2023年03月31日
結論
請求成立(取消)
当事者
  • 【権利者】株式会社RBJ
  • 【権利者代理人】廣田 逸平
  • 【異議申立人】コスメテックスローランド 株式会社
  • 【異議申立人代理人】大澤 豊
  • 【異議申立人代理人】大沼 加寿子
審判長/審判官
  • 審判長 佐藤 淳
  • 審判官 大森 友子
  • 審判官 須田 亮一
分類
T1651.261-ZC (W03) / T1651.262-ZC (W03) / T1651.263-ZC (W03) / T1651.264-ZC (W03)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号商標法43条の3第2項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条、商標法第43条の3第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6393946号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6393946号商標の指定商品中,第3類「化粧品,つけづめ,つけまつ毛」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6393946号商標(以下「本件商標」という。)は,「ROLAND BEAUTY COLLECTION」の文字を標準文字で表してなり,令和2年7月7日に登録出願,第3類「せっけん類,シャンプー,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として,同3年3月15日に登録査定され,同年5月26日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が,本件商標に係る登録異議申立ての理由において,引用する商標は,以下のとおりであり,現に有効に存続しているものである。 (1)登録第4734824号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成:「ROLAND」の欧文字及び「ローランド」の片仮名を二段に横書きしてなるもの 登録出願日:平成15年3月6日 設定登録日:平成15年12月19日 指定商品:第3類「せっけん類」 (2)登録第5015687号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成:「ROLAND」の欧文字及び「ローランド」の片仮名を二段に横書きしてなるもの 登録出願日:平成18年3月13日 設定登録日:平成19年1月5日 指定商品:第3類「化粧品」 (3)登録第5097196号商標(以下「引用商標3」という。) 商標の構成:「ローランド」の片仮名及び「ROLAND」の欧文字を二段に横書きしてなるもの 登録出願日:平成19年3月16日 設定登録日:平成19年12月7日 指定商品:第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」 (4)登録第6125445号商標(以下「引用商標4」という。) 商標の構成:「ROLAND」(標準文字) 登録出願日:平成30年4月23日 設定登録日:平成31年3月1日 指定商品:第3類「口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」 (5)登録第5229727号商標(以下「引用商標5」という。) 商標の構成:ローランド 登録出願日:平成19年6月29日 設定登録日:平成21年5月15日 指定役務:第35類「薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」 以下,引用商標1ないし引用商標5をまとめて「引用商標」という。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は,本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから,その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第50号証を提出した。 1 本件商標について 本件商標は,「ROLAND」「BEAUTY」「COLLECTION」の3つの英単語から構成されているが,「BEAUTY」「COLLECTION」あるいは「BEAUTY COLLECTION」の文字部分は,本件商標の指定商品との関係からみると,自他商品の識別標識としての機能が発揮し得ない,若しくは当該機能が弱い部分となる。 まず,「BEAUTY」なる英単語は,そもそも「美,美しさ,美人」等といった意味(甲7)を有する平易な英単語であり,我が国でも日常的に目にする機会が多い英単語である。また,本件商標の指定商品の観点からみると,美肌,美髪,美爪,審美歯科などといった表現が当たり前に使われているという実情がある。 更に,1つのブランド名で種々のジャンルの商品を取り扱っている場合に,化粧品部門を「BEAUTY」と表現することが行われている(甲8~11)。また,ブランド名の後ろ又は下に「beauty」「Beauty」「BEAUTY」「ビューティ(ー)」を併記させて,自社の化粧品事業を展開しているという事実がある(甲12~19)。こうした例は,他にも多数存在している。 また,ファッション誌やそのHPなどでも,目次で化粧品関連の記事に「BEAUTY」を用いることが頻繁に行われている。このような状況は,多くのファッション誌において確認できる(甲20~25)。 「BEAUTY」は化粧品等の美容関連商品(身体用せっけんを含むボディ用品,フレグランス商品,つけ爪・つけまつ毛等も含まれる。)