商標異議申立
2021-900302
オクタ、オオシイテイエイ
- 審判番号
- 2021-900302
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2020-045478
- 登録番号
- 6392105
- 請求日
- 2021年08月10日
- 審決日
- 2022年04月13日
- 公報発行日
- 2022年05月27日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社東馬
- 【異議申立人】エリサナ エス・アー・エール・エル
- 【異議申立人代理人】城山 康文
- 【異議申立人代理人】岩瀬 吉和
- 【異議申立人代理人】横川 聡子
- 【異議申立人代理人】北口 貴大
- 審判長/審判官
- 審判長 豊田 純一
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T1651.4 -Y (W20)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法8条1項商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第8条第1項、商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6392105号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6392105号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6392105号商標(以下「本件商標」という。)は、「OCTA」の欧文字を標準文字で表してなり、令和2年4月10日に登録出願、第20類「家具」を指定商品として、同3年3月29日に登録査定、同年5月21日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由に該当するとして引用する商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。)は以下の(1)ないし(6)のとおりである。
(1)国際登録第1465890号商標(以下「引用商標1」という。)
商標:別掲1のとおり
指定商品及び指定役務:第20類「Bedsprings; bed bases of wood, bed bases of wood with hardness regulators of plastic; fixed bed bases with controls at the head or foot of the bed; bed mattresses with latex cores; decorative cushions and seat cushions; upholstered furniture; mattresses with foam springs; mattress toppers; seat cushions with foam spring; pillows, ergonomic cushions not included in other classes; upholstered cushions; springs being non-metallic fittings for upholstery, support pillow, backrest cushions.」のほか、第12類、第24類及び第35類に属する国際商標登録出願に係る国際登録簿に記載のとおりの商品及び役務
国際商標登録出願日:2019年(平成31年)2月7日(優先権主張:2018年(平成30年)8月10日、スロベニア)
(2)国際登録第1465891号商標(以下「引用商標2」という。)
商標:別掲2のとおり
指定商品及び指定役務:第20類「Bedsprings; bed bases of wood, bed bases of wood with hardness regulators of plastic; fixed bed bases with controls at the head or foot of the bed; bed mattresses with latex cores; decorative cushions and seat cushions; upholstered furniture; mattresses with foam springs; mattress toppers; seat cushions with foam spring; pillows, ergonomic cushions not included in other classes; upholstered cushions; springs being non-metallic fittings for upholstery, support pillow, backrest cushions.」のほか、第12類、第24類及び第35類に属する国際商標登録出願に係る国際登録簿に記載のとおりの商品及び役務
国際商標登録出願日:2019年(平成31年)2月7日(優先権主張:2018年(平成30年)8月10日、スロベニア)
(3)国際登録第1471182号商標(以下「引用商標3」という。)
商標:別掲3のとおり
指定商品及び指定役務:第20類「Bedsprings; bed bases of wood, bed bases of wood with hardness regulators of plastic; fixed bed bases with controls at the head or foot of the bed; bed mattresses with latex cores; decorative cushions and seat cushions; upholstered furniture; mattresses with foam springs; mattress toppers; seat cushions with foam spring; pillows, ergonomic cushions not included in other classes; upholstered cushions; springs being non-metallic fittings for upholstery, support pillow, backrest cushions.」のほか、第12類、第24類及び第35類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
