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特許訂正審判

2021-390093

ファイバ温度検知ベースの可撓性電子皮膚及びその製造方法

審判番号
2021-390093
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2020-531808外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
登録番号
6802597
請求日
2021年06月25日
審決日
2021年09月24日
公報発行日
2022年02月25日
結論
訂正認容
審判長/審判官
分類
P141 .852-Y (G01K)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条、特許法第184条の4第1項、特許法第184条の19
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第6802597号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論
特許第6802597号の明細書、特許請求の範囲を、令和3年8月4日に提出された手続補正書により補正された審判請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項9について訂正することを認める。

理由

目次 ▾ 11項目
理 由

第1 手続の経緯

この訂正審判事件に係る特許第6802597号(以下「本件特許」という。)の請求項1~10に係る発明については、令和2年12月1日に特許権の設定の登録がされたものであるところ、本件特許について、令和3年6月25日に訂正審判に係る審判請求書が提出された。

また、令和3年8月4日に手続補正書が提出された。

第2 請求の趣旨

この訂正審判の請求の趣旨は、令和3年8月4日に提出された手続補正書の「6 補正の内容の5 請求の趣旨」に記載のとおり、本件特許の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項9について訂正することを認める、との審決を求めるというものである。

以下、この訂正審判に係る訂正を「本件訂正」という。

第3 本件訂正の内容

1 本件訂正前の特許請求の範囲の記載

本件訂正前の特許請求の範囲の記載は、以下のとおりである。

「【請求項1】
温度検知ユニットと、前記温度検知ユニットに設けられた熱伝導ユニットと、前記温度検知ユニット及び前記熱伝導ユニットを一体的にパッケージしたパッケージ層とを備え、
前記温度検知ユニットは、可撓性基板と、下から上へ順次前記可撓性基板に堆積された、絶縁層、遷移層、複数の薄膜熱電スタック、及び、断熱保護層を含み、
前記熱伝導ユニットは、それぞれ前記薄膜熱電スタックの熱伝導エリアに固定されており、前記断熱保護層及び前記パッケージ層の外に延びた複数の熱伝導ファイバを含むことを特徴とする温度検知ベースの可撓性電子皮膚。
続きを表示(全23行)
【請求項2】
前記絶縁層は、前記可撓性基板に堆積された熱絶縁層と、前記熱絶縁層に堆積された電気絶縁層とを含むことを特徴とする請求項1に記載の温度検知ベースの可撓性電子皮膚。
【請求項3】
各前記薄膜熱電スタックは、複数組の薄膜熱電対が直列接続されて形成された環状構造となっており、前記熱伝導エリアは、前記環状構造内に位置していることを特徴とする請求項1に記載の温度検知ベースの可撓性電子皮膚。
【請求項4】
前記熱伝導ファイバは、高熱伝導の炭素繊維、黒鉛繊維、金属または高分子材料から製造された糸状物であることを特徴とする請求項1に記載の温度検知ベースの可撓性電子皮膚。
【請求項5】
前記熱伝導ファイバは、熱伝導接着層を介して前記熱伝導エリアに固定されていることを特徴とする請求項1又は4に記載の温度検知ベースの可撓性電子皮膚。
【請求項6】
可撓性基板を用意し、前記可撓性基板に下から上へ順次絶縁層と遷移層とを堆積させ、前記遷移層に間隔をおいて複数の薄膜熱電スタックを堆積させ、複数の熱伝導ファイバを用意し、各薄膜熱電スタックの熱伝導エリアに熱伝導ファイバを固定し、前記遷移層に各薄膜熱電スタックをパッケージするための断熱保護層を堆積し、各前記熱伝導ファイバを前記断熱保護層外に延ばすことによって、温度検知ユニット及び熱伝導ユニットを製造する工程と、
前記温度検知ユニット及び前記熱伝導ユニットを一体的にパッケージし、且つ各前記熱伝導ファイバを、パッケージ体外に延ばすようにした、パッケージ工程とを含むことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の温度検知ベースの可撓性電子皮膚の製造方法。
【請求項7】
前記可撓性基板の材料は、ポリイミド、ポリビニルアルコールフィルムまたはポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項6に記載の可撓性電子皮膚の製造方法。
【請求項8】
前記絶縁層は、前記可撓性基板に堆積された熱絶縁層、及び前記熱絶縁層に堆積された電気絶縁層を含み、前記熱絶縁層は、多孔シリコン層または酸化イットリウムとジルコニアから構成された熱バリアコーティングであり、前記電気絶縁層は、SiO2層であることを特徴とする請求項6に記載の可撓性電子皮膚の製造方法。
【請求項9】
前記薄膜熱電スタックは、複数組の薄膜熱電対が直列接続されて形成されたものであり、前記薄膜熱電スタックは、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対であることを特徴とする請求項6に記載の可撓性電子皮膚の製造方法。
【請求項10】
前記熱伝導ファイバは、高熱伝導の炭素繊維、黒鉛繊維、金属または高分子材料から製造された糸状物であることを特徴とする請求項6に記載の可撓性電子皮膚の製造方法。」

