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商標無効審判

2021-890037

ドクターセレクト、デイアアルセレクト

審判番号
2021-890037
法域
商標
審判種別
無効審判(無効の審決)
出願番号
商願2019-074266
登録番号
6260948
請求日
2021年08月10日
審決日
2022年07月21日
公報発行日
2022年12月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社 ドクターセレクト
  • 【請求人代理人】築山 正由
  • 【被請求人】▲湯▼志生
  • 【被請求人】▲湯▼桂生
審判長/審判官
  • 審判長 佐藤 淳
  • 審判官 板谷 玲子
  • 審判官 小俣 克巳
分類
T112 .261-Y (W32) / T112 .262-Y (W32) / T112 .263-Y (W32)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号商標法46条1項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第6260948号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 1 本件商標 本件登録第6260948号商標(以下「本件商標」という。)は、「DRSELECT」の欧文字を横書きしてなり、令和元年5月15日に登録出願、第32類「飲料水,鉱泉水,炭酸水,栄養補助剤を添加した清涼飲料,スポーツ用の清涼飲料,ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」を指定商品として、同2年2月17日に登録査定され、同年6月18日に設定登録されたものである。 2 引用商標 請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する商標は、以下の2件の登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)であり、現に有効に存続しているものである。 (1)登録第5644878号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ドクターセレクト」の文字を標準文字で表してなり、平成24年12月28日に登録出願、第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料水,飲料用野菜ジュース」並びに第5類及び第30類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同26年1月24日に設定登録されたものである。 (2)登録第5938228号商標(以下「引用商標2」という。)は、「Dr.select Viage」の文字を標準文字で表してなり、平成27年6月12日に登録出願、第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」及び第3類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同29年4月7日に設定登録されたものである。 3 請求人の主張 請求人は、本件商標の指定商品中、第32類「飲料水,鉱泉水,炭酸水,栄養補助剤を添加した清涼飲料,スポーツ用の清涼飲料,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。 (1)本件商標と引用商標1との対比 本件商標は、アルファベット「DRSELECT」を横書きにした外観を呈するものである。 これに対し引用商標1の外観は、カタカナで「ドクターセレクト」と書された外観を呈するものである。 両者を比較すると需要者に与える印象は異なり、両者は非類似といえる。 本件商標の称呼は「ドクターセレクト」であり、引用商標1の称呼も「ドクターセレクト」である。 すなわち、両者は称呼において同一であり、称呼の点で両者は極めて類似し出所の混同のおそれが大きいものといえる。 本件商標が奏する観念は、その称呼が「ドクターセレクト」であることから明らかなように、「医師が選んだ」というものである。 一方、引用商標1の観念も「医師が選んだ」というものである。 かように両者は観念の点において同一であり、類似するものといえる。 すなわち、両者は出所の混同のおそれが大きいものといえる。 以上のとおり、本件商標と引用商標1とは称呼及び観念の点において類似する。 一方、外観において両者は類似しないが、本件商標の外観である「DRSELECT」を一見すると、需要者は引用商標1を英語表記したにすぎないとの印象を受けるものといえる。 すなわち、両者は出所の混同のおそれが大きいものといえるから、本件商標と引用商標1とを全体的に観察すれば、両者は出所の混同のおそれが極めて高い。 また、本件商標の指定商品中「飲料水,鉱泉水,炭酸水,栄養補助剤を添加した清涼飲料,スポーツ用の清涼飲料,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース」は、引用商標1の指定商品とその類似群において同一である。 (2)本件商標と引用商標2との対比 引用商標2は、「Dr.select」という文字列と「Viage」という文字列の間にスペースが挿入されている。また、「Dr.select」という言葉が「Viage」という言葉を修飾しているといった事情もない。 そうすると、「Dr.select」という言葉と「Viage」という言葉は、取引上不自然であると思われるほど強く結合しているものと認められない場合に該当する。 すなわち、「Dr.select」という部分だけから称呼、観念が生じるものと解される。 そこで、本件商標と引用商標2とを比較すると、本件商標も引用商標2も、その称呼は共に「ドクターセレクト」であり、また、その奏する観念は共に「医師が選んだ」というものである。 以上のとおり、本件商標と引用商標2とを全体的に観察すれば、両者は出所の混同のおそれが極めて高い。 また、本件商標の指定商品中「飲料水,鉱泉水,炭酸水,栄養補助剤を添加した清涼飲料,スポーツ用の清涼飲料,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」は、引用商標2の指定商品とその類似群コードにおいて同一である。 (3)まとめ したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して商標登録されたものである。 4 被請求人の答弁 被請求人は、請求人の主張に対して何ら答弁していない。 