の総称として用いられているという事実がある(甲8~25)。これより,「BEAUTY」は,本件商標の指定商品を取り扱う分野においては,自他商品の識別標識としての機能が無いあるいは極めて弱い英単語である。 次に,「COLLECTION」なる英単語であるが,それ自体は「収集物」を意味する平易な英単語であり(甲26),我が国でも日常的に目にする機会が多いものである。 しかしながら,ファッション業界においては,年2回開催される春夏と秋冬のシーズンの新作や,その新作を発表するためのファッションショーを意味する語として用いられている(甲27~32)。そして,最近では,ファッションに限られることなく,化粧品等のシーズン毎の新作についてまでも,用いられるようになってきている(甲33~42)。つまり,化粧品等を取り扱う業界においては,「COLLECTION」なる語は化粧品そのものや,シーズン毎の新作の総称,限定キット等を意味する単語として使用されているという事実がある。これより,「COLLECTION」は,本件商標の指定商品を取り扱う分野においては,自他商品の識別標識としての機能が無いあるいは極めて弱い英単語である。 更に,「BEAUTY」と「COLLECTION」を結合させた「BEAUTY COLLECTION」「ビューティ(ー)コレクション」なる表現も化粧品のセット商品を意味する語として用いられているという事実がある(甲43,44)。 また,我が国において非常に有名な会社によって,「BEAUTY COLLECTION」は化粧品等を総称する言葉として使用されており(甲45~49),本件商標の指定商品を取り扱う分野においては,自他商品の識別標識としての機能が無いあるいは極めて弱い英単語である。 こうした事実から,本件商標については「ROLAND」部分のみが独立して自他商品の識別標識としての機能を発揮し得る部分であることは疑いようもない事実である。 以上を踏まえて,本件商標の外観,称呼,観念についてみていく。 本件商標は「ROLAND」「BEAUTY」「COLLECTION」の3つの英単語を1文字分の間隔を空けて標準文字にて表されているが,これらの英単語はそれぞれ6文字,6文字,10文字で構成されており,全体では22文字と冗長である。そして,「BEAUTY」「COLLECTION」のそれぞれの文字部分,あるいは「BEAUTY COLLECTION」の文字部分がそれ自体として,本件商標の指定商品との関係においては自他商品の識別標識としての機能が無いあるいは極めて弱い部分であることから,本件商標の外観は「ROLAND」と「BUAUTY COLLECTION」に分離し得るものである。 称呼については,本件商標は全体としては「ローランドビューティーコレクション」若しくは,「BEAUTY」を「ビューティ」と称呼する場合は「ローランドビューティコレクション」の称呼が生じる。前者の場合は全体で14音,後者の場合は全体で13音であり,いずれも冗長である。そして「BEAUTY COLLECTION」「ビューティーコレクション」「ビューティコレクション」については化粧品等の総称として使用されていることが本件商標の指定商品の取扱者,需要者に知られていることから,本件商標に接する取引者,需要者は「ROLAND」の文字に着目し,当該文字のみをもって取引に資することも決して少なくないといえることから,本件商標については「ROLAND」の文字部分に相応して「ローランド」のみの称呼も生じる。 観念についても,「BEAUTY」「COLLECTION」のそれぞれの文字部分,あるいは「BEAUTY COLLECTION」の文字部分がそれ自体として,本件商標の指定商品との関係においては自他商品の識別標識としての機能が無いあるいは極めて弱い部分であるから,本件商標の要部である「ROLAND」部分から,「ローランド」なる人名を想起させるものである。 2 引用商標について (1)引用商標1について 引用商標1は,「ROLAND」の欧文字を左横書きに書したものを上段,「ローランド」の片仮名を左横書きに書したものを下段に表した外観からなり,その称呼は「ローランド」である。また,観念としては「ローランド」なる人名を想起させるが,特定の人物を意味するものではない。 (2)引用商標2について 引用商標2は,「ROLAND」の欧文字を左横書きに書したものを上段,「ローランド」の片仮名を左横書きに書したものを下段に表した外観からなり,その称呼は「ローランド」である。また,観念としては「ローランド」なる人名を想起させるが,特定の人物を意味するものではない。 (3)引用商標3について 引用商標3は,「ローランド」の片仮名を左横書きに害したものを上段,「ROLAND」の欧文字を左横書きに書したものを下段に表した外観からなり,その称呼は「ローランド」である。また,観念としては「ローランド」なる人名を想起させるが,特定の人物を意味するものではない。 (4)引用商標4について 引用商標4は,「ROLAND」の欧文字を左横書きに書したものを表した外観からなり,その称呼は「ローランド」である。また,観念としては「ローランド」なる人名を想起させるが,特定の人物を意味するものではない。 (5)引用商標5について 引用商標5は,「ローランド」の片仮名を左横書きに書したものを表した外観からなり,その称呼は「ローランド」である。また,観念としては「ローランド」なる人名を想起させるが,特定の人物を意味するものではない。 3 商標法第4条第1項第11号について (1)本件商標と引用商標1ないし引用商標4との対比 本件商標の外観は上述したとおりのものであるが,「ROLAND」部分のみが自他商品の識別標識としての機能を発揮し得る部分であるから,本件商標の取引者,需要者が注目する部分,すなわち取引に資する部分は「ROLAND」の文字部分である。