商標取消審判
2021-300596
ワウ、ダブリュウオオダブリュウ
- 審判番号
- 2021-300596
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2014-031638
- 登録番号
- 5697413
- 請求日
- 2021年08月07日
- 審決日
- 2022年06月16日
- 公報発行日
- 2022年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】クーパン コーポレーション
- 【請求人代理人】特許業務法人RIN IP Partners
- 【請求人代理人】宮城 和浩
- 【被請求人】ヱスビー食品 株式会社
- 【被請求人代理人】吉澤 大輔
- 【被請求人代理人】秋元 正哉
- 審判長/審判官
- 審判長 齋藤 貴博
- 審判官 岩崎 安子
- 審判官 相崎 裕恒
- 分類
- T131 .1 -Y (W30) / T131 .11 -Y (W30)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第1号、商標法第2条第3項第8号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5697413号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5697413号商標(以下「本件商標」という。)は、「WOW!」の欧文字を標準文字で書してなり、平成26年4月23日に登録出願され、第30類「調味料,香辛料」を指定商品として、同年8月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和3年8月23日であり、その請求の登録前3年以内の平成30年8月23日から令和3年8月22日までの期間を以下「要証期間」という。
第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の商標登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第2号証を提出している。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
請求人は、答弁に対し弁駁していない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証を提出している。
1 乙第1号証及び乙第2号証に係る商品は、2014年9月頃から販売を開始し、その後中断されることなく販売を継続しており、現在でも大手通販サイトにおいても当該商品の注文、購入が可能である。また、当該商品は「ピクルス調味料」である。
2 当該商品のパッケージには、一見して明らかなほど大きい態様で「WOW!」と表示されており、ややデザインされた書体ではあるものの、特に図形など他の要素を含んでいたり、特異、奇抜な態様ではなく、「WOW!」の文字と直ちに認識できるものである。
第4 当審の判断
1 被請求人が提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)本件商標権者は、2014年9月1日より「アメリカンチョップドピクルス」という商品(以下「本件商品」という。)を店頭発売する旨を、同年8月6日付けニュースリリース(乙3)により告知した。
ニュースリリースには、本件商標権者名及び本件商品名に加え、別掲1のデザインされた書体による「WOW!」の文字(以下「使用商標」という。)とこの使用商標に近接して、別掲2の本件商品の外装の写真が掲載されており、本件商品の外装においては、金髪女性のイラストに重なるように、使用商標が表示されている。
さらに、ニュースリリースには、本件商品が「ボトルチューブ入りピクルス」である旨に加え、本件商品が「拡大するマスタード市場」に着目し、また、「ピクルス」が「マスタード、ケチャップ」と並ぶポピュラーなものであることに着目して、「きざみピクルス」の市場定着、拡大を目指すものである旨が表示されている。
(2)乙第4号証は、電子商取引サイトである「エスビー食品公式楽天市場店」における本件商品の販売ページ(以下「楽天販売ページ」という。)を印刷したものであり、印刷日とおぼしき「2021/10/19」の表示がある。
この楽天販売ページには、本件商品の名称、金髪女性のイラストに重なるように使用商標が表示された本件商品の外装の写真が示されている。また、本件商品の外装における表示等において、本件商品の「品名」が「ピクルス調味料」である旨等が示されており、楽天販売ページの提供者や商品についての問い合わせ先として、本件商標権者の名称が示されている。
さらに、「この商品を購入された方のレビュー」という欄に、2021年6月20日、同年8月9日、同年9月12日の投稿記事が掲載されている。
(3)乙第5号証は、電子商取引サイトである「amazon.co.jp」における本件商品の販売ページ(以下「アマゾン販売ページ」という。)を印刷したものであり、印刷日とおぼしき「2021/10/19」の表示がある。