国際商標登録出願日:2019年(平成31年)2月7日(優先権主張:2018年(平成30年)8月10日、スロベニア)
設定登録日:令和4年2月25日
(4)国際登録第1471183号商標(以下「引用商標4」という。)
商標:別掲4のとおり
指定商品及び指定役務:第20類「Bedsprings; bed bases of wood, bed bases of wood with hardness regulators of plastic; fixed bed bases with controls at the head or foot of the bed; bed mattresses with latex cores; decorative cushions and seat cushions; upholstered furniture; mattresses with foam springs; mattress toppers; seat cushions with foam spring; pillows, ergonomic cushions not included in other classes; upholstered cushions; springs being non-metallic fittings for upholstery, support pillow, backrest cushions.」のほか、第12類、第24類及び第35類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
国際商標登録出願日:2019年(平成31年)2月7日(優先権主張:2018年(平成30年)8月10日、スロベニア)
設定登録日:令和4年2月25日
(5)国際登録第1471184号商標(以下「引用商標5」という。)
商標:別掲5のとおり
指定商品及び指定役務:第20類「Bedsprings; bed bases of wood, bed bases of wood with hardness regulators of plastic; fixed bed bases with controls at the head or foot of the bed; bed mattresses with latex cores; decorative cushions and seat cushions; upholstered furniture; mattresses with foam springs; mattress toppers; seat cushions with foam spring; pillows, ergonomic cushions not included in other classes; upholstered cushions; springs being non-metallic fittings for upholstery, support pillow, backrest cushions.」のほか、第12類、第24類及び第35類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
国際商標登録出願日:2019年(平成31年)2月7日(優先権主張:2018年(平成30年)8月10日、スロベニア)
設定登録日:令和4年2月25日
(6)国際登録第1471185号商標(以下「引用商標6」という。)
商標:別掲6のとおり
指定商品及び指定役務:第20類「Bedsprings; bed bases of wood, bed bases of wood with hardness regulators of plastic; fixed bed bases with controls at the head or foot of the bed; bed mattresses with latex cores; decorative cushions and seat cushions; upholstered furniture; mattresses with foam springs; mattress toppers; seat cushions with foam spring; pillows, ergonomic cushions not included in other classes; upholstered cushions; springs being non-metallic fittings for upholstery, support pillow, backrest cushions.」のほか、第12類、第24類及び第35類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
国際商標登録出願日:2019年(平成31年)2月7日(優先権主張:2018年(平成30年)8月10日、スロベニア)
設定登録日:令和4年2月25日
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第20号証(枝番号あり。)を提出した。
(1)商標法第8条第1項について
ア 本件商標
本件商標は、「OCTA」の欧文字を標準文字で表してなるものである。
イ 引用商標
引用商標1は、「OCTA」及び「support」の欧文字を上下2段に横書きにしてなり、右上方に橙色で塗りつぶした八つの円図形を円形につなぎ合わせてなる図形(以下「円図形」という。)を配してなるものである。
引用商標2は、「OCTAsupport」の欧文字を横書きにしてなり、その右方に円図形を配してなるものである。
引用商標3は、「OCTAsleep」の欧文字を横書きにしてなり、その右方に円図形を配してなるものである。
引用商標4は、「OCTA」及び「sleep」の欧文字を上下2段に横書きにしてなり、その右上方に円図形を配してなるものである。
引用商標5は、「OCTAsmart」の欧文字を横書きにしてなり、その右方に円図形を配してなるものである。
引用商標6は、「OCTA」及び「smart」の欧文字を上下2段に横書きにしてなり、その右上方に円図形を配してなるものである。
引用商標の構成中、上記文字要素は、いずれも「OCTA」の語が、他の構成文字に比し極太で表示されている。また、いずれの商標においても、「OCTA」が大文字で表されているのに対して、その他の構成文字は小文字で表されている。
ウ 本件商標と引用商標の対比
(ア)本件商標と引用商標は、いずれも構成に「OCTA」の語を有する点で共通する。
引用商標の構成中、円図形は、いずれの商標においても、文字要素の右上方又は右方に、文字要素とは一切接することなく配置されている。そのため、簡易迅速を尊ぶ実際の取引において、引用商標は、上記文字要素及び図形要素が常に一体のものとして理解、認識されることはなく、需要者等は、実際の取引において、引用商標の図形要素に大した注意を払わず、文字要素のみをもって取引にあたることも少なくない。