一方,引用商標1ないし引用商標3の外観はいずれも「ROLAND」の欧文字を左横書きに表したものを含み,引用商標4の外観は「ROLAND」の欧文字のみからなるものである。本件商標と引用商標1ないし引用商標4はその外観において「ROLAND」の文字部分を同じくするものである。そして,両商標が付された商品を見る取引者,需要者が着目する部分は「ROLAND」であることから,本件商標の外観と引用商標1ないし引用商標4の外観とは容易に区別することができないものである。特に,引用商標4については類似関係があることは明らかである。そして,他の引用商標1ないし引用商標3についても,仮に区別可能であると判断される場合であっても,極めて近似するものである。 また,本件商標と引用商標1ないし引用商標4は「ローランド」の称呼を共通にするものである。観念については,どちらも「ROLAND」なる外国の人名を想起させるものである。そうとすると,これらを総合的に勘案すれば,両商標は,互いに紛れるおそれのある類似の商標であって,かつ,本件商標に係る指定商品は,引用商標1ないし引用商標4に係る指定商品のいずれかと同一のものである。 (2)本件商標と引用商標5との対比 本件商標の外観は上述したとおりのものであるが,「ROLAND」部分のみが自他商品の識別標識としての機能を発揮し得る部分であるから,本件商標の取引者,需要者が注目する部分,すなわち取引に資する部分は「ROLAND」の文字部分である。一方,引用商標5の外観は「ローランド」の片仮名を左横書きに表したものである。本件商標の外観と引用商標5の外観とは類似するものではないが,「ローランド」の称呼を共通にするものである。観念については,どちらも「ROLAND(ローランド)」なる外国の人名を想起させるものである。そうとすると,これらを総合的に勘案すれば,両商標は,互いに紛れるおそれのある類似の商標であって,かつ,本件商標に係る指定商品中「せっけん類,シャンプー,歯磨き,化粧品」は,引用商標5に係る指定役務中「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と類似の商品である。 (3)むすび 上記したとおり,本件商標は,引用商標と類似のものであり,また,その指定商品も同一又は類似のものである。 したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。 第4 取消理由の通知 当審において,商標権者に対して,「本件商標は,引用商標2ないし引用商標5との関係において,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。」旨の取消理由を令和4年6月27日付けで通知した。 第5 商標権者の意見(要旨) 本件商標権者は,上記第4の取消理由に対して要旨以下のように意見を述べ,証拠方法として乙第1号証ないし乙第12号証を提出した。 1 本件商標の要部について (1)「BEAUTY」は他の構成とともに自他商品の識別標識としての機能を強く発揮する 「BEAUTY」の語は,固有名詞等の構成と併せて使用された場合には,自他商品の識別標識としての機能を強く発揮する。 確かに,あるブランドの化粧品シリーズを示すホームページ等の見出しとして「BEAUTY」という語が使用されている例は存在する(甲9,11)。 しかし,そのような使用方法とは異なる「BEAUTY」という語の使用を行う取引の実情がある。 その使用方法とは,「BEAUTY」の語が造語等の構成と一体となって使用される方法であり,このような方法により自他商品の識別標識としての機能を発揮している取引の実情が一般的にみられる。 そして,このような場合においては,「BEAUTY」は造語等の構成と一体としてのブランド商標として機能しているため,当該造語等の構成のみを抽出することは許されないというべきである。 (2)「BEAUTY」が他構成と一体となって自他商品の識別標識としての機能を発揮している取引の実情 「BEAUTY」が他構成と一体となって自他商品の識別標識としての機能を発揮している取引の実情の例としては,乙第1号証ないし乙第3号証のようなものが挙げられる。これらの商標は,「BEAUTY」という語を含めた一体の構成として,自他商品の識別標識としての機能を発揮しており,「BEAUTY」という語を除外すると商標として機能しない。 このことは,これらの商標から「BEAUTY」という語を除外してみると理解できる。つまり,上記商標から「BEAUTY」という語を除外した語のみであると,もはやインターネット検索でも乙第1号証ないし乙第3号証の商標を含むページを検索することができない(乙4~6)。 これらのことから,乙第1号証ないし乙第3号証の各商標は他の造語等の構成が「BEAUTY」という語と一体となって初めて自他商品の識別標識としての機能を発揮していることが明らかであるといえる。 また,乙第1号証ないし乙第3号証の各商標は「BEAUTY」と一体のものとして自他商品の識別標識としての機能を発揮していることは,乙第1号証ないし乙第3号証の各商標がそれぞれ出願登録されていることからも明らかであるといえる。 以上より,「BEAUTY」という語について,他の造語等の構成と組み合わされて,一体として,自他商品の識別標識としての機能を強く発揮する商標として一般に使用されているという取引の実情は明らかに存在している。 したがって,本件商標を要部認定する場合であっても,本件商標中の「ROLAND BEAUTY」部分については,当該部分の特定の一部分が自他商品の識別標識として強く支配的な印象を与える場合でも,当該部分のうち特定の部分以外の部分から自他商品の識別標識としての称呼,観念が生じない場合でもないから,上記部分の各構成を分離して要部を認定することは許されない。 (3)「COLLECTION」という語は自他商品の識別標識としての機能を有しない 一般的に,「COLLECTION」という語は,「1 美術品・切手・書籍などを趣味として集めること。また,その集めた物。収集品。「蝶(ちょう) の一」,2 オートクチュールやプレタポルテの新作発表。モードの新作発表。」(goo国語辞書)のように辞書に載録されている語であって,その指定役務との関係においては,特定のテーマや用途等の下に各種商品を品揃えして提供することを表すものと理解,認識されるものであるから,自他商品の識別標識としての機能を有しないというべきである。 したがって,本件商標を要部認定する場合には,「COLLECTION」という部分は,自他商品の識別標識としての称呼,観念が生じないというべきであるから,当該部分以外を抽出し,「ROLAND BEAUTY」という部分が要部として認定されなければならない。 (4)別掲(取消理由通知における後掲)例と本件商標との違い 化粧品やそのセット商品を指称する語として使用されている例が別掲(取消理由通知においては後掲)に挙げられている。これらの例は,「BEAUTY COLLECTION」の構成を含んでいるが,当該構成以外の構成と同種(若しくは大小)文字ではない(別掲2~4),同書でない(別掲1,2,4,5),同大ではない(別掲1,2,4,5),又は段組み(若しくは単独使用)されている(別掲1,2,5) といった特徴がある。すなわち,別掲(取消理由通知における後掲)例は,「BEAUTY COLLECTION」の構成がその他の構成と視覚上分離されている。 そのため,同書同大同間隔の「ROLAND」「BEAUTY」及び「COLLECTION」というまとまりのよい一体とした構成を有する本件商標と同列に扱うべきものではない。 (5)同様の商標における異議決定の認定 本件商標と同一の3つの語から構成される登録商標6393947号に係る異議事件 においては,本件異議と同一の引用商標との関係において,「ROLAND BEAUTY」を要部として認定している。 当該事件の異議決定にあるとおり,特許庁は「ROLAND BEAUTY」について,自他商品の識別標識としての機能を有する要部であると判断している。確かに,「COLLECTION」の語について,その他の部分と段が異なっている,また,他の文字に比べて小さく記載されているという違いがある。 しかし,このような違いがあるとしても,「ROLAND BEAUTY」という部分が,視覚的にまとまりよく一体的に表された印象であり称呼も無理なく一連に称呼し得るという理由で要部として認定されていることからすれば,自他商品の識別標識としての機能のない「COLLECTION」という語と併記されることにより,結綸が異なるのは極めて不合理である。 したがって,本件商標についても「ROLAND BEAUTY」が要部であるというべきである。 (6)数多くの並存登録例の存在 本件商標の指定商品の一部である「化粧品」と同一または類似の商品を指定商品とするもので,当該出願時点に特定の構成での登録例があるにもかかわらず,当該特定の構成に「BEAUTY」の語を併せて登録となっている並存登録例が多数存在する(乙7~12)。 これらの並存登録例は,化粧品と同一又は類似の商品を指定して,「BEAUTY」の語のみを加えたのみであるのに,「BEAUTY」以外の構成と非類似と判断されたために登録に至っている。 このことから,特許庁においても,取引の実情を踏まえつつ全体的に考察した結果,特定の構成に「BEAUTY」という構成を加えた構成が一体の商標として認定されていると考えられる。 (7)まとめ 以上のことから明らかなように,「化粧品」等における業界において,特定の造語等に「BEAUTY」の語を併記して一体として自他商品の識別機能を発揮する商標が一般的に登録され,使用されている。 一方で,「化粧品」等における業界においても,「COLLECTION」の語は,自他商品の識別標識としての機能を有していない。 このような取引の実情を踏まえると,本件商標の要部は,「ROLAND BEAUTY」という部分であるというべきであり,また,上述の数多くの並存登録例同様に,当該要部については一体としての「ROLAND BEAUTY」という構成として判断されなければならない。 2 本件商標と引用商標との類否について (1)本件商標について 本件商標は,その自他商品の識別標識としての機能を有する「ROLAND BEAUTY」がその要部となる。 そして,この「ROLAND BEAUTY」の文字部分からは,「ローランドビューティー」という称呼が生じ,また,特定の概念を生じない。 (2)引用商標について 引用商標は,「ROLAND」,「ローランド」又はこれら両者の併記という構成からなり,「ローランド」の称呼を生じ,特定の観念を生じない。 (3)本件商標と引用商標との比較 本件商標の要部は,上記のとおり「ROLAND BEAUTY」の文字からなるものであり,引用商標は,「ROLAND」,「ローランド」又はこれら両者の併記という構成からなり,そもそも構成が全く異なるから,両商標は外観において完全に相違する。 また,本件商標の要部は,上述のとおり「ローランドビューティー」という称呼が生じるのに対し,引用商標は「ローランド」の称呼を生じることから,両者は相違し,容易に聴別できる。 さらに,本件商標の要部と引用商標は,ともに特定の観念を生じないものであるから,両者は観念において比較することはできない。 (4)まとめ 以上によれば,本件商標の指定商品が,引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似の商品を含むものであるとしても,本件商標と引用商標とは外観,称呼において相違し,観念は比較することができず,取引の実情を考慮しても,本願商標がその指定商品・指定役務に使用された場合に,引用商標との間で商品の出所に誤認混同を生じさせるおそれはない。 