5 当審の判断 (1)本件審判の請求の利益 請求人が本件審判を請求する利害関係を有することについて、被請求人は上記4のとおり、これについて争っておらず、また、当審は請求人が本件審判を請求する利害関係を有するものと認める。 よって、以下本案に入って審理する。 (2)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標 本件商標は、上記1のとおり、「DRSELECT」の欧文字を横書きしてなるところ、各文字はいずれも同一の書体、同一の大きさ、同一の間隔で、全体としてまとまりよく表されてなるものである。 また、「DRSELECT」の文字よりなる本件商標からは、構成文字に相応して「ディーアールセレクト」の称呼が生ずるところ、該「ディーアールセレクト」の称呼も、特に冗長であったり、発音が困難であったりすることはなく、無理なく一連に称呼し得るものと認められる。 請求人は、本件商標は「DRSELECT」の外観を呈し、「ドクターセレクト」の称呼及び「医師が選んだ」の観念を生ずる旨主張している。 しかしながら、本件商標は、本件商標の前半の文字部分の「DR」から「博士」及び「医師」の英語の略称である「Dr.」を想起するとはいい難く、上記したとおり、全体としてまとまりよく不可分一体に表されているものであって、本件商標に接した取引者、需要者は、全体としてまとまった1つの商標としてのみ把握、認識するものと認められる。 そして、「DRSELECT」の文字は、辞書類に載録されている成語又は特定の意味合いを有する語として一般に親しまれているものではないから、一種の造語として理解されるものである。 そうすると、本件商標は、その構成文字全体に相応して「ディーアールセレクト」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 イ 引用商標 (ア)引用商標1 引用商標1は、「ドクターセレクト」の文字を標準文字で表してなるところ、各文字はいずれも同一の書体、同一の大きさ、同一の間隔で、全体としてまとまりよく表されてなるものであり、その構成文字に相応して、「ドクターセレクト」の称呼を生じ、該文字は、辞書類に載録されている成語又は特定の意味合いを有する語として一般に親しまれているものではないため、一種の造語として理解されるものであるから、特定の観念を生じないものである。 なお、請求人は、引用商標1は、「医師が選んだ」の観念を生ずる旨主張している。 しかしながら、引用商標1は、「博士、医師」の意味を有する「ドクター」と「選択すること」の意味を有する「セレクト」を組み合わせたものという程度は理解させるとしても、全体として特定の意味合いを有するものと認識させるとまではいえないものであって、上記したとおり、全体としてまとまった一種の造語からなる商標としてのみ把握、認識されるものと認められる。 そうすると、引用商標1は、上記したとおり、「ドクターセレクト」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (イ)引用商標2 引用商標2は、「Dr.select Viage」の文字を標準文字で表してなるものである。 そして、その構成中、「Viage」の文字部分は、特定の語義を有するものではないし、商品の品質等を表示するものとして認識されるともいえず、また、「Dr.select」の文字部分が商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものというべき事情も見いだせない。 してみれば、引用商標2は、「Dr.select」の文字部分のみが分離して抽出されるものとはいえず不可分一体の商標であると認識させるものである。 そうすると、引用商標2は、構成文字全体として「ドクターセレクトビアージュ」の称呼を生じるものであり、特定の語義を有しない「Viage」の文字に「Dr.select」の文字を組み合わせた全体としても、特定の意味合いを認識させることのない一種の造語といえるものであるから、特定の観念を生じないものである。 ウ 本件商標と引用商標との類否について 本件商標と引用商標とを比較すると、本件商標は上記ア、引用商標1は上記イ(ア)、引用商標2は上記イ(イ)のとおりの構成からなるものであるところ、本件商標と引用商標1とは、欧文字と片仮名という文字種が相違し、本件商標と引用商標2とは、本件商標は構成文字が8文字であり、引用商標2は構成文字が14文字であることからすれば、構成文字数に明らかな差異を有するものであるから、外観上、明確に区別し得る差異を有するものである。 次に、本件商標から生ずる「ディーアールセレクト」の称呼と引用商標1から生ずる「ドクターセレクト」及び引用商標2から生ずる「ドクターセレクトビアージュ」の称呼とは、構成音に明確な差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼するときは全体の語調、語感が著しく相違し、称呼上、明瞭に聴別することができるものである。 さらに、本件商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することはできない。 なお、引用商標1について、「ドクター」と「セレクト」を組み合わせたものと理解させ「医師が選んだ」の意味合いを生ずるとした場合には、本件商標と引用商標1とは、観念上も相紛れるおそれはないということができる。 してみると、本件商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観において明確に区別できること及び称呼において明瞭に聴別できるものであるから、外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 したがって、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、その指定商品が引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものであるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (3)むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、請求に係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第46条第1項により、無効とすることはできない。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

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