商標異議申立
2021-900251
ノバ、ノバス
- 審判番号
- 2021-900251
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2020-113105
- 登録番号
- 6374450
- 請求日
- 2021年06月24日
- 審決日
- 2022年08月29日
- 公報発行日
- 2022年09月30日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】ビネドス エミリアーナ エセ・アー
- 【権利者代理人】林 栄二
- 【権利者代理人】篠田 貴子
- 【異議申立人】クインタ ド ノバル - ビンホス エス ア
- 【異議申立人代理人】嶋崎 英一郎
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 淳
- 審判官 佐藤 松江
- 審判官 大森 友子
- 分類
- T1651.261-Y (W33) / T1651.262-Y (W33) / T1651.263-Y (W33)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6374450号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6374450号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6374450号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり、「NOVAS」の欧文字を横書きした構成からなり、令和2年9月11日に登録出願され、第33類「ぶどう酒」を指定商品として、同3年3月9日に登録査定、同年4月7日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する登録第1229697号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおり、「NOVAL」の欧文字を横書きした構成からなり、昭和47年8月1日に登録出願され、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同51年11月1日に設定登録、その後、同62年2月24日、平成9年4月25日、同18年11月7日及び同28年6月21日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。そして、その指定商品については、平成19年5月23日に第33類「洋酒,果実酒」とする指定商品の書換登録がされたものであり、現に有効に存続しているものである。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである旨申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 商標の類似性
本件商標の外観について検討すると、本件商標は、欧文字「NOVAS」と横書きにして構成されており、引用商標は、欧文字「NOVAL」と横書きにして構成されている。
両商標は、いずれも大文字、かつ、5文字で構成されており、語尾を除く、語頭及び中間部分に位置する欧文字「N,O,V,A」の4文字を共通して使用している。語尾を除く、語頭及び中間部分は、外観上最も目立つ部分であることから、両商標は、視覚的な印象が近似しており、外観上、判然と区別し得ない。
よって、本件商標と引用商標は、外観において類似する。
次に、称呼について検討する。
本件商標は、「NOVAS」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は辞書に掲載されていない文字であって、特定の意味合いを有しない造語といえるものである。そして、欧文字からなる造語の場合は、我が国で一般に普及したローマ字又は英語の読みに倣って称呼されるものであるから、本件商標は「ノバス」の称呼を生ずるものである。
一方、引用商標は、「NOVAL」の欧文字を横書きしてなり、その構成文字に相応して、「ノバル」の称呼を生ずる。この引用商標は、申立人のヴィンテージワインを表すブランド名として知られており、我が国では「ノバル」と呼称されている。
両商標の称呼を比較すると、いずれも同音数(3音)で構成されており、「ノ」、「バ」の音を共通にし、語尾において「ス」と「ル」の1音の差異がある。そして、「ス」(su)と「ル」(ru)は、母音「ウ」(u)を共通にすることに鑑みれば、本件商標と引用商標は、全体的印象が近似して聴覚される。このことから、両商標の音質は類似しているといえる。また、音量の点では、本件商標と引用商標の称呼には、いずれも長音・促音が存在しておらず差異はない。
さらに、語尾で相違する「ス」と「ル」はともに弱音である。弱音は通常、前音に吸収されて聴覚されにくく、語尾音は比較的弱く聴覚されることが多いため、認識されにくい。それに対し、本件商標と引用商標の称呼で共通する「ノ」、「バ」の音はともに強音であり、しかも、それらはいずれも語頭に位置している。語頭において共通する音が同一の強音であるときは、全体的印象が近似して聴覚されることが多い。
したがって、本件商標と引用商標は、音調において差異はない。
よって、本件商標と引用商標は、全体としてその称呼において互いに類似するものである。
次に、観念について検討すると、本件商標と引用商標は、特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することはできない。
以上のとおり、本件商標は、引用商標と観念については比較できないものの、外観及び称呼のいずれの点においても相紛らわしいものである。
2 商品の類似性
本件商標の指定商品に係る第33類「ぶどう酒」と、引用商標の指定商品に係る第33類「洋酒,果実酒」の類似性については、詳述するまでもなく明らかである。
3 結論
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、外観及び称呼において類似するものであるから互いに類似する商標であり、また、指定商品も互いに同一又は類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は、別掲1のとおり、セリフ体で表された「NOVAS」の欧文字を横書きした構成からなるところ、当該文字は、我が国において一般的に使用されている辞書等に載録されている語ではなく、また、指定商品との関係において、特定の意味合いを有するものとして認識されているというような事情も見いだせない。
そして、一般的に、特定の意味を有しない欧文字は、我が国において親しまれた外国語である英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、本件商標は、その構成文字に相応して「ノバス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、サンセリフ体で表された「NOVAL」の欧文字を横書きした構成からなるところ、当該文字は、我が国において一般的に使用されている辞書等に載録されている語ではなく、また、指定商品との関係において、特定の意味合いを有するものとして認識されているというような事情も見いだせない。
そして、上記(1)と同様に、一般的に、特定の意味を有しない欧文字は、我が国において親しまれた外国語である英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、引用商標は、その構成文字に相応して「ノバル」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
(3)本件商標と引用商標との類否について
ア 本件商標と引用商標との外観について検討すると、両者の構成は、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりであるところ、1文字目から4文字目の「NOVA」の文字を共通にするとしても、両者の書体が相違することに加え、5文字目において「S」と「L」の各文字に差異を有するものであり、両者の構成文字数が5文字と比較的少ない中にあって、これらの差異が看過されるとはいい難く、両者は、外観において相紛れるおそれのないものである。
イ 次に、本件商標から生じる「ノバス」の称呼と引用商標から生じる「ノバル」の称呼とを比較すると、両者は共に3音で構成され、「ノバ」の音を共通にするとしても、第3音における「ス」と「ル」の音の差異を有するもので、わずか3音という短い音構成にあっては、かかる差異が、両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえないから、両者をそれぞれ称呼しても、語調、語感が異なり、互いに聞き誤るおそれはないものである。
ウ そして、本件商標と引用商標とは、共に特定の観念を生じないものであるから、観念において比較することはできない。
エ 以上よりすると、本件商標と引用商標は、観念において比較することができないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、これらの外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標であるというのが相当である。
(4)小括
以上によれば、本件商標の指定商品が引用商標の指定商品と同一又は類似の商品であるとしても、本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではなく、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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