したがって,本件商標は,商標法第4条1項11号に該当しない。 第6 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号について (1)申立人の提出に係る甲各号証及び職権調査によれば,以下のとおりである 本件商標の構成中の「BEAUTY」の文字は「(視覚的な)美。美しさ。」等の意味を(甲7),また,「COLLECTION」の文字は「収集物」,「コレクション《ファッションの新作》。(オートクチュールの)新作発表会。」等の意味を有する英語であり,それぞれジーニアス英和辞典第5版(株式会社大修館書店)においては「高校学習語」として掲載されていることから,我が国においては親しまれた英単語であると認められる(甲7,甲26)。 そして,これらを結合してなる「BEAUTY COLLECTION」の文字全体としては辞書等に掲載はないものの,当該文字,これを小文字で表した「beauty collection」の文字,及びこれを片仮名表記した「ビューティーコレクション」の文字は,化粧品ブランドや化粧品販売店が複数の商品を組み合わせたセット商品や新作の商品群を指称する語として使用されている(甲44,46,47,職権調査(別掲参照))。 以上によれば,本件商標の指定商品中,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」を取り扱う業界においては,「BEAUTY COLLECTION」の文字,「beauty collection」の文字,及び「ビューティーコレクション」の文字は,「化粧品の(新作)商品群」又は「複数の商品を組み合わせた化粧品のセット商品」程の意味合いを表すものと理解,認識させるものであって,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」の品質を表す文字であることから,当該商品との関係においては,自他商品の識別標識としての機能を有しないか,又は,極めて弱いものと判断するのが相当である。 (2)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標 本件商標は,「ROLAND BEAUTY COLLECTION」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中,「ROLAND」の文字は「ロラン《Roman~ 1866-1944》;フランスの小説家」の意味を有する英語(「ジーニアス英和大辞典」株式会社大修館)であるものの,その意味まで一般に知られているものとはいいがたく,一種の造語として理解されるのが相当である。他方,本件商標の構成中「BEAUTY COLLECTION」の文字は,上記(1)のとおり,商品の品質等を表す文字であって,本件商標の指定商品中「化粧品,つけづめ,つけまつげ」との関係においては,自他商品の識別標識としての機能を有しないか,又は,極めて弱いものである。 そうすると,本件商標は,その指定商品中「化粧品,つけづめ,つけまつげ」との関係においては,本件商標の構成中,造語である「ROLAND」の文字部分が,自他商品の識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められるから,本件商標から「ROLAND」の文字部分を要部として抽出し,この部分のみを他人の商標(本件商標)と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。 したがって,本件商標は,全体の構成文字に相応して生じる「ローランドビューティーコレクション」の称呼のほかに,その指定商品中「化粧品,つけづめ,つけまつげ」との関係では,その要部となる「ROLAND」の文字部分(以下「本件要部」という。)に相応して,「ローランド」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。 しかしながら,本件商標の指定商品中,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」以外の商品との関係においては,「BEAUTY COLLECTION」の文字は,自他商品の識別標識としての機能を有しないか,又は,極めて弱いものとはいえない。 そうすると,本件商標は,その構成全体として一体不可分のものとして理解,認識されるというのが相当である。 したがって,本件商標は,その指定商品中,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」以外の商品との関係においては,その構成文字全体に相応して,「ローランドビューティーコレクション」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。 イ 引用商標1ないし引用商標3 引用商標1ないし引用商標3は,「ROLAND」の欧文字及び「ローランド」の片仮名を2段に横書きしてなるところ,「ローランド」の片仮名は,「ROLAND」の欧文字を片仮名表記したものであると容易に認識できるものである。 そして,引用商標1ないし引用商標3の構成中「ROLAND」の文字は,上記アのとおり,一種の造語であると理解される。 したがって,引用商標1ないし引用商標3は,その構成文字に相応して,「ローランド」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。 ウ 引用商標4 引用商標4は,「ROLAND」の文字を標準文字で表してなるところ,当該文字は,上記アのとおり,一種の造語であると理解される。 したがって,引用商標4は,その構成文字に相応して,「ローランド」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。 