商標取消審判
2021-300527
トリプルダブル、トリプル
- 審判番号
- 2021-300527
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2005-029735
- 登録番号
- 4895741
- 請求日
- 2021年07月12日
- 審決日
- 2022年04月20日
- 公報発行日
- 2022年10月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】藤澤 久哉
- 【被請求人】有限会社 マルヤスポーツ
- 【被請求人代理人】井上 浩
- 審判長/審判官
- 審判長 齋藤 貴博
- 審判官 岩崎 安子
- 審判官 相崎 裕恒
- 分類
- T132 .1 -Y (Y25) / T132 .11 -Y (Y25)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第1号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第4895741号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第4895741号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり、「Triple Double」の欧文字を図案化した構成からなり、平成17年4月5日に登録出願され、「被服」を含む第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同年9月16日に設定登録され、同27年8月11日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和3年7月28日であり、その請求の登録前3年以内の平成30年7月28日から令和3年7月27日までの期間を以下「要証期間」という。
第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品中、第25類「被服」(以下「請求に係る指定商品」という。)についての商標登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第2号証を提出している。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、請求に係る指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
請求人は、答弁に対し弁駁していない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第5号証(枝番を含む。)を提出している。
被請求人は、2018年8月10日から2020年10月24日にかけて、本件商標が付されたTシャツ等を発注及び納入並びに販売、さらに広告を行っており、その発注書や納品書及び納入した本件商品において本件商標又は本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付し、また、本件商品に本件商標を付したものを販売し、さらに、インスタグラムを利用した広告として本件商標を付した本件商品の画像を提供している。
第4 当審の判断
1 被請求人が提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)本件商標権者は、2020年8月25日に、ヒロウン株式会社より、「商品コード・品名・色番・カラー」が「SMT203160 Tシャツ キリカエ トリプルダブル SMT203160 BKWH ブラック/W」であり、サイズがSのもの(以下「本件商品」という。)を含む複数の商品の納入を受けた(乙2の1)。
この商品の納入を示す納品書(乙2の1)には、「商品コード・品名・色番・カラー」が同じであるそれぞれの商品毎に、納入された数量、納入単価及び金額とともに、さらにサイズ毎の納入数量とJANコードが表示されており、本件商品についても、その納入数量が「3」であり、JANコードが「4582568434054」である旨が示されている。また、欄外に「2020-8-21」「スポルディングジャパン株式」等の表示がなされている。
(2)本件商標権者は、2020年9月4日に、襟と袖が黒であり胴が白であり胸の位置に「Triple Double」の欧文字を図案化した標章(以下「使用商標」という。)を「SPALDING」の欧文字を図案化した標章と「×」の記号を用いて組み合わせた標章(以下「使用商標を含む標章」という。)がプリントされたTシャツ(別掲2)を本件商標権者の店内で販売のために展示し、その様子を示す写真を「Triple Double 山口店」との表示とともに本件商標権者のインスタグラムの記事に掲載した(乙2の2の3)。
このTシャツの商品タグには、Tシャツの「NO.」が「SMT203160」であり、「COLOR」が「BLACK×WHITE」であり、サイズが「S」であり、「本体価格」が「¥3,800+税」である旨、「スポルディング・ジャパン株式会社」の社名等とともに、TシャツのJANコードを示すバーコードとともに「4 582568 434054」の数字が示されている(乙2の2の1)。
(3)上記(2)の使用商標を含む標章がプリントされたTシャツは、上記(1)の本件商標権者に納入された本件商品のJANコードの数字が商品タグに示されていることから、本件商品であることが明らかである。そして、本件商品にプリントされた使用商標を含む標章が「SPALDING」の欧文字を図案化した標章と「×」の記号を用いて組み合わせたものであり、さらに、本件商品が本件商標権者の店舗内で「スポルディング・ジャパン株式会社」の社名等を示した商品タグが付されて販売されているのであるから、本件商品が本件商標権者とスポルディング・ジャパン株式会社との共同企画に係る商品であることも明らかである。
(4)以上によれば、ヒロウン株式会社から本件商標権者とスポルディング・ジャパン株式会社との共同企画商品である本件商品が本件商標権者に納品されて本件商標権者の店内で販売のために展示されるとともにその様子が納品された日からさほど日をおくことなく本件商標権者のインスタグラムの記事にも掲載されており、このことから、本件商標権者は、本件商品を含む商品をヒロウン株式会社に注文し、この注文を受けてヒロウン株式会社が本件商標権者に本件商品を含む商品を納品したものと推認される。
2 上記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)使用商標について
上記1に示した本件商品にプリントされた標章は、使用商標を「SPALDING」の欧文字を図案化した標章と「×」の記号を用いて組み合わせたものであるところ、この標章に含まれる使用商標は、「Triple Double」の欧文字に本件商標と同様のデザインを施したものであるとともに、「SPALDING」の欧文字を図案化した標章や「×」の記号と分離して認識できる態様で示されている。このことから、上記1のとおり本件商品にプリントされた標章によって、本件商品が本件商標権者とスポルディング・ジャパン株式会社との共同企画に係る商品であることが示されるとともに、標章に含まれる使用商標によって、本件商品が本件商標権者の販売に係るものであることをも示されており、使用商標が本件商品において出所表示機能を発揮していることが明らかである。
このことから、使用商標は、本件商標と同一の商標(本件商標と社会通念上同一の商標を含む。)である。
(2)使用者について
上記1のとおり、本件商標権者は、本件商品をスポルディング・ジャパン株式会社と共同で企画するとともに、本件商品を含む商品をヒロウン株式会社に注文したものと推認される。
このことから、本件商品について使用商標を使用した者は、本件商標権者であるといえる。
(3)使用商品について
上記1に示した使用商標を含む標章がプリントされたTシャツが「被服」の範ちゅうに属する商品であることは明らかである。
よって、使用商品は、請求に係る指定商品の範ちゅうに属する商品である。
(4)使用時期について
上記1(4)のとおり、本件商標権者は、本件商品を含む商品をヒロウン株式会社に注文したものと推認されるところ、上記1(1)のとおり、本件商品の納品が要証期間の始期から1年以上を経過した2020年8月25日になされており、本件商品のような商品は、季節毎の展示販売に併せて季節毎に注文される場合が多いことを踏まえれば、本件商品の納品に対応する注文も、要証期間内であることが明らかである。
(5)使用行為について
上記(4)のとおり、本件商標権者は、要証期間内に本件商品を含む商品をヒロウン株式会社に注文して、本件商標権者は、要証期間内に本件商品に本件商標と同一の商標である使用商標を付する行為を行ったものと認められ、この行為は、商標法第2条第3項第1号の行為に該当する。
3 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者が請求に係る指定商品について本件商標(社会通念上同一の商標を含む。)を使用していたことを証明したということができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-300527