(イ)「OCTA」の語は、辞書等には掲載されていない用語(甲8、甲9)であって、オンライン国語辞書によると「数の8」の意を有するギリシャ語と紹介されているが(甲10)、一般的に我が国においてギリシャ語は通用しておらず、本件指定商品の分野においてギリシャ語が頻繁に用いられているといった事情もないことを勘案すると、本件指定商品の分野における平均的な注意力を有する需要者は、「OCTA」の語が有する意味を正確に理解できるとはいえず、同語は造語として認識、理解されることも少なくない。
引用商標は、「OCTA」のみからなるものではなく、その表示態様は違っていても、それぞれ「support」、「sleep」又は「smart」の語が含まれており、これらの語は平易な英単語であるから、義務教育を終えた我が国国民であれば、誰でもその意味を理解することができる。
そうすると、その需要者は、引用商標の文字要素は、「OCTA」と上記それぞれの語の2語が組み合わされた、いわゆる結合商標であると容易に理解することができる。
(ウ)引用商標の「OCTA」の語は、ギリシャ語であり、当該言語がほぼ通用していない我が国においては、造語として理解、認識される。
他方、引用商標を構成する「support」、「sleep」、「smart」の語に接する需要者は、「身体や物を支え、支持する(ための家具)」、「眠る(ための家具)」、「細くすらりとした格好のよい(家具)。情報処理機能が備わり、IoTやAIを利用した(家具)」程度の意味合い又はイメージを容易に想起することができる。これらの意味やイメージは、家具の用途や形状、機能を表すから、これらの語からは出所識別標識としての称呼、観念が生じない。
以上のとおり、引用商標を構成する「OCTA」は造語として認識、理解されるから、当該語は「support」、「sleep」、「smart」に比して、取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるから、引用商標の文字要素において、常に一体のものとして理解、認識すべき特段の事情はない。
(エ)また、引用商標の構成において、「OCTA」は、「support」、「sleep」、「smart」に比して、顕著に極太で表され、引用商標の文字要素において、より需要者等の注意を引く部分であるといえる。加えて、「OCTA」とその他の文字要素は、欧文字の大文字、小文字の別で表されている点で相違するから、需要者が「OCTA」とそれ以外の語とを分離して観察することは想像に難くない。殊に、「OCTA」とそれ以外の文字が上下2段に表示され、「OCTA」が顕著に看取される引用商標1、引用商標4及び引用商標6は、その傾向が一層強い。そうすると、引用商標は、「OCTA」の文字部分のみを取り出して観察することを正当化できる外観上の相違がある。
以上より、引用商標は、その構成要素の一つである「OCTA」が、単独で商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるため、「オクタ」と略称される場合もある。
事実、引用商標の審査過程で、「OCTA」等と類似し、商標法第4条第1項第11号に該当する等の暫定拒絶通報が出されている(甲12~甲17)。
エ 申立人は、2012年から2013年初頭にかけて「OCTAspring」ブランド製品サンプルを我が国のディストリビューターへ供給し、2013年から本格的に我が国での同製品の販売を行っている(甲18~甲20)。2019年までの同製品の販売数は、2013年に1,760個、2015年に3,280個、2016年に42,901個、2017年に35,553個、2019年に12,900個である。
また、申立人は、「OCTAspring」の進化形モデルの「OCTAsmart」(甲18)を2019年に我が国で販売開始し、その販売数は、2019年に1,600個、2021年に3,180個である。さらに、2019年に販売した「OCTAsupport」の販売数は3,000個である。このように、「OCTA」を冠する申立人の業務に係る製品は、我が国で販売されて、そのブランドは、我が国の取引者、需要者間で相当程度浸透、定着している。
引用商標の構成に加えて、申立人が、現に「OCTA」を冠する複数の商品展開を行っている事実に鑑みれば、需要者は、申立人製品を「OCTAブランドの製品」と総称し、引用商標について「オクタ」の称呼をもって取引に当たることも少なくない。
(2)まとめ
以上によれば、本件商標と引用商標とは、「オクタ」の称呼を共通にする類似の商標であって、平成30年(2018年)8月10日を優先日とする引用商標が本件商標に対して、商標法第8条第1項の最先の出願である。
また、本件商標の指定商品は、引用商標に係る商品(第20類)及び役務(第35類)とは、商品の生産部門、商品・役務の販売・提供場所、需要者の範囲が一致するため、互いに類似する。
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
(1)商標法第8条第1項について
ア 本件商標について
本件商標は、「OCTA」の欧文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は「8」の意味を有する英語(「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)であるが、我が国で親しまれた外来語ではない。
したがって、本件商標は、その構成文字に相応して、「オーシーティーエー」又は「オクタ」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
イ 引用商標について
(ア)引用商標1は、別掲1のとおり、「OCTA」及び「support」の欧文字(「OCTA」の文字は太字)を上下2段に横書きにし、「OCTA」の文字部分の右側には円図形を配してなるところ、その構成文字は、同種文字を上下に近接して配置してなるから、文字の太さが相違するとしても、まとまりのよい印象を与えるもので、構成文字全体で一連一体の語を表してなると看取できる。
また、引用商標1の構成中、「support」の文字は「支持する。支援する。」(前掲書)の意味を有する英語であるが、「OCTA」の文字は我が国で親しまれた外来語ではないから、構成文字全体としても具体的な意味合いを認識させるものではない。
したがって、引用商標1は、その構成文字に相応して、「オーシーティーエーサポート」又は「オクタサポート」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