エ 引用商標5 引用商標5は,「ローランド」の片仮名を横書きしてなるところ,当該文字は辞書等に掲載のないものであって,特定の意味合いを認識させることのない造語の一種として認識されるものである。 したがって,引用商標5は,その構成文字に相応して,「ローランド」の称呼を生じ,特定の観念は生じないものである。 オ 本件商標と引用商標の類否 (ア)本件商標と引用商標1 本件商標と引用商標1を比較すると,外観においては,両者は,本件商標は欧文字のみからなるのに対し,引用商標1は欧文字と片仮名からなるものという差異が有ることに加え,本件商標の後半部における「BEAUTY COLLECTION」の文字の有無という顕著な差異を有するものであるから,外観上,判然と区別できるものである。 また,称呼においては,本件商標から生じる「ローランドビューティーコレクション」の称呼と,引用商標1から生じる「ローランド」の称呼とを比較すると,語頭における「ローランド」の音を共通にするとしても,後半部における「ビューティーコレクション」の音の有無という顕著な差異を有するものであるから,それぞれを一連に称呼するときは,明瞭に聴別し得るものである。 さらに,観念においては,本件商標と引用商標1は,ともに特定の観念を生じないから,比較することはできない。 してみれば,本件商標と引用商標1とは,観念において比較することができないとしても,外観において判然と区別することができるものであって,称呼において明瞭に聴別し得るものである。 そして,これらが取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して考察すれば,本件商標と引用商標1は,互いに紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。 (イ)本件商標と引用商標2 本件商標の指定商品中,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」との関係では,本件商標の構成中の「ROLAND」の文字部分を要部として抽出することが許されるべきである。 そして,本件要部と引用商標2とを比較すると,両者は,「ローランド」の片仮名の差異を有するものの,「ローランド」の片仮名は「ROLAND」の欧文字の読みを片仮名表記したものであると容易に認識できるものであり,欧文字にその読みを片仮名で付記することが一般に行われている取引の実情があることに鑑みれば,この差異は,本件要部と引用商標2が全く別異のものであることを認識させるほどの外観上の顕著な差異として,強い印象を与えるものではないというべきであり,当該外観の差異は,商標の類否全体に大きな影響を与えるものではない。 そして,称呼においては,本件要部と引用商標2は,ともに「ローランド」の称呼を生じるから,両者は称呼を同一にするものである。 さらに,観念においては,本件要部と引用商標2は,ともに特定の観念を生じないものであるから,両者は観念において比較することはできない。 そうすると,本件要部と引用商標2の比較においては,観念において比較することができず,外観において差異を有するとしても,その差異は,上記のとおり商標の類否全体に大きな影響を与えるものではないものであって,「ローランド」の称呼を共通にするものであるから,両者の外観,称呼,観念等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,両者は相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。 (ウ)本件商標と引用商標3 本件商標の指定商品中,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」との関係では,本件商標の構成中の「ROLAND」の文字部分を要部として抽出することが許されるべきであるから,上記(イ)と同様の理由で,本件商標と引用商標3は相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。 しかしながら,上記アのとおり,本件商標は,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」以外の商品との関係では,本願商標の構成中「BEAUTY COLLECTION」の文字は自他商品の識別標識としての機能を有しないか,又は,極めて弱いとはいえないものであるから,その構成全体として一体不可分のものとして理解,認識されるというのが相当である。 そうすると,本件商標の指定商品中「化粧品,つけづめ,つけまつげ」以外の商品との関係では,上記(ア)と同様の理由で,本件商標と引用商標3は非類似の商標というのが相当である。 (エ)本件商標と引用商標4 本件商標の指定商品中,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」との関係では,本件商標の構成中の「ROLAND」の文字部分を要部として抽出することが許されるべきであって,本件要部と引用商標4とを比較すると,両者はつづりを同じくするもので,共に標準文字で表されているものであるから,両者は外観上同一である。 そして,称呼においては,本件要部と引用商標4は,ともに「ローランド」の称呼を生じるから,両者は称呼を同一にするものである。 さらに,観念においては,本件要部と引用商標4は,ともに特定の観念を生じないものであるから,両者は観念において比較することはできない。 