このアマゾン販売ページには、本件商品の名称、金髪女性のイラストに重なるように使用商標が表示された本件商品の外装の写真が示されている。また、「食品・飲料・お酒>調味料・食用油・ドレッシング>香辛料・スパイス>スパイス・ハーブ」との表示がなされており、商品の情報として、「ブランド」が「S&B」であり「メーカー」が「エスビー食品」である旨、「Amazon.co.jpでの取り扱い開始日」が「2014/10/7」である旨等が表示されている。
さらに、「カスタマーレビュー」の欄に2018年12月8日から2021年9月21日にわたる複数の投稿記事が掲載されている。
(4)上記(2)(3)によれば、本件商品が2014年秋頃から店頭及び電子商取引サイトである「amazon.co.jp」において販売され、その後、電子商取引サイトである「エスビー食品公式楽天市場店」においても販売され、さらに、少なくとも、楽天販売ページ及びアマゾン販売ページに掲載された投稿記事の日付の前後まで、これらの電子商取引サイトにおいて継続的に販売されていたこと、本件商品の外装は、2014年秋頃の発売当時から乙第4号証及び乙第5号証が印刷された2021年秋頃まで変更されておらず、上記の電子商取引サイトにおける販売に際して、楽天販売ページ及びアマゾン販売ページにおいても、金髪女性のイラストに重なるように使用商標が表示された本件商品の外装の写真が掲載されていたことが明らかである。
2 上記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)使用商標について
上記1の本件商品の外装に表示されている使用商標は、デザインされた書体による「WOW!」の欧文字が金髪女性のイラストに重なるように表示されたものであるところ、書体のデザインの程度は「WOW!」の欧文字であることが一見して明らかである程度に軽微であり、さらに、その「WOW!」の欧文字はイラストから分離して認識できる態様で表示されたものとなっている。
以上を踏まえれば、本件商品の外装においてイラストから分離して認識できる態様で表示されている使用商標は、本件商標の書体を変更したものに該当し、これと社会通念上同一のものといえるから、使用商標は、本件商標(本件商標と社会通念上同一のものを含む。以下同様。)である。
(2)使用者について
上記1(2)及び(3)の楽天販売ページ及びアマゾン販売ページには、本件商品の販売者ないし製造者として本件商標権者の名称が示されていることから、使用者は、本件商標権者である。
(3)使用商品について
上記1(2)の楽天販売ページには、本件商品の品名が「ピクルス調味料」という調味料の一種であることが示されており、また、上記1(3)のアマゾン販売ページには、本件商品が「調味料・食用油・ドレッシング」や「香辛料・スパイス」に分類される「スパイス・ハーブ」の一種である旨が示されている。
よって、本件商品は、請求に係る指定商品である第30類の「調味料,香辛料」の範ちゅうに属する商品であることは明らかであり、本件商品は、請求に係る指定商品に該当する。
(4)使用時期について
上記1(4)に示したとおり、本件商品の外装は、2014年秋頃の発売当時から乙第4号証及び乙第5号証が印刷された2021年秋頃まで変更されておらず、上記の電子商取引サイトにおける販売に際して、楽天販売ページ及びアマゾン販売ページにおいても、金髪女性のイラストに重なるように使用商標が表示された本件商品の外装の写真が掲載されていたことが明らかである。また、いずれのページも、電子商取引サイトにおいて販売される本件商品の購入者等による投稿記事を含む本件商品の情報を表示するものであって、そのような投稿記事として要証期間内に投稿されたものが含まれているものである。
以上を踏まえれば、要証期間内に、本件商品の包装に使用商標が付され、その上で使用商標が付された本件商品の写真を掲載した楽天販売ページ及びアマゾン販売ページの情報が電磁的方法により提供されたことは明らかであり、使用商標の使用時期は、要証期間内であるといえる。
(5)使用行為について
以上によれば、本件商標権者は、要証期間内に、請求に係る指定商品に該当する本件商品の包装に本件商標を付する行為を行ったものであり、この行為は、商標法第2条第3項第1号の使用行為に該当する。
また、投稿記事や使用商標が付された本件商品の写真等を表示する楽天販売ページ及びアマゾン販売ページは、本件商品に関する広告を内容とする情報に本件商標を付したものに該当し、本件商標権者は、要証期間内に、請求に係る指定商品に該当する本件商品に関する広告を内容とする情報に本件商標を付して電磁的方法により提供する行為を行ったものであり、この行為は、商標法第2条第3項第8号の使用行為に該当する。
3 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者が請求に係る指定商品について本件商標(社会通念上同一の商標を含む。)を使用していたことを証明したということができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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