2 本件訂正後の特許請求の範囲の記載

本件訂正後の特許請求の範囲の記載は、以下のとおりである。下線は訂正箇所を示す。

「【請求項1】
温度検知ユニットと、前記温度検知ユニットに設けられた熱伝導ユニットと、前記温度検知ユニット及び前記熱伝導ユニットを一体的にパッケージしたパッケージ層とを備え、
前記温度検知ユニットは、可撓性基板と、下から上へ順次前記可撓性基板に堆積された、絶縁層、遷移層、複数の薄膜熱電スタック、及び、断熱保護層を含み、
前記熱伝導ユニットは、それぞれ前記薄膜熱電スタックの熱伝導エリアに固定されており、前記断熱保護層及び前記パッケージ層の外に延びた複数の熱伝導ファイバを含むことを特徴とする温度検知ベースの可撓性電子皮膚。
続きを表示(全23行)
【請求項2】
前記絶縁層は、前記可撓性基板に堆積された熱絶縁層と、前記熱絶縁層に堆積された電気絶縁層とを含むことを特徴とする請求項1に記載の温度検知ベースの可撓性電子皮膚。
【請求項3】
各前記薄膜熱電スタックは、複数組の薄膜熱電対が直列接続されて形成された環状構造となっており、前記熱伝導エリアは、前記環状構造内に位置していることを特徴とする請求項1に記載の温度検知ベースの可撓性電子皮膚。
【請求項4】
前記熱伝導ファイバは、高熱伝導の炭素繊維、黒鉛繊維、金属または高分子材料から製造された糸状物であることを特徴とする請求項1に記載の温度検知ベースの可撓性電子皮膚。
【請求項5】
前記熱伝導ファイバは、熱伝導接着層を介して前記熱伝導エリアに固定されていることを特徴とする請求項1又は4に記載の温度検知ベースの可撓性電子皮膚。
【請求項6】
可撓性基板を用意し、前記可撓性基板に下から上へ順次絶縁層と遷移層とを堆積させ、前記遷移層に間隔をおいて複数の薄膜熱電スタックを堆積させ、複数の熱伝導ファイバを用意し、各薄膜熱電スタックの熱伝導エリアに熱伝導ファイバを固定し、前記遷移層に各薄膜熱電スタックをパッケージするための断熱保護層を堆積し、各前記熱伝導ファイバを前記断熱保護層外に延ばすことによって、温度検知ユニット及び熱伝導ユニットを製造する工程と、
前記温度検知ユニット及び前記熱伝導ユニットを一体的にパッケージし、且つ各前記熱伝導ファイバを、パッケージ体外に延ばすようにした、パッケージ工程とを含むことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の温度検知ベースの可撓性電子皮膚の製造方法。
【請求項7】
前記可撓性基板の材料は、ポリイミド、ポリビニルアルコールフィルムまたはポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項6に記載の可撓性電子皮膚の製造方法。
【請求項8】
前記絶縁層は、前記可撓性基板に堆積された熱絶縁層、及び前記熱絶縁層に堆積された電気絶縁層を含み、前記熱絶縁層は、多孔シリコン層または酸化イットリウムとジルコニアから構成された熱バリアコーティングであり、前記電気絶縁層は、SiO2層であることを特徴とする請求項6に記載の可撓性電子皮膚の製造方法。
【請求項9】
前記薄膜熱電スタックは、複数組の薄膜熱電対が直列接続されて形成されたものであり、前記薄膜熱電対は、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対であることを特徴とする請求項6に記載の可撓性電子皮膚の製造方法。
【請求項10】
前記熱伝導ファイバは、高熱伝導の炭素繊維、黒鉛繊維、金属または高分子材料から製造された糸状物であることを特徴とする請求項6に記載の可撓性電子皮膚の製造方法。」

3 本件訂正の訂正事項

本件訂正の内容は、以下のとおりである。(下線は訂正箇所を示す。)