そうすると,本件要部と引用商標4の比較においては,観念において比較することができないとしても,外観及び称呼を共通にするものであるから,両者の外観,称呼,観念等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,本件商標の指定商品中,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」との関係では,両者は相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。 しかしながら,上記アのとおり,本件商標は,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」以外の商品との関係では,本件商標の構成中「BEAUTY COLLECTION」の文字は自他商品の識別標識としての機能を有しないか,又は,極めて弱いとはいえないものであるから,その構成全体として一体不可分のものとして理解,認識されるというのが相当である。 そうすると,本件商標と引用商標4とは外観において「BEAUTY COLLECTION」欧文字の有無の差異を有するものであって,外観上,判然と区別できるものであり,称呼においては「ビューティーコレクション」の音の有無という差異を有するものであるから,それぞれを一連に称呼するときは,明瞭に聴別し得るものである。 さらに,観念においては,本件商標と引用商標4は,ともに特定の観念を生じないから,比較することはできない。 してみれば,本件商標と引用商標4とは,観念において比較することができないとしても,外観において判然と区別することができるものであって,称呼において明瞭に聴別し得るものであるから,本件商標の指定商品中,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」以外の商品との関係では,本件商標と引用商標4は,非類似の商標というのが相当である。 (オ)本件商標と引用商標5 本件商標の指定商品中,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」との関係では,本件商標の構成中の「ROLAND」の文字部分を要部として抽出することが許されるべきであって,本件要部と引用商標5とを比較すると,外観においては,両者は文字数及び文字種を異にするものの,商標の構成文字を同一の称呼を生じる範囲内で文字種を相互に変換して表記したり,デザイン化したりすることが一般に行われている取引の実情があることに鑑みれば,これらの外観上の差異が,看者に対し,商品の出所識別標識としての外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえないというべきであり,外観の差異は,商標の類否全体に大きな影響を与えるものではない。 そして,称呼においては,両者はともに「ローランド」の称呼を生じるから,両者は,称呼上,同一である。 また,観念においては,本件要部と引用商標5は,ともに特定の観念を生じないものであるから,両者は観念において比較することはできない。 そうすると,本件要部と引用商標5の比較においては,観念において比較することができず,外観において差異を有するとしても,その差異は,上記(イ)と同様に,商標の類否全体に大きな影響を与えないものであって,「ローランド」の称呼を共通にするものであるから,両者の外観,称呼,観念等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,本件商標の指定商品中,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」との関係では,両者は相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。 しかしながら,上記アのとおり,本件商標は,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」以外の商品との関係では,本件商標の構成中「BEAUTY COLLECTION」の文字は自他商品の識別標識としての機能を有しないか,又は,極めて弱いとはいえないものであるから,その構成全体として一体不可分のものとして理解,認識されるというのが相当である。 そうすると,本件商標と引用商標5とは外観において,欧文字と片仮名の差異を有するものであって,外観上,区別できるものであり,称呼においては「ビューティーコレクション」の音の有無という差異を有するものであるから,それぞれを一連に称呼するときは,明瞭に聴別し得るものである。 さらに,観念においては,本件商標と引用商標5は,ともに特定の観念を生じないから,比較することはできない。 してみれば,本件商標と引用商標5とは,観念において比較することができないとしても,外観において判然と区別することができるものであって,称呼において明瞭に聴別し得るものであるから,本件商標と引用商標5は,本件商標の指定商品中,「化粧品,つけづめ,つけまつげ」以外の商品の関係では,非類似の商標というのが相当である。 カ 本願商標の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務との類否について 本願商標と引用商標2ないし4の指定商品中,第3類「化粧品,つけづめ,つけまつ毛」は,同一又は類似の商品である。 また,引用商標5の指定役務中,第35類「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,本件商標の指定商品中,第3類「化粧品」を取扱商品とするものである。 そして,小売等役務とその取扱商品という関係にあるものは,一般的に,同一の事業者に係るものが多く,その商品の販売場所と役務の提供場所,及び取引者,需要者の範囲を共通にするものである。 そうすると,本件商標の指定商品中,「化粧品」と引用商標5の上記指定役務に,同一又は類似の商標の使用をするときは,それぞれの商品と役務の間に出所の混同を生じるおそれがあるものであるといえる。 