商標異議申立
2021-900309
アイシンク、シンク
- 審判番号
- 2021-900309
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2021-020777
- 登録番号
- 6394476
- 請求日
- 2021年08月10日
- 審決日
- 2022年04月25日
- 公報発行日
- 2022年06月24日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社dill
- 【異議申立人】シンク シューヴェルク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
- 【異議申立人代理人】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
- 【異議申立人代理人】山崎 和香子
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 渡邉 潤
- 分類
- T1651.261-Y (W25) / T1651.262-Y (W25) / T1651.263-Y (W25)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6394476号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6394476号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6394476号商標(以下「本件商標」という。)は、「i think」の欧文字を標準文字で表してなり、令和3年2月22日に登録出願、第25類「被服,履物,バンド,ズボンつり,ガーター,靴下留め,仮装用衣服,ベルト」を指定商品として、同年5月21日に登録査定、同月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は次のとおりであり(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4498674号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様 Think(標準文字)
指定商品 第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボン吊り,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」
登録出願日 平成12年9月29日
設定登録日 平成13年8月10日
(2)登録第5233289号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の態様 Think
指定役務 第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売りの業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,広告,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理」
登録出願日 平成19年4月27日
優先権主張:2007年(平成19年)1月26日 ドイツ連邦共和国
設定登録日 平成21年5月22日
3 登録異議の申立ての理由
(1)申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(2)商標法第4条第1項第11号の該当性について
ア 本件商標
本件商標は、「i think」の欧文字を横書きしてなり、「アイシンク」の称呼を生じるほか、「i」は、アルファベット一文字であり識別力を有しないことから、「シンク」の称呼も生じる。
イ 引用商標
引用商標は、「Think」の欧文字を横書きしてなり、その構成に呼応して「シンク」の称呼が生じる。
ウ 本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標の外観を対比すると、全て小文字で書してなるか、語頭の文字のみ大文字であるかの相違はあるものの、「think(Think)」の5文字を共通にしている。
本件商標を構成する6文字のうち5文字が一致することから、本件商標と引用商標は、外観上相紛らわしい類似の商標である。
本件商標と引用商標の称呼については、本件商標からは、その文字に呼応して「アイシンク」の称呼を生じるほか、「シンク」の称呼も生じ、引用商標からは「シンク」の称呼を生じる。
そうすると、本件商標と引用商標は、「シンク」の称呼を共通にする、称呼上類似する商標である。
本件商標と引用商標の観念については、本件商標「i think」は、造語と考えられ、特段の観念は生じない。
引用商標「Think」は、「考える、思う」を意味する英単語であり、「考える、思う」の観念を生じる。
よって、本件商標と引用商標は、観念において対比することのできない商標である。
エ 本件商標と引用商標の指定商品
本件商標の指定商品は、全て引用商標1の指定商品と類似し、また、引用商標2の指定役務中の「被服の小売又は卸売りの業務において行われる顧客に対する便益の提供」と類似する。
オ まとめ
本件商標と引用商標は、外観において類似し、「シンク」の称呼及び「考える、思う」の観念を共通にする類似の商標であり、それぞれの指定商品も同一又は類似の商品である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、上記1のとおり、「i think」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同書、同大の小文字のみでまとまりよく一体に表され、これより生じる「アイシンク」の称呼は、よどみなく一連に称呼し得るものであって、当該文字は、辞書等に掲載が認められないことから、特定の観念は生じない造語として看取、把握されるものである。
したがって、本件商標は、その構成文字に相応して「アイシンク」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
申立人は、本件商標の構成中「i」の文字は、アルファベット一文字であり識別力を有しないことから、本件商標から「シンク」の称呼も生じる旨主張する。
しかしながら、たとえ「i」の文字がアルファベット一文字であるとしても、まとまりよく一体に表された構成及びよどみなく一連に称呼し得る称呼に照らせば、本件商標は、「think」の文字部分に着目して取引に当たるというよりは、むしろ、構成全体をもって一体のものとして把握、認識されるというべきであるから、この点についての申立人の主張は採用することができない。
イ 引用商標
引用商標は、上記2のとおり、「Think」の欧文字を表してなるものであるから、その構成文字に相応して「シンク」の称呼及び「思う、考える」(「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店発行)の観念を生じるものである。
ウ 本件商標と引用商標との類否
本件商標と引用商標とを比較するに、両者の外観においては、語頭の「i」の文字及びそれに続く「think」の文字の全てを小文字のみで表した本件商標に対し、語頭の「T」の文字のみを大文字で表し、それに続く「hink」の文字を小文字で表した引用商標とは、語頭の「i」の文字の有無及びそれに続く文字の表記方法の相違等により、外観において明確に区別できるものである。
次に、両者の称呼においては、本件商標から生じる「アイシンク」の称呼と、引用商標から生じる「シンク」の称呼とは、構成音及び音数において明らかな差異を有するものであるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼しても、語調、語感が異なり、明確に聴別できるものである。
さらに、両者の観念においては、本件商標が特定の観念を生じないのに対し、引用商標は、「思う、考える」の観念を生じるものであるから、相紛れるおそれのないものである。
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
エ まとめ
したがって、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務とが同一又は類似のものであるとしても、本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-900309