(1)訂正事項1

特許請求の範囲の請求項9において、

「前記薄膜熱電スタックは、複数組の薄膜熱電対が直列接続されて形成されたものであり、前記薄膜熱電スタックは、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対であることを特徴とする請求項6に記載の可撓性電子皮膚の製造方法。」

とあったところを、

「前記薄膜熱電スタックは、複数組の薄膜熱電対が直列接続されて形成されたものであり、前記薄膜熱電対は、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対であることを特徴とする請求項6に記載の可撓性電子皮膚の製造方法。」

に訂正する。

(2)訂正事項2

明細書【0021】において、

「さらに、前記薄膜熱電スタックは、複数組の薄膜熱電対が直列接続されて形成されたものであり、前記薄膜熱電スタックは、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である。」

とあったところを、

「さらに、前記薄膜熱電スタックは、複数組の薄膜熱電対が直列接続されて形成されたものであり、前記薄膜熱電対は、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である。」

に訂正する。

(3)訂正事項3

明細書【0043】において、

「薄膜熱電スタックは、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である。」

と記載されていたところを、

「薄膜熱電対は、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である。」

に訂正する。

(4)一群の請求項について

前記訂正事項1~3は、訂正前の請求項9又は請求項9にのみ関連する明細書の記載について訂正するものであるところ、本件訂正前の請求項10は、請求項9の記載を引用する関係にないから、本件訂正に関し、特許法126条3項に規定される一群の請求項を構成する請求項はない。

第4 当審の判断

1 訂正事項1

(1) 訂正の目的について

訂正事項1の訂正は、前記第3の3(1)に示したように、「前記薄膜熱電スタックは、複数組の薄膜熱電対が直列接続されて形成されたものであり、前記薄膜熱電スタックは、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である」の記載における2番目に登場する「薄膜熱電スタック」を、「薄膜熱電対」と訂正するものである。

これに対して、本件特許に係る外国語特許出願(特願2020―531808号)の特許法184条の4第1項の国際出願日における国際出願(PCT/CN2019/073174)の請求の範囲(以下「原文特許請求の範囲」という。)の請求項9は、以下のように記載されている。

「
[図:0001381606000001.jpg]
」

ここで、原文特許請求の範囲の請求項9に記載の

「
[図:0001381606000002.jpg]
」

が本件特許の特許請求の範囲において「K型熱電対」とされていることからも明らかなように、原文中の「偶」は、「対」を意味するところ、訂正事項1の訂正箇所に対応する原文特許請求の範囲の記載は、

「
[図:0001381606000003.jpg]
」

であるから、本件訂正前の請求項9の「前記薄膜熱電スタックは、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である」の記載は、「前記薄膜熱電対は、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である」の誤訳であるといえる。

したがって、前記訂正事項1の訂正は、特許法126条1項ただし書き2号に規定する誤訳の訂正を目的とするものに該当する。

(2) 新規事項の有無について

訂正事項1の訂正は、原文特許請求の範囲の請求項9の記載に基づく誤訳の訂正であるから、特許法184条の4第1項の国際出願日における国際出願(PCT/CN2019/073174)の明細書、請求の範囲又は図面(以下「原文明細書等」という)に記載した事項の範囲内においてしたものである(特許法184条の19参照)。

よって、前記訂正事項1の訂正は、特許法126条5項の規定に適合するものである。

(3) 特許請求の範囲の拡張・変更の存否について

訂正事項1の訂正は、前記第3の2(1)に示したとおり、「前記薄膜熱電スタックは、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である」の記載における「薄膜熱電スタック」を「薄膜熱電対」に訂正するものであるところ、訂正前後の請求項9において、実質上特許請求の範囲の拡張又は変更はない。

したがって、訂正事項1の訂正は、特許法126条6項の規定に適合するものである。

(4) 特許出願の際に独立して特許を受けることができるか否かについて

訂正事項1の訂正後における特許請求の範囲の請求項9に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。

したがって、訂正事項1の訂正は、特許法126条7項の規定に適合するものである。

(5) 小括

よって、訂正事項1の訂正は、特許法126条1項ただし書き2号に規定する誤訳の訂正を目的とするものに該当し、同条5~7項の規定に適合するから、適法なものである。

2 訂正事項2

(1) 訂正の目的について

訂正事項2の訂正は、前記第3の3(2)に示したように、「さらに、前記薄膜熱電スタックは、複数組の薄膜熱電対が直列接続されて形成されたものであり、前記薄膜熱電スタックは、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である。」の記載における2番目に登場する「薄膜熱電スタック」を、「薄膜熱電対」と訂正するものである。