してみれば,本件商標の指定商品中,第3類「化粧品」 と引用商標5の指定役務中,第35類「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,互いに類似するものと認められる。 キ 小括 本件商標と引用商標2,及び本件商標の指定商品中,第3類「化粧品,つけづめ,つけまつげ」との関係における本件商標と引用商標3ないし引用商標5とは,相紛れるおそれのある類似の商標であり,かつ,本件商標と引用商標2ないし4の指定商品中,第3類「化粧品,つけづめ,つけまつげ」は,同一又は類似の商品であり,本件商標の指定商品中,第3類「化粧品」は,引用商標5の指定役務中,第35類「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と類似である。 したがって,本件商標は,その指定商品中,第3類「化粧品,つけづめ,つけまつげ」が,引用商標2ないし引用商標5との関係において,商標法第4条第1項第11号に該当する。 しかしながら,本件商標と引用商標1,及び本件商標の指定商品中,第3類「化粧品,つけづめ,つけまつげ」以外の商品との関係における本件商標と引用商標3ないし引用商標5とは,互いに紛れるおそれのない非類似の商標であるから,たとえ「化粧品,つけづめ,つけまつげ」以外の指定商品及び指定役務が同一または類似であるとしても,本件商標は,引用商標1及び引用商標3ないし引用商標5との関係においては,商標法第4条第1項第11号に該当しない。 2 商標権者の主張について (1)商標権者は,「「BEAUTY」の語は,他の固有名詞や造語等の構成(以下「他の構成文字」という。)と一体となって使用される場合には自他識別機能を発揮している取引の実情が一般的に見られ,このような場合においては,「BEAUTY」は他の構成文字と一体としてのブランド商標として機能しているため,他の構成文字のみを抽出することは許されないというべきである。」旨述べるとともに,その根拠として,「「BEAUTY」が他の構成文字と一体となって自他識別機能を発揮しているものの中には,商標登録されているものもあること,また,それらの商標から,「BEAUTY」という語を除外した語のみで,インターネット検索しても上記商標を含むページを検索することができないこと(乙4~6)」を挙げている。 しかしながら,当該主張は商標権者独自の主張であるし,「BEAUTY」の文字と他の構成文字を結合してなる商標が登録されている例があり,当該登録商標について,「BEAUTY」の文字を除いた文字でインターネット検索をしても,当該登録商標が検索結果として表示されないことがあるとしても,これらによって直接,「BEAUTY」の文字と他の構成文字を結合してなる商標が,常に一体でなければ自他商品の識別標識としての機能を発揮できないとか,取引者,需要者に常に一体のものとしてのみ認識されるとはいいがたい。 (2)商標権者は,「本件商標と同一の3つの語から構成される件外登録6393947号商標に係る異議事件においては,本件と同一の引用商標との関係において,「ROLAND BEAUTY」の文字部分を要部として認定している」旨述べ,本件商標についても「ROLAND BEAUTY」の文字部分を要部として認定し,引用商標と比較するべきである。」旨を主張している。 しかしながら,商標の類否の判断は,対比する商標について個別具体的に判断されるべきものであるところ,件外登録6393947号商標は,「ROLAND BEAUTY」の文字が非常に大きく目立つように表され,「COLLECTION」の文字は小さく目立たないように表されている一方,本件商標は前記第1のとおり,同じ書体の同じ大きさ文字で,外観上まとまりよく一体的に表されているものであって,これらは構成態様が大きく異なるから,事案を異にするものである。そして,本件商標と引用商標については,上記1においてした判断のとおりであるから,上記異議事件例をもってその判断が左右されることはない。 (3)商標権者は,商品「化粧品」と同一又は類似の商品を指定商品とするもので,「BEAUTY」の文字の有無において異なる登録商標の併存登録例(乙7~12)を挙げて,本件商標と引用商標も区別されるべき旨を主張している。 しかしながら,上記(2)のとおり,商標の類否の判断は,対比する商標について個別具体的に判断されるべきものであるところ,これらの登録商標と本件商標及び引用商標とは,構成文字が異なり,事案を異にするものであり,本件商標と引用商標については,上記1においてした判断のとおりであるから,上記登録例をもってその判断が左右されることはない。 (4)したがって,商標権者の主張は,いずれも採用できない。 3 まとめ 以上のとおり,本件商標は,その商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標(引用商標2ないし引用商標5)と同一または類似の商標であって,引用商標2ないし引用商標5の指定商品と同一または類似の商品について使用をするものであるから,本件商標の指定商品中,第3類「化粧品,つけづめ,つけまつ毛」についての登録は,商標法第4条第1項第11号に該当し,その登録は同条第1項の規定に違反してされたものと認められる。 したがって,本願商標は,商標法第43条の3第2項の規定に基づき,その登録を取り消し,その余の商品については,同法第4条第1項第11号に該当するものではないから,その登録を取り消すべきものではない。 よって,結論のとおり決定する。

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2021-900312

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