(イ)引用商標2は、別掲2のとおり、「OCTA」及び「support」の欧文字(「OCTA」の文字は太字)を横一列に表し、その右側には円図形を配してなるところ、その構成文字は、同種文字を横一列に配置してなるから、文字の太さが相違するとしても、まとまりのよい印象を与えるもので、構成文字全体で一連一体の語を表してなると看取できる。
また、引用商標2の構成中、「support」の文字は「支持する。支援する。」(前掲書)の意味を有する英語であるが、「OCTA」の文字は我が国で親しまれた外来語ではないから、構成文字全体としても具体的な意味合いを認識させるものではない。
したがって、引用商標2は、その構成文字に相応して、「オーシーティーエーサポート」又は「オクタサポート」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
(ウ)引用商標3は、別掲3のとおり、「OCTA」及び「sleep」の欧文字(「OCTA」の文字は太字)を横一列に表し、その右側には円図形を配してなるところ、その構成文字は、同種文字を横一列に配置してなるから、文字の太さが相違するとしても、まとまりのよい印象を与えるもので、構成文字全体で一連一体の語を表してなると看取できる。
また、引用商標3の構成中、「sleep」の文字は「眠る。睡眠をとる。」(前掲書)の意味を有する英語であるが、「OCTA」の文字は我が国で親しまれた外来語ではないから、構成文字全体としても具体的な意味合いを認識させるものではない。
したがって、引用商標3は、その構成文字に相応して、「オーシーティーエースリープ」又は「オクタスリープ」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
(エ)引用商標4は、別掲4のとおり、「OCTA」及び「sleep」の欧文字(「OCTA」の文字は太字)を2段に横書きにし、「OCTA」の文字部分の右側には円図形を配してなるところ、その構成文字は、同種文字を上下に近接して配置してなるから、文字の太さが相違するとしても、まとまりのよい印象を与えるもので、構成文字全体で一連一体の語を表してなると看取できる。
また、引用商標4の構成中、「sleep」の文字は「眠る。睡眠をとる。」(前掲書)の意味を有する英語であるが、「OCTA」の文字は我が国で親しまれた外来語ではないから、構成文字全体としても具体的な意味合いを認識させるものではない。
したがって、引用商標4は、その構成文字に相応して、「オーシーティーエースリープ」又は「オクタスリープ」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
(オ)引用商標5は、別掲5のとおり、「OCTA」及び「smart」の欧文字(「OCTA」の文字は太字)を横一列に表し、その右側には円図形を配してなるところ、その構成文字は、同種文字を横一列に配置してなるから、文字の太さが相違するとしても、まとまりのよい印象を与えるもので、構成文字全体で一連一体の語を表してなると看取できる。
また、引用商標5の構成中、「smart」の文字は「頭のよい。賢明な。」(前掲書)の意味を有する英語であるが、「OCTA」の文字は我が国で親しまれた外来語ではないから、構成文字全体としても具体的な意味合いを認識させるものではない。
したがって、引用商標5は、その構成文字に相応して、「オーシーティーエースマート」又は「オクタスマート」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
(カ)引用商標6は、別掲6のとおり、「OCTA」及び「smart」の欧文字(「OCTA」の文字は太字)を2段に横書きにし、「OCTA」の文字部分の右側には円図形を配してなるところ、その構成文字は、同種文字を上下に近接して配置してなるから、文字の太さが相違するとしても、まとまりのよい印象を与えるもので、構成文字全体で一連一体の語を表してなると認識、理解できる。
また、引用商標6の構成中、「smart」の文字「頭のよい。賢明な。」(前掲書)の意味を有する英語であるが、「OCTA」の文字は我が国で親しまれた外来語ではないから、構成文字全体としても具体的な意味合いを認識させるものではない。
したがって、引用商標6は、その構成文字に相応して、「オーシーティーエースマート」又は「オクタスマート」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
ウ 本件商標と引用商標の比較
本件商標と引用商標を比較すると、外観においては、いずれも「OCTA」の構成文字を含む点で共通するが、図形部分やその他の文字部分(「support」、「sleep」、「smart」)の有無に差異があるから、判別は容易である。また、称呼においては、いずれも語頭の構成音(「オーシーティーエー」、「オクタ」)を共通にするとしても、語尾の構成音(「サポート」、「スリープ」、「スマート」)の有無に差異があるから、全体として聴別は容易である。さらに、観念においては、いずれからも特定の観念は生じないから、比較できない。
そうすると、本件商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において判別は容易だから、それらを総合して考察しても、出所の誤認混同を生じるおそれはなく、類似する商標とは認められない。
エ まとめ
以上のとおり、本件商標は、引用商標とは類似しないから、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務を比較するまでもなく、商標法第8条第1項の規定に該当しない。
(2)申立人の主張について
申立人は、「OCTA」を冠する申立人の業務に係る製品は、現に我が国で販売されており、そのブランドは、我が国の取引者、需要者の間で相当程度浸透、定着している旨を主張する。
しかしながら、申立人の提出証拠によれば、「オクタスプリング」や「オクタスマート」と称する商品「マットレス」(甲18、甲19)が我が国において販売されている実情はうかがえるものの、当該製品が「オクタ」の略称で取引されているかは明らかではなく、また、当該製品の販売実績や広告宣伝実績を客観的に示す証拠は提出されていない。
したがって、引用商標又は「OCTA」の略称が、我が国の需要者及び取引者の間において、広く認識されているとは認められない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第8条第1項の規定に該当するものではなく、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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