これに対して、本件特許に係る外国語特許出願(特願2020-531808号)の特許法184条の4第1項の国際出願日における国際出願(PCT/CN2019/073174)の明細書(以下「原文明細書」という。)の3頁13~14行は、以下のように記載されている。

「
[図:0001381606000004.jpg]
」

ここで、原文明細書の3頁13~15行に記載の

「
[図:0001381606000005.jpg]
」

が本件特許の明細書において「K型熱電対」とされていることからも明らかなように、原文中の「偶」は「対」を意味するところ、訂正事項2の訂正箇所に対応する原文明細書の記載は、

「
[図:0001381606000006.jpg]
」

であるから、本件訂正前の【0021】の「前記薄膜熱電スタックは、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である」の記載は、「前記薄膜熱電対は、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である」の誤訳であるといえる。

したがって、前記訂正事項2の訂正は、特許法126条1項ただし書き2号に規定する誤訳の訂正を目的とするものに該当する。

(2) 新規事項の有無について

訂正事項2の訂正は、原文明細書の3頁13~15行の記載に基づく誤訳の訂正であるから、原文明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである(特許法184条の19参照)。

よって、訂正事項2の訂正は、特許法126条5項の規定に適合するものである。

(3)特許請求の範囲の拡張・変更の存否について

訂正事項2の訂正は、請求項9にのみ関連する明細書の記載の訂正であって、前記第3の 3(2)に示したとおり、「前記薄膜熱電スタックは、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である」の記載における「薄膜熱電スタック」を「薄膜熱電対」に訂正するものであるところ訂正前後の請求項9において、実質上特許請求の範囲の拡張又は変更はない。

したがって、訂正事項2の訂正は、特許法126条6項の規定に適合するものである。

(4)特許出願の際に独立して特許を受けることができるか否かについて

訂正事項2の訂正後における特許請求の範囲の請求項9に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。

したがって、訂正事項2の訂正は、特許法126条7項の規定に適合するものである。

(5)小括

よって、訂正事項2の訂正は、特許法126条1項ただし書き2号に規定する誤訳の訂正を目的とするものに該当し、同条5~7項の規定に適合するから、適法なものである。

3 訂正事項3

(1) 訂正の目的について

訂正事項3の訂正は、前記第3の3(3)に示したように、「薄膜熱電スタックは、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である」の記載における「薄膜熱電スタック」を「薄膜熱電対」と訂正するものである。

これに対して、原文明細書の8頁1~2行は、以下のように記載されている。

「
[図:0001381606000007.jpg]
」

ここで、原文明細書の8頁1~2行に記載の

「
[図:0001381606000008.jpg]
」

が本件特許の明細書において「K型熱電対」とされていることからも明らかなように、原文中の「偶」は「対」を意味するところ、訂正事項3の訂正箇所に対応する原文明細書の記載は、

「
[図:0001381606000009.jpg]
」

であるから、本件訂正前の【0043】の「薄膜熱電スタックは、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である。」の記載は、「薄膜熱電対は、T型、S型、B型、E型、R型またはK型熱電対である。」の誤訳であるといえる。

したがって、前記訂正事項3の訂正は、特許法126条1項ただし書き2号に規定する誤訳の訂正を目的とするものに該当する。

(2)新規事項の有無について

訂正事項3の訂正は、原文明細書の8頁1~2行の記載に基づく誤訳の訂正であるから、原文明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである(特許法184条の19参照)。

よって、前記訂正事項3の訂正は、特許法126条5項の規定に適合するものである。

(3)特許請求の範囲の拡張・変更の存否について

訂正事項3の訂正は、請求項9にのみ関連する明細書の記載の訂正であって、前記第3の 3(3)に示したとおりであるところ訂正前後の請求項9において、実質上特許請求の範囲の拡張又は変更はない。

したがって、訂正事項3の訂正は、特許法126条6項の規定に適合するものである。

(4)特許出願の際に独立して特許を受けることができるか否かについて

訂正事項3の訂正後における特許請求の範囲の請求項9に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない

したがって、訂正事項3の訂正は、特許法126条7項の規定に適合するものである。

(5)小括

よって、訂正事項3の訂正は、特許法126条1項ただし書き2号に規定する誤訳の訂正を目的とするものに該当し、同条5~7項の規定に適合するから、適法なものである。

第5 むすび

以上のとおりであるから、本件訂正は適法なものであり、本件特許の明細書、特許請求の範囲を、令和3年8月4日に提出された手続補正書により補正された審判請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項9について訂正することを